2周年のときに次の3つの観点で漢字学習を継続していると書きました。
1, 憶えるべきことを少なくしてなるべく楽に合格する方法
2, 高得点を狙う
3, 1級外の地平
一年経った今も基本的に同じです。この一年を振り返り、今後の展望(といっても記事に出来るかどうかわかりませんが・・)を書いてみます。
1, 狭義の三点セットの絞り込み
(1)「辞典」の見出し語・国字
(2)「四字熟語」の見出し語
(3)過去問
を「三点セット」(広義)と称しています。この三点セットの内、過去問の出題傾向から、出題頻度の低いものを除外し、 「狭義の三点セット」としました。今まで調べたところでは、 「狭義の三点セット」を習得すれば、174点~187点取れます。
合格点は160点ですから、度忘れや不注意分を10点分考慮しても、170点取れるような学習をすればいいと思いますから、更に絞り込みができると思います。具体的には、植物名や医学・宗教・歴史用語など、専門分野の熟語は、書き取りでの出題は少ないと思いますので、「辞典」の見出し語に△を付けています。読めればよく書けなくてもよい見出し語はかなりありそうです。1級漢字全てについて、狭義の三点セットの語数も「辞典」に書き込み、これを修正しています。
ただ、これは七面倒な作業であり、また、平成20年度の出題傾向からは、過去問からかなり出題されています。合格のためには、三点セットの内、過去問全部を解いて、過去問に出てきた漢字・熟語の意味を二冊の辞典で引いて、語彙を増やしていくことがいいと思います。過去問全部の入手が困難であれば、過去問の抄録である「征服」と、「征服」には収録されていない最近の過去問を解くことが肝要でしょう。
2, 高得点狙い
上記とは逆の方向になりますが、今まで調べたところでは、広義の三点セットでは、187点~199点取れます。私は過去問を解いて、最高182点ですから、広義の三点セットをマスターできたらいいなあと思います。
今も、朝の厠では「辞典」を読み続けています。ただ、「辞典」を読んでいるだけでは憶えられません。市販の問題集やあおむし様の自作問題を解いていこうと思っていますが、正直最近飽きが来てあまり進みません。
また、読みについては、 ×の漢字を、「辞典」以外の辞書で学習し、記事にしています。これもゆっくりペースです。 「私自身の三点セット」なんて記事も書きましたが、道、迥かです。
3, 配当外の漢字学習
出題される分野に絞って学習するのが受験勉強の鉄則ですが、流石に、8年もやっていると飽きてきます。幸い、読書は好きですし、読みたい本は山のようにあります。読書をしていれば、配当外の漢字がごろごろ出てきます。また、私は「髭鬚髯散人之廬」(char様のブログ)を耽読しておりますが、此処にも配当外の漢字が一杯出てきます。
学習した漢字は、配当外用帳面に1回書き、「大字典」または「大漢和」にチェックを入れています。1回書いただけでは決して憶えられませんが、別に憶えなくてもいいのです。こんなに沢山漢字があるんだと愉しめばいいと思っています。まだ、76字だけです。配当外の漢字を4000字学習して、1級までの配当約6000字と合わせて、一万字を目標としていますが、果たしてどうなりますやら。配当外の漢字学習は、読書と同じく限がなく、長期に亘って愉しめそうです。
今後とも拙ブログを宜しくお願いします。
(21.2.22 保留にしていたトラバは、コメントが頂戴できませんでしたので、予告通り削除しました。)
拙ブログに、コメントやトラックバックを頂戴し、感謝しております。私の間違いを指摘して戴いたり、別の視点を教えて戴いたり、記事を敷衍して戴けると私も勉強になります。今あるサイドのトラバは、私もいつも見ているサイトですから、リンクの手間も省けて助かります。
只、コメント無しのトラバには、拙ブログの記事との関連性がよくわからないものがあり、現在はトラバだけ承認制にしています。トラバされた記事は拝見するようにしていますが、漢字検定や1級その他記事と同じ言葉があっても、当該記事との関連性が不明なものがあり、恐縮ですが、そういうものは削除致します。
また、拙ブログは、個人の趣味ブログですので、商用利用は趣味に合いません。昨今、アフェリエイトが流行で、新たな広告手段として意義があるとは思いますが、ここは、そういうものとは無縁でやっていきたいと思います。こんな弱小ブログにトラバ貼っても、商売には繋がらないことは明らかです。だから、アフェリエイトが主目的かなあなど、商用が主目的と思うトラバ、コメントも削除しますので悪しからずご了承下さい。
なお、コメントによる説明のないトラバの削除は、管理人が自由にやってもいいとは思っていますが、私の理解不足もあります。初めてトラバを頂戴する方は、恐縮ですが、一言、拙ブログの記事との関連性を書いて頂きますようお願いします。現状では、初めての方のコメントなしのトラバは原則として削除しています。
1, 憶えるべきことを少なくしてなるべく楽に合格する方法
私は、合格まで5年も掛かったので、当初、憶えるべきことを少なくして、なるべく楽に合格する方法を書いていこうと思っておりました。三点セットに絞るといっても、過去問全部は、入手困難です。また、「辞典」の見出し語は約42000,「四字熟語」の見出し語は約4000で、かなり重複があるといっても、厖大です。
そこから更に絞り込み、1級までの漢字約6000字の内、出題可能性の低い漢字・熟語、読みでは出題されても書き取りでは出題可能性の低い漢字を探しています。また、絞り込みをしても可成りの量ですから、同音同訓異字や音符を同じくする漢字など間違い易いものがあります。また、そもそも、一旦憶えてもすぐ忘れてしまいます。合格点の8割をなるべく楽にとるにはどうしたらいいか今も思案しています。
2, 高得点を狙う
一方、漢検1級は、この2年間の間に難化し、出題傾向も僅かですが変化していると思います。三点セット以外からも色々出題されますし、過去問の傾向から三点セットの絞り込みをしても、今まであまり出題されていなかった問題が出題されます。また、拙ブログには、1級頻回合格者の方が訪問してくれており、高得点を目指して皆さん学習中です。私は、18-1以降は受験しておりませんが、知人に問題を教えて貰って解いており、一応18-2以外は、合格点に達しています。私も、頻回合格者の顰みに倣って、高得点を目指したいと思っております。
とはいえ、物忘れは年々非道くなってきましたので、なるべく憶えるべきことを少なくしながら、高得点を取るにはどうしたらいいかを考えています。尤も、満点(高得点)を取るために憶えるべきことを少なくする観点は、1とは可成り異なります。拙ブログは、1と2の観点が綯い交ぜになっています。
3, 1級外の地平
上記2点は、漢検受験の視点にすぎません。漢検は、読み書きと四字熟語の意味が出題されるだけですから、形音義の学習で足ります。ただ、漢字には、悠久の歴史があり、字源などを繙閲すると漢字の邃い世界に触れることができます。また、1級漢字数は、異体字を入れれば10万字を越える漢字数の極一部です。また、 「大漢和」の収録語彙は、約53万語であり、三点セットの語彙数(重複を控除すると44000位?)などその極一部です。今、私は、「法華経」(岩波文庫)などを読んでいますが、漢籍を読んでいると、1級配当外の漢字がごろごろ出てきます。こういう漢字を、漢和辞典で学習しようかなとも思いますが、上記1と2の考察も中途半端ですから、当面は、上記1と2の観点で学習を継続しようと思っております。
最近は、ブログ更新頻度も疎らですが、今後とも宜しくお付き合いの程お願い申し上げますm(_ _)m
(22.12.12 「過去問情報」訂正等)
a、 「過去問集」(1年分1,365円)・・平成13年度版(平成12年度の3回分の問題を収録)から、1級・準1級合冊で毎年発行されています。
それ以前、平成12年度版には、平成8年度から平成11年度までの12回分の問題が載っていて、1200円(税抜き)。平成7年度~平成4年度までの問題は「捷径」(第3刷)に掲載。詳細は、大岡様のamazonのリストマニア参照。
私は、一部コピーですが、合格の後、全部入手しました。1級合格に捷径はないと思いますが、過去問を総攬するのが、直線コースではないかと思います。
b、 (一)、(二)、(三)・・ 本試験問題の小問を表す。最近の問題の構成については、螟蛉漢検1級(あおむし様)の頁から引用すると、
(一)読み 短文中の読み 音20問、訓10問 30問
(二)書き取り 15問 *同音同訓異字を含む
(三)国字書き取り 5問
(四)語選択書き取り 5問
(五)四字熟語 15問 *意味を選択する問題が5問になった
(六)当て字 10問 *国名、地名の出題がなくなった
(七)熟語・一字訓読み 10問
(八)対義語・類義語 10問
(九)故事・諺 10問
(十)文章題 20問 読み、書き
のとおりです。
c、4-1Y 18-3K 過去問に出題されたことを表す。Yは読み問題、Kは書き取り問題。4-1Yは、平成4年度第1回の読み問題、18-3Kは、平成18年度第3回の書き取り問題。
d、 「過去問情報」 SIMO様、あおむし様、大岡様から提供を受けた情報です。拙ブログの記事の過去問出題例は、殆ど三人からの情報に依っています。特にSIMO様からは、4-1~22-2までの情報提供を受けました。この場を借りてお礼申し上げます。尚、19-2以降は、帳面に書いて整理しようと思っているのですが、全く進んでおりません。
(21.12.5 「四字熟語」について若干追加)
拙ブログでは、頻出語句について、略語を使用しています。最初使用したときに注記はしましたが、纏めて説明しておきます。なお、定価は、現在の値段です。
a、 「辞典」(3,360円)・・「漢検漢字辞典」のこと。私が使用しているのは、第1版第1刷(2001年3月15日発行)。増刷されており、細かな誤植訂正はあるようです。
例えば、第1刷123頁の上段 おそれるの同訓異義 畏れるの用例に「後世畏るべし」とありますが、現在のものは「後生畏るべし」となっています。なお、後世畏るべしが必ずしも間違いではないことについては、まあち様のブログ参照。
b、 「四字熟語」(2,940円)・・「漢検四字熟語辞典」のこと。収録語約4000語。我が家で使用しているのは、初版第6刷(1999年3月1日発行)と第7刷(2000年4月1日発行)。四字熟語辞典は、色々な出版社から発刊されており、本屋で比較することがあります。この辞典は、漢検受験を別にしても、語彙数も多く、説明も要にして簡を得ており、優れた辞典だと思います。
c、 「征服」(1,470円)・・「完全征服「漢検」一級」のこと。私が使用しているのは、第3版第1刷(2006年4月1日発行)。旧版との異同は既に記事にしました。現在、第4版が発売されていますが、買っていません。
d、 「必携」(2,835円)・・「漢字必携一級」のこと。私が参照しているのは、第1刷(2001年4月30日発行)。これ以前に「新漢字必携―文部省認定 漢検一級コース」(表紙は茶色)が発行されており、私は、第6刷(1998年10月15日)を使用していましたが、「漢字必携一級」で内容はかなり変わっています。
e、 「捷径」・・「1級合格捷径」のこと。私が使用していたのは、第3刷(1997年4月1日発行)。「辞典」が発行された後も、暫くは新刊書店で見ましたが、現在は絶版で、amazonの中古では売っています。私は、一時期これを主に学習していましたが、1級合格に直接的には役立ちませんでした。巻末に古い過去問が収録されており、ここから最近の問題でも出題されていますから、この部分だけ入手するのは有意義であることは、以前の記事に書いたとおりです。