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鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

準1級・常用漢字で解ける出題

2008年05月04日 | 19-2(第44回)

(20.11.16 常用・準1級だけの見出し語新出を狭義の三点セットから外したため、修正)

19-1 と同様に、(六)熟字訓以外を拾います。赤字は、私が間違った問題です。

問題の前の符号は次のとおり。

A 狭義の三点セット 準1級・常用だけの単熟語で過去問からの再出題(6点)

B 狭義から除外した広義の三点セットに含まれるもの(6点)
 Bー1 準1級~5級の四字熟語(2点)
 B-2 準1級・常用だけの見出し語新出(4点)

C 三点セット以外(2点)

1.常用漢字の書き取り 6点 (内誤答6点 全滅)

A(三)もんめ(匁) 8-1K 12-1K

  常用国字の出題は、わく(枠)15-2K以来4年振りでした。国字だけは、「征服」で満点が取れると書きましたが、匁は「征服」の問題に載っていません。問題を解くだけでは国字も満点は取れなくなりました。「征服」の巻末資料に、準1級・常用も含めた国字一覧がありますので、これを押さえておく必要があるでしょう。

B-1(五)とせつ(斗折)蛇行

B-2(八)練達⇔ふかん(不堪)

2.準1級漢字の書き取り 8点

A(二)相場を あお(煽・)る。 9-1K 16-3K
 「辞典」に載っている扇の訓読みは、おうぎ、あお(ぐ)で、あお(る)は載っていません。

B-2(四)じんぜん(荏苒) 11-2Y 15-3Y

 語選択書き取りは、14-3から出題されていますが、19-1迄は全て1級漢字が含まれていました。準1級で書ける熟語が出たのは初めてでした。なお、これも、読みから書き取りへの転化ですが、2回読みで出題されると書き取りに転化し易いのでしょうか。

C(八)斬新⇔ちんとう(陳套)

A(十)けんこん(乾坤)10-2K 16-2K

 合計14点です。この内、6点分間違いました。

 常用・準1級からの出題は19-1よりは、少なくなりました。熟字訓を除く読み問題は全て1級漢字を含む問題でした。また、(三)国字の書き取り、(四)語選択書き取りは、最近はずっと1級漢字が出題されていましたが、準1級以下からも出題されるようになりました。

 14-3以降、1級漢字が必ず含まれている小問は、(七)熟語音読み・一字訓読みだけです。この設問形式は、準1級の問題にもあります。従って、1級のこの小問では、今後も、必ず1級漢字を問うてくると思うのですが、違うかなあ。

 尚、19-1と同じく、問題に出た漢字(全227字)を一つ一つばらばらにしてざっと数えると、

1級 133字(59%)
準1級 19字(8%)
常用 75字(33%)

でした。1級漢字の出題頻度は、19-1と余り渝わりませんでした

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「三点セット」では解答できない問題 纏め

2008年01月05日 | 19-2(第44回)

 19-2について、一つ一つ検討していたら結構時間がかかってしまいました。今まで書いてきたことの一部を、相対的に学習しやすいと思う順に纏めてみます。

A 「三点セット」 187点

 ここまで到達するのもまだまだですから、私は、やはり「三点セット」を基本にします。唯、更に高得点を目指すには、

B 読み問題について

1, 訓が出題された漢字の音読み 2点(累計189点) 煎熬   饕餮

2,同訓熟語またはその訓 3点(累計192点) 憔れ 賻儀・賻る

3,過去問出題漢字と類義の漢字の音  1点(累計193点) 凶歉

4,「捷径」の記載を参考にする 1点(累計194点) 蕩滌

 読みについては、「三点セット」から学習範囲を少しずつ拡げていこうと思います。

C 書き取り問題について

5、ひっくり返し熟語 2点(累計196点) 屈撓

6,対義語・類義語 2点(累計 198点) 陳套

7、下付語 2点(累計 満点) 臥蓐(褥)

 孰れも見出し語にはありませんが、「辞典」のどこかには載っています。

 一応、理論的に満点をとる方法は、説明できます。ただ、特に書き取りの場合、「三点セット」だけでも、全部書けるようにすることは極めて困難ですから、それ以外の熟語まで憶えることは私には不可能です。

 従って、書き取りについては、「三点セット」中心主義を堅持し、上記の書き取りについては、各項目に書いてきたとおり、文意から熟語の意味を考え、当てはまる漢字を、他の熟語や訓から類推するようにした方がいいのでしょう。

 そのためには、個々の漢字の訓のみならず、訓にはない字義も理解することが大事です。1級漢字に限らず、準1級・常用漢字についても、 「辞典」の親字の意味欄になるべく眼を通そうと思います。

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「三点セット」では解答できない書き取り問題(4) 屈撓

2008年01月04日 | 19-2(第44回)

(十)少しも くっとう(屈撓)する所なく・・
(出典 宇加地新八 「建言書」より 「衆憲資第27 号 明治憲法と日本国憲法に関する基礎的資料」(PDF)23頁参照)

1, これも「辞典」の下付にある

書き取りで間違ったところ」の記事書いたとおり、撓の下付きに屈撓があります。結局、19-2の「三点セット」以外の書き取りの熟語は、「辞典」のどこかにあります。18-1~18-3は、書き取りについては、「三点セット」から全て出題されていましたが、19-1以降は、「三点セット」+「辞典」のどこかに載っている熟語で満点が取れるということになります。とはいえ、「辞典」に載っている熟語を、見出し語に限らず、全て書けるようにするなんてことは不可能ですよね。

2, 文意から、訓または字義→音を考える

 私は、屈(かが)む+倒れる=屈倒と考えて間違いました。これを、文意から、

屈(かが)む+撓(たわ)む=屈撓

と考えれば正解に達します。音訓相補です。あるいは、撓には、挫く、屈服するという字義がありますので、ここから屈撓が想起できるのかもわかりません。

3, ひっくり返し熟語も学習する

 撓の親字欄に 【撓屈】(とうくつ)という見出し語があり、撓と屈をひっくり返した熟語屈撓が、下付にあります。ひっくり返し熟語は、見出し語相互間にも結構あります。

【咳嗽】19-2K=【嗽咳】 
【歔欷】19-2K=【欷歔】12-1K 15-3Y 17-2K
【艨艟】19-1K=【艟艨】

など。見出し語のひっくり返し熟語は、セットで憶えておくと、語彙増加になりますので、以前から注意していました。これを、見出し語だけに限らずに、「辞典」に載っているひっくり返し熟語全般に注意すればいいのでしょう。ただ、これも大変です。

4, 四字熟語から類推する

 不撓不屈5-1K 8-2K 10-1K 15-2K=不屈不撓という頻出四字熟語があります。この四字熟語から不を取れば、撓屈=屈撓です。問題文は、「少しもくっとう(屈撓)する所なく」ですから、不屈不撓と同義です。問題文から、「くつ」及び「とう」を使う四字熟語として、不屈不撓を想起できれば、正解に達するような気がしますが、これも一寸難しそうですね。

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「三点セット」では解答できない書き取り問題(3) 臥蓐(褥)

2007年12月30日 | 19-2(第44回)

(十) がじょく(臥蓐・臥褥)の上に在りて、雲烟を揮洒す。・・
(出典 幸徳秋水 「兆民先生」 第九章の途中から 近代デジタルライブラリー(BOOKMARKしました)参照)

1,「辞典」の下付にはある

臥蓐は、蓐の下付きにあります。ただ、下付き語まで全て憶えることは困難です。

2,他の熟語から類推する

 問題文は、中江兆民の死期の描写ですので、がじょくは、寝床の意味ということがわかります。

 【臥床】・【臥榻】10-1Y・【病臥】という見出し語があり、訓は【臥す】ですから、「が」は、臥です。

 「じょく」については、18-3Kで、 【褥(蓐)瘡】が出題されましたので、すぐ出てきました。リピーター優遇策でしょうか、最近の問題に出題された漢字も、結構また出題されるようです。

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「三点セット」では解答できない書き取り問題(2) 陳套

2007年12月29日 | 19-2(第44回)

(八)斬新⇔ちんとう(陳套)

1,「辞典」には載っているが・・

 陳套は、見出し語にはありませんが、陳(3級)の見出し語【陳腐】の類義語として記載があります。対義語 新奇・斬新も載っていますので、

陳腐・陳套⇔新奇・斬新

です。 「辞典」記載の対義語・類義語は押さえておこうと思いますが、なかなか、3級配当漢字のところまでは目が届きません。

 準1級漢字の親字欄は、見出し語も含めて途中まで読みました。斬は、準1級ですので、見出し語【斬新】は、既に目を通しました。ただ、対義語として載っている陳腐は、知っている語彙でしたので、陳腐は引きませんでした。

 ここで、陳腐を引いておけば、陳套にも出会えていたのかもわかりません。でも、既知の語彙まで態態辞典をひくのは、骨が折れることですからあまりやっていません。

2, 漢字の意味や、他の熟語を想起する

 私は、陳套という熟語は、全く知りませんでしたが、何とか正解しました。一応正解に達した思考過程を思い出して書いてみます。

(1)「ちん」は陳

 斬新の対義語としては、陳腐が浮かびましたが、選択肢には、「ちんとう」しかありません。ただ、陳には、 【陳(つら)ねる】・【陳(の)べる】の他、 【陳(ひ)ねる】(古くなるの意味あり)という訓がありますから、「ちんとう」のちんは陳だろうと思いました。

(2)「とう」も古いという意味、でも訓からは辿り着けず

 二文字熟語の場合は、同義の漢字を陳ねるものが結構ありますので、ちんとうのとうも、古いという意味だろうと推測しました。そして、ふるいという訓で、トウと読む漢字がないか考えました。ふるいと読む漢字は、 【古い】、【旧い】の二つだけ浮かびましたが、トウとは読みません。尚、 【故い】もありますが、このときは浮かびませんでした。

 訓はなくても、古いという意味でトウと読む漢字がないか考えましたが、「辞典」の音訓索引を見てもトウと読む漢字は一杯あり、一文字だけで考えていても到底辿り着けません。

(3)既知の熟語 旧套から類推

 ふるいという意味で、トウの入った熟語がないか考えました。古や旧を使った熟語を色々考え、 【旧套】が浮かびました。旧套の意味もきちんと理解はしていませんでしたが、古くさいという意味だろう、旧がふるいという意味だから、套に、古い、古くさいという意味があるのだろう、陳も套も古いという意味だろうから、陳套で、古いという意味になり、斬新の対義語になると考えました。

 ただ、套については、 【套(かさ)ねる】という訓しかありません。熟語としては、他には【外套】しか浮かばなかったので、旧套は、旧いものを套ねるという意味かなあ、まあ、でもそうすると、陳套も、陳ねたものを套ねるのだから、斬新の対義語になるだろうと思いました。

(4) 訓にない意味も理解しておく

 後で、「辞典」を見たら、套には、套ねるの意味の他に、ありきたり、古くさいという意味があり、この意味の見出し熟語としては、 【套言】、【常套】があります。ここも既に読んだのですが、笊でした。訓を憶えるだけでも大変ですので、訓にない意味まで正確に理解することはより困難です。

 ただ、未知の熟語が出てきたときに、熟語の意味を「辞典」で調べるのは勿論として、個々の漢字の意味もなるべく考え、「辞典」で確認するようにしています。そして、個々の漢字の意味、熟語の構成から、なぜこの熟語の意味になるのかを考えるようにしています。

 1級の書き取りの場合、過去問からかなり出ますから、まずは、既知の熟語を増やして正確に書くことが肝要でしょう。ただ、語彙を増やすといっても限がなく、必ず、未知の熟語が少しは出題されるものです。未知の熟語について、既知の知識からどうやって正解に達するかは、人それぞれでしょうが、漢検1級の醍醐味でしょう。

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「三点セット」では解答できない書き取り問題(1) 総論

2007年12月24日 | 19-2(第44回)

(19.12.29若干訂正)

 次の3問(6点分)です。尚、解答の漢字について、常用は赤字、準一級は緑字にしました。

(八)斬新⇔ちんとう(
(十)がじょく(蓐・褥)の上に在りて・・
   少しも くっとう(撓)する所なく

1,3問もあるのは、2年4ヶ月ぶり

 書き取りで、「三点セット」以外からの出題が、3問もあるのは、17-1 以来です。

2,1級漢字を含む熟語が2問

 17-1のときの3問は、通宵(常用のみ)・蜘蛛(準1級のみ)・絶巓(1級を含む)でした。これに対して、19-2の3問は、陳套(常用+準1級)・臥褥(蓐)(準1級+1級)・屈撓(常用+1級)で、難化したと思います。

 「三点セット」以外の書き取りで、1級漢字を含む熟語が2問以上出題されたのは、16-3の萼、跋語、短矮以来です

 19-1で比擬が出題された際、今後、「三点セット」以外では、常用漢字から出題されるのではないかと書きましたが、見事に外れました。

3,対義語問題で、久しぶりに見出し語以外から出題

 対義語問題で、「見出し語」以外から出題されたのも、16-3の跋語以来久しぶりです。

 19-2では、読み問題についても「三点セット」以外から可成り出題されており、「三点セット」以外の出題は増加し、質も難化しました。今後もこの傾向が続くのか、19-2の傾向が一過性のものなのかどうかは、今後の問題を見てみないと何ともいえません。

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「三点セット」では解答できない読み問題(7) 饕餮

2007年12月12日 | 19-2(第44回)

饕餮(とうてつ)

 饕の見出し語は、訓の【饕(むさぼ)る】8-2Y 17-1Y一つです。饕るは、饕餮とセットで19-2Y でも出題されました。下付欄に、餮饕(てっとう)がありますが、音読み見出し熟語はありません。

 餮については、下付欄に、本問の饕餮が載っていますが、見出し語はなく△の字です。賻のときに、△の漢字の出題は1年振りだから、優先順位は低いと書きましたが、19-2では2字(3点分)出題されています。でも、3点分だけですから、私は、見出し語のある漢字の方を優先します。

 なお、「辞典」には、餮の訓はありませんが、「必携」には、むさぼ(る)という訓が載っており、12-3Yで出題もされています。ただ、 「辞典」には載っておらず、「必携」に載っている訓については、14-3以降は出題されていませんので、私は無視をしてきました。

1, 訓が出題された漢字は音も憶える

 饕る→饕トウも憶えるということです。熬(い)る13-3K→煎熬19-2Y と同じです。 餮るの方は、無視していましたが、もしかすると、「辞典」に載っていない訓読みで出題された漢字は、訓読みは出題されないとしても、音読みで出題されるのかもわかりません餮る→餮テツです。

2, 捻った音符読みは押さえる

 饕は、会意か形声かは対立がありそうですが、號+食です。號は、号(ゴウ)の旧字体です。

號(ゴウ)→饕(トウ)

と変化します。

 一方、餮は、殄(テン)+食です。殄の音符は、(シン)です。の音符字( 「新漢字辞典」の番外5画参照)は、シン・チン・テンと読みますが、テンと読むのは殄だけです。こういう仲間外れな読み方をするのは出題されやすく、殄熄(てんそく)9-3Y(訓は、殄(つ)きる、殄(つ)くす15-1Y)が出題されています。

 (シン)→殄(テン)→餮(テツ)

音符の2段捻りをします。こういうのは、見出し語がなくても憶えた方がいいのかもしれませんが、結構あって大変です。

 尚、饕と餮は、どちらがトウで、どちらがテツか混乱しますが、號(ゴウ)→饕(トウ)殄(テン)→餮(テツ)と憶えておけばいいでしょう。あるいは、虎(とら)のある方がトウと押さえておこうと思います。

3, 殷周史を学ぶ

 殷周史の本を読んでいると必ず饕餮は出てきます。漢字の関係で1冊ご紹介すれば、白川静著「漢字百話」(中公新書)など。ただ。饕餮という化け物は、私の中で、うまく像を結びません。

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「三点セット」では解答できない読み問題(6) 賻

2007年12月08日 | 19-2(第44回)

 賻儀(ふぎ) 賻(おく)る

 賻は、見出し語がなく、過去問未出ですので、 △の漢字です。 △ の漢字は、18-2の腆以来、1年ぶりの出題です。それ以前はよくわかりませんが、1年に1度の出題頻度であれば、優先順位は低いでしょう。

 賻儀は、「辞典」の賻の意味欄にあり、賻(おく)るという訓も、「辞典」に載っていますのでここまで学習すれば良い訳ですが、なかなかしんどいことです。

1,同訓で構成される音熟語とその訓は、見出し語でなくても学習する

 「辞典」の賻の下つき欄に、贈賻(ゾウフ)があります。

 【贈る】≒賻る=おく(る)

ですから、贈賻は、同訓で構成された熟語です。贈賻の読みが解れば、賻儀も読めます。また、【贈る】≒賻る=おく(る)と憶えれば、賻るも読めます。

 同訓熟語と、その訓について、

煎熬(せんごう)=【煎る】=【熬る】=い(る)
【憔悴(しょうすい)】=【悴れる】=憔れる=やつれる

は、三つの内、二つが見出し語でしたが、

贈賻(ゾウフ)=【贈る】≒賻る=おく(る)

の場合は、見出し語は、贈るだけです。見出し語【贈る】から、知識を広げていくことが必要なのでしょう。

2,「辞典」の音訓索引の、訓欄の漢字を見る

 私は、訓の読み書きが苦手でしたので、 「辞書」をひくときは、音訓索引の訓欄からひくようにしています。「おくる」を見ると、旧字体を除き、

送輸賻贈餽饋

の6つの漢字が並んでいます。この内、賻るだけは、見出し語がないので△を付けています。 「おくる」をひくときに、なるべく、並んでいる漢字も見るようにしています。今までは、△の漢字は、出題可能性が低いと思っているのであまり見ていませんでしたが、今後は、一瞥しようかなと思います。尚、賻るが出題されましたので、△→▲に塗り潰しました。

 一方、音読み習熟のためには、音訓索引の音フの漢字も総覧すればいいのでしょうが、フと読む漢字は、旧字体を除き全部で72もあり、これは見ても憶えられません。

3, 読みが複数ある音符には注意する

 の音符字は、孰れも1級配当で6つです。 「新漢字辞典」の番外10画の内、愽だけは、1級配当ではありません。音は、フとハクに分かれます。私は、なんとなく愛新覚羅溥儀と同じ読みだろうと思って正解できましたが、好い加減なものです。

 6字について、暫定的な見出し語数、訓読み、「過去問情報」を付記しますと次のとおりです。音読みのフ・ハクは、音読み見出し熟語のあるもの、[フ]は、見出し語はないが、「辞典」に音読み熟語がのっているもの、(フ)は、「辞典」に音読み熟語が載っていないものです。

フと読むもの
【傅】 為虎傅翼13-1K もり かしず(く)only 11-2Y
【溥】 [フ] あまね(し)
【榑】 (フ) くれ 節榑11-1Y 16-1K
【賻】 [フ]19-2Y  [おく(る)] 19-2Y

ハクと読むもの
【搏】 ハク う(つ)8-2Y
【膊】 ハク

 6字の内、3字は既出でした。未出3字の内、見出し語のない賻が出題され、見出し語のある溥、膊は、未だ出題されていません。全体としては、見出し語のある1級漢字の方が出題可能性が高いと思うのですが、新出漢字については、そうも言えないのかもわかりません。

 以前は、「音符を共通にする漢字の範疇」で記事をかいたときは、音読み見出し語のない漢字は、無視をしていました。でも、音符の読みが複数あるときは、音読み見出し語のない漢字についても、高得点を目指す場合は、読みをチェックしておいた方が良さそうです。

4, SIMO様のブログ「学然後知不足 教然後知困」の問題を解く

 コメントを寄せてくれるSIMO様が、漢検1級新出予想問題のブログを立ち上げられました。音訓の問題に、賻儀―賻る はバッチリ載っていました。19-2で出題されたため、今は、問題が差し替えられています。

 新出予想ですから、過去問で出題されたものは載っていませんし、かなり難解です。だから、先ずは過去問や問題集を先行し、更に実力涵養のために利用されるのがいいのではと思います。私は、今、「問題と解説」を解いていますが、この問題集よりも、寧ろ、SIMO様の問題の方が、最近の問題傾向に合致しているように思います。

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「三点セット」では解答できない読み問題(5) 憔れ

2007年11月26日 | 19-2(第44回)

 憔(やつ)れ

 「辞典」に訓はありますが、見出し語はありません。見出し語のない訓読みの出題は、少しですから、見出し語のある訓から優先して憶えた方がいいでしょう。

 憔の見出し語は一つで、「辞典」から引用しますと、

 【憔悴】8-1K(しょうすい)心痛や病気のため、痩せて衰えること。やつれること

 です。 【憔悴】=【悴れる】=憔れる=やつれるです。

憔悴は、同訓で構成された熟語で、悴れるも見出し語にあります。同訓で構成された音熟語が見出し語にある場合は、見出し語になくてもその訓も憶えるということにすれば、本問は正解に達します。

 【煎る】=【熬る】=い(る)=煎熬(せんごう)は、訓の見出し語があるときに、見出し語でない音熟語も憶えるということで、訓→音でした。本問は、それとは逆で、音→訓です。

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「三点セット」では解答できない読み問題(4) 凶歉

2007年11月25日 | 19-2(第44回)

(19.12.2 4項追加)

凶歉(きょうけん)

 凶は、常用です。歉は、本試験初出題です。「辞典」の見出し語としては、訓読みの【歉(あきた)りない】だけです。見出し語一つの漢字です。 見出し語一つの漢字は、その見出し語だけ学習すると書いてきましたが、高得点狙いの場合は更に学習が必要でしょう。既に書いてきたとおり、

1, 訓の見出し語のある漢字は、見出し語でない音や音熟語も学習する

歉然(けんぜん)、歉歳(けんさい)、自歉(じけん)が「辞典」に載っており、本問はこれから推知。

という方法が考えられます。他には、

2,過去問出題漢字と類義の漢字の音は学習する

 歉と同じ音符を有する慊については、

【慊(あきた)りない】15-3Y 17-3Y

が出題されています。慊には、音熟語の見出し語【慊焉】(けんえん)もあり、「合格ノート」TEST11の2に書き取りで出題されています。

 慊を学習する際、「辞典」の親字の意味欄を見ると、

①あきらりない。満足しない 類 歉ケン

 とあります。慊と歉は、どちらもあきたりないという訓があり、同義の漢字です。同義または類義の漢字は音が同じということがあります(ex. 覬と冀 キ)。慊と歉は、音符も兼(ケン)で共通ですから、どちらもケンと読むと憶えておけばいいと思います。

3,音符を、普通に読む

 兼の音符字で、見出し語のある字音は、ケン、ゲン、レンの三つです。この内、ゲンと読むのは、機嫌(キゲン)の嫌一つです。また、レンと読むのは、廉と簾の二つだけで、他はケンです。兼の音は、ケンだけですから、歉も素直にケンと読めば正解できます。19-1の麕至(キンシ)と同じです。

4,問題集は、見出し語のない「辞典」の音訓も学習する

 歉は、「問題と解説」(36頁)に歉歳の読みが出題されています。学習範囲を「三点セット」に絞るという観点から、 「合格ノート」「成美堂本」も、「三点セット」以外の問題は無視するとしてきました。この観点からすると、歉歳も無視することになります。憶えるべき事を少なくして合格を目指すという点からは現在も有効と考えますが、高得点を目指す場合は、無視をせずに憶えた方がいいのでしょう。

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「三点セット」では解答できない読み問題(3) 蕩滌

2007年11月24日 | 19-2(第44回)

(19.11.25訂正)

 積弊の蕩滌(とうでき)に肺肝を摧く

 蕩は、準一級配当で音はトウだけです。これに対し、滌の音は、デキ・テキ・ジョウの3つあり、音の見出し語は、

【洗滌】 センジョウ・センデキ
【滌除】 テキジョ
【滌蕩】 テキトウ、デキトウ

があります。(尚、滌蘯もありますが、蘯は配当外ですから無視します。) 3つの音とも見出し語があります。

 本問の蕩滌は、滌蕩の逆様ですが、トウテキかトウデキか確定できません。音読みが複数あるときの、見出し語でない熟語の読みは、18-2の困阨(こんやく)でも出題されましたが、難問です。

1. 見出し語以外の熟語の読みから類推する

 滌を含む熟語は、見出し語以外に、掃滌(ソウデキ)、盪滌(トウデキ)があります。盪=滌=あら(う)ですから、盪滌は、同訓で構成された熟語です。

 この2つの熟語の読みから、蕩滌も トウデキと類推できます。なんとなく読み癖として、トウテキよりは、トウデキの方がいいような気がします。こういう感覚は、1級漢字に親炙していると身に付くように思いますが、感じだけで漢字を読むと、とんでもない間違いをすることもあります。

2,「捷径」の記載を参考にする

 「捷径」の滌欄には、ジョウの読みに、熟語が洗滌(センデキ、センジョウ=慣用読み)一つだけあります。そして、「他の用例の字音はデキ」と付記されています。洗滌以外の熟語の音読みはデキと憶えておけば、本問は正解できます。なお、蕩滌は、「捷径」にも載っていません。

 尤も、「捷径」は、旧い「必携」の音訓に準拠しており、音は、デキ・ジョウの二つしかありません。「辞典」にあるテキの音や、滌除は載っていません。「捷径」と「辞典」の音が合っていないため、「辞典」が販売された現在では、「捷径」の記載は意味がないのかもわかりません。

  ただ、更にややこしいのは、新しい「必携」の滌の音も、デキ・ジョウの二つだけで、テキは載っていません。私のは、第1刷(2001年発行)ですが、本屋で確認したら現在の版(本年発行第2版第2刷)も同じでした。

 「辞典」に載っていても、「必携」に載っていない音は、出題されないのかもわかりません。滌除は出題されず、滌蕩は、デキトウと憶え、テキトウは憶えなくてもいいのかもわかりません。そうであれば、「捷径」の上記記載は、現在でも意味があるということになります。

  「捷径」は、「辞典」よりも1級熟語が仰山載っていますが、出題頻度は、「辞典」よりも低かったのです。19-2でも、「辞典」と「四字熟語」の見出し語で、179点とれるのですから、それ以上に、「捷径」の熟語まで憶える必要はないと思います。

 ただ、ところどころに「他の用例の字音は○○」という記載があります。高得点を狙うには、「辞典」の見出し語にない音熟語の読み分けのために、上記記載は役立つかもわかりません。

3、 他の漢和辞典の熟語を学習する

 私が持っている漢和辞典で、蕩滌が載っているものは次のとおりです。

「新字源」(旧版)1990 とうでき
「漢語林」(旧版)1990 とうでき
「現代漢語例解辞典」(第2版)2001 とうでき
「全訳漢辞海」(旧版)2003 とうでき
「新明解漢和辞典」(第4版)1990 とうでき
「字通」1997 とうでき

 漢検1級を学習される方は、かなりの漢字好きでしょうから、「辞典」以外にも漢和辞典はお持ちでしょう。 「辞典」は、三音や六書が載っていない等の瑕瑾があります ので、もう1冊は必要でしょう。ただ、「辞典」に載っている熟語以外に、他の漢和辞典の熟語まで学習するのはかなり大変です。

  なお、「大字典」(旧版)1980と「諸橋大漢和」(旧版)では、蕩滌の読みが、とうてきとなっています。上に書いたことと矛盾してしまいますが、とうてきも許容解答かもわかりません。

 思わず長くなりました。本問の文は、なかなか味わい深いですね。不祥事が発覚した組織のトップが、本問の文のような発言をして、記者たちを煙に巻くと面白いなあと思います。

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「三点セット」では解答できない読み問題(2) 煎熬

2007年11月18日 | 19-2(第44回)

煎熬(せんごう)

 煎は、準1級配当です。熬については、見出し語は、

訓読み
【熬(い)る】13-3K
【熬り子】(いりこ)
熟字訓
【熬海鼠】(いりこ)=【海参】6-3Y 18-1Y(いりこ)

 の3つです。音読みの見出し語はありません。

 煎熬は、下付きに載っていますが見出し語にはありませんので、学習しない熟語にしていました。 1級下付語を学習(≒or≠勉強)すればよいのですが、全部するのは大変なことですので、正解に辿り着くには次のような方法かなあと思います。

1, 同じ音符字を持つ他の漢字の読みから類推する

 熬の音符は敖であり、敖を含む漢字は、贅を除き、全てゴウと読みます傲慢7-2K 傲岸不遜12-2K 傲睨15-1Y 嗷訴17-1Y は既に出題されていますので、これから類推できます。

 寧ろ、煎について、前(ゼン・セン)に引き摺られて、ゼンと読んでしまう可能性があります。前の音符字で、ゼンと読むのは前だけで、他は全てセンです。常用漢字がonlyな音符です。 煎は、煎餅9-2K  煎じる11-2K 煎り豆13-3Kで出題されています。

 1級対象漢字は、約5600字あり、この音を、一つ一つ脈絡なく、散散に憶えることなどとてもできません。同じ音符字で、纏めて憶えることが肝要でしょう。 「新漢字辞典」は、そのための有益なサイトですから、BOOK MARKしました。

2, 訓が出題された漢字は、音も憶える

 熬については、13-3Kの故事諺問題

い(煎・炒・熬)り豆に花が咲く

で、標準解答の一になっています。19-1の躋攀でも述べたとおり、訓読み見出し語だけのものは、音読みも出題可能性があるのかもわかりません。特に過去問で訓が出題された漢字は、音読みの出題可能性も高くなるのかもわかりません。

3,同訓で構成された熟語は、見出し語でなくても学習する

 煎=熬=い(る) ですから、煎熬は、同訓で構成された熟語です。同訓熟語は、訓読みを憶えるのに、役立ちますから、以前から、見出し語以外も□で囲っていました。

 熬のゴウの音読みは、括弧に括っていましたが、出題されましたので、括弧を消し護謨で消しました。音訓索引のゴウ 熬に付けてあった△は、▲にしました。

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「三点セット」では解答できない読み問題(1) 総論

2007年11月11日 | 19-2(第44回)

(19.11.18 蕩滌は、「辞典」に載っていなかったため、訂正)

 19-1と同様拾ってみました。なお、茶色字は、見出し語にはないが、小さな活字で「辞典」に載っている音熟語と、訓の記載はあるものです。

 (一)
3 煎熬せんごう
11 蕩滌とうでき
14 凶歉(きょうけん
27 やつ

(七)
1 賻儀ふぎ
2 おく
5 饕餮とうてつ

 計7問(7点)分です。今まで調べた範囲では、最大量です。特に、 (七)の音読み・一字訓読みについて、3問もあります。つまり、「三点セット」だけでは、7点(7割)しか解けず、合格水準の8割に達しません。

 7問中5問は、茶色字ですから、 「三点セット」以外に、「辞典」の訓と見出し語以外の音熟語も憶えればよいということにはなりますが、 「三点セット」だけでも膨大な量ですから、実際問題としては大変なことです。

 過去問は、「三点セット」の一として、今後も出題可能性があり、今回は7問もありますから、別記事にして一つずつ検討してみます。

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「三点セット」からの出題数下がる

2007年11月03日 | 19-2(第44回)

(21.10.18  しゅくばく の書き取りはA1→A4へ移動等)

 19-1 と同様、「三点セット」からの出題数を調べてみました。なお、「過去問情報」に基づき、過去問出題歴も付記しました。

A 狭義の「三点セット」で解答できるもの

1,「辞典」の1級漢字を含む見出し語、索引にある熟字訓の読み、1級国字 137点(68.5%) cf.19-1 145点

 19-1と比較して、12点分下がりました。私が調べた18-1以降では最低の数字です。18-1~19-1の出題傾向を踏まえて、19-2は増加するのではないかと思っていましたが、残念乍ら外れました。出題されていない1級見出し語は、まだまだあると思うのですが、今後逓減していくのでしょうか。それとも揺り戻しで次回は増えるのでしょうか?

(六)熟字訓の読み
は、従前と同じく、いずれも見出し語からの出題です。また、出題された熟字訓がいずれも、「辞典」の巻末の索引に載っているのも19-1と同様です。

ただ、 (八)対義語・類義語書き取り では、18-1以降初めて、見出し語にない熟語が出題されました。


2,「辞典」の見出し語にはないが、他の1級漢字の見出し語から推知可能な読み 9点(累計146点 cf.19-1 152点)

 茶色字は、出題熟語について、見出し語以外の小さな活字で「辞典」に載っている熟語です。緑字は、問われた1級漢字が下付です。また、なお、←の右側については、準1級以下の熟語は省略しました。

(一)
4 鷙悍(しかん鷙鳥6-1Y 17-2Y、精悍5-2K、剽悍慓悍14-3K、勇悍悍然、悍馬、悍婦

5 羶肉(せんにく羶血
8 丕績(ひせき丕基
15 墳塋ふんえい塋域
21 筵旗(むしろばた筵(むしろ

22 薺粥なずながゆ9-1Y←なずな
 21と22は、連濁です。読み癖からしても、この連濁はそれほど難しくはなく、筵や薺の訓が読めれば、推知可能と考えます。

(十)
エ 釐剔(りてき毫釐9-2Y 12-3K 18-3Y、釐正17-3Y、釐革抉剔14-3Y 17-2Y、剔抉、剔出

キ 澎然(ほうぜん澎湃17-2Y 18-3Y
ケ 簷瓦(えんが12-1Y←簷滴

上記1+2の内訳は次のとおりとなります。

(一)16+6=22点
(二)26点
(三)8点
(四)8点
(五)12点
(六)10点
(七)6点
(八)18点
(九)12点
(十)21+3=24点


3,「四字熟語」の見出し語、見出し語から推知可能な読み 17点(累計163点 cf19-1 168点)

(一)撃柝げきたく抱関撃柝

(五)の四字熟語問題の内、「辞典」の見出し語にある1級四字熟語は、4つ。残りの5つ(10点分)は、「四字熟語」の見出し語から出題されました。意味も三問(6点分)あります。 なお、従前と同じく、10問全て、「四字熟語」の見出し語からの出題です。

さくへき(鑿壁)偸光17-1K
おうが(枉駕)来臨15-3K
筆力こうてい(扛鼎16-3Y
 (一)の読み問題が、(五)の四字熟語の書き取り問題に転化しました。今まで結構あったのかなあ。

桃李せいけい(成蹊11-1K 15-1K 17-3K
鶴立きちょ(企佇


4,上記1~3に含まれない過去問からの出題、及び過去問から推知できる読み問題 18累計181点 cf19-1 180点)

 なお、見出し語にない過去問の一覧はまだ作成途上ですが、別記事参照→読み問題書き取り問題

(1)1級見出し語にあるが、植物名の書き取り 2点
(九)しゅくばく(菽麦を弁ぜず 12-2K

(2)見出し語にはなく、1級漢字を含むもの 10点
(一)
16 凍餒(とうだい)11-3Y 
29仲尼亟(しばしば水を称う12-3Y
 尚、亟は、見出し語のある訓読みとして すみ)やか があります。
30 貽(のこ)し 4-1Y 11-3Y 17-2Y

(二)あお)り 5-1Y 9-1K 16-3K

(七) 9 英雋えいしゅん短雋10-1Y

(九)
8 三十幅いっこく(一轂を共にす。 11-1Y 15-1K 
9 ほうろく炮烙千に槌一つ 14-3K

(3)準1級・常用 6点
(二)相場を あお()る 9-1K 16-3K
(三)
もんめ() 
8-1K 12-1K
(十)けんこん(乾坤10-2K 16-2K

 狭義の「三点セット」からの出題は、19-1と比べて1点だけ下がりました。 とはいえ、狭義の「三点セット」で181点もとれるのですからこれを中心に学習するのがいいと思います。唯、それ以上を目指される方は、残り19点分の問題分析が必須でしょう。


 広義の「三点セット」で解答できる問題 6点(累計187点)

1,準1級~5級の「四字熟語」の見出し語または見出し語から推知できるもの (2点)
(五)とせつ(斗折)蛇行

2,準1級・常用だけの見出し語新出 (4点)
(四)じんぜん(荏苒 11-2Y 15-3Y
(八)練達⇔ふかん不堪

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読みで間違ったところ

2007年11月01日 | 19-2(第44回)

(19.12.2 癰疽に「問題と解説」のこと、その他を追加。)

(一)
10 錙銖 ×しちゅ ○ししゅ

 蜘蛛(ちちゅ)と混乱しました。「本試験型」第13回の類義語書き取りにありましたね。

 対策朱の音符字を確認する。

19 癰疽 ×ようしょ ○ようそ

  疽の音は、「辞典」には、ソとショがありますが、見出し語は、

癰疽、壊疽(えそ)、脱疽(だっそ)、吮疽(せんそ)の仁、炭疽病(たんそびょう)

の5つで何れもソと読みます。ショと読む熟語はありませんので、ショは( )に括り、音訓索引のショも×をつけてありましたショは憶えない、ソだけとしていたのですが、それでもソかショか迷ってしまいました。且の音符字は難しいです。

  対策且の音符字を確認する。

 また、癰疽は、「問題と解説」(36頁)に、読み問題で出題されていました。「問題と解説」の読み問題のところもやった方がよさそうです。

20 潸潸 ×せんせん ○さんさん

 潸は形声文字ですが、音符[潸―三水]の漢字は、潸だけです。燦燦と同じ読み と憶えようとしていたのですが、何故か違うと思ってしまいました。

27 れが目立つが品位を失わない  ×つか(れ) ○やつ(れ)

 どちらか迷いました。見出し語がなく、過去問未出の訓ですので、落としても仕方ありません
 対策→別項に書きました。

(十)エ 釐剔  ×りけつ ○りてき

 全く知らない熟語でした。剔は剔抉(てっけつ)抉剔(けってき)で使われていることは解ったのですが、剔=てき 抉=けつを逆にしてしまいました。

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