鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

1級国字と非国字について同訓同義字一覧

2006年12月30日 | 様々な一覧

18-2の国字 椚(くぬぎ)の書き取りを櫟と間違いました。櫟もくぬぎですが、国字で書けという問題ですから不正解です。先日も、鯏を蜊と間違いました国字以外は、忘れてしまえばいいのかもわかりませんが、読みや音熟語で出る可能性はあるでしょうから、そうもいきません。

1級国字と、同訓同義の非国字について、成美堂本の巻末資料と「辞典」を対照して拾ってみました。青字が国字、黒字が非国字です。

かかあ 
なた  鉈
こら(える)  堪
さて  偖 扠
ます  升 斗
しきみ  樒
ふもと  麓
くぬぎ  櫟 橡 栩 櫪
おおづつ  砲
トン 瓲 噸 屯
ささら  筅
やな  梁
こうじ  麹 
かすり 綛 纃 絣
ウン繝  暈
しか(と)  確
そり 艝 轌 橇
やち  谷
あわび  鮑 鰒
えび  蝦 鰕
ほろ  幌
せがれ  悴 倅
すべ(る)  滑
かざり  飾
にえ  沸
つか(える)  痞 支
かじか  鰍
まて  蟶
あさり  蜊
どじょう  鰌
はや  鮠


結構あります。こりゃ間違うわ。この中で、よくわからないのは、あわび( 鮑 鰒)とあさり( 蜊)です。あわびは、中国では魚なのに、日本では虫。逆に、あさりは、中国では虫なのに、日本では魚です。

なお、漢検協会の定める国字について、疑義があることは承知していますが、「理由も分らずに押付けられたものを大人しく受取つて、理由も分らずに生きて行くのが、我々受験生のさだめ」です。

今年は、ブログを初めて楽しかったです。皆様、どうぞよいお年をお迎え下さい。


苦手な訓読みを克服したい は移動しました

2006年12月24日 | 私の経験と学習の軌跡

ここにあった記事は、訓読み学習法の記事に統合して移動しました。削除すればいいのですが、記事相互にリンクを張りまくっているので、ここにリンクをしたかどうかよくわからないので残しておきます。

ホームページビルダーを使うと被リンクもわかるのかなあ・・・。


訓読み学習法

2006年12月21日 | 私の経験と学習の軌跡

(20.6.27 二つの記事に分けていましたが、 3項以下を統合して目次を付け、範疇も移動しました。)

目次
0,18-2で間違った訓読み
1, 音読み熟語でも、訓読みを考える

2, 音訓索引で、同訓異字を見る
3,「四字熟語」の1級漢字の訓を書き込む
4, 音読み熟語と、訓読みをセットで憶える
5, 訓読みの数を押さえる
6, 複数の訓読みがある場合は、送り仮名に留意する


0,18-2で間違った訓読み

 訓の書き取りが不得手なことは以前書きました。18-2を解いてみて、訓の読みも駄目でした。

18-2の読みは、熟字訓を除くと、49問(点)。音読みと訓読みの正答率は、

音読み 28点/32点(87%)
訓読み 10点/17点(58%)

でした。訓読みを間違ったのを列挙しますと、

(一)読み
22 ×うなぎ ○(ぬた)
24. ×しらき ○(あらたま)
30.愨(む) ×あわれ ○(つつし)

(七)熟語音読み・一字訓読み
4.鐫(る) ×えぐ ○(ほ OR え)
6燮(げる) ×す ○(やわら)
10.仄(く) ×ほのめ ○(かたむ )

(十)文章題
1.遉(に) ×まこと ○(さすが)

訓=漢字の意味ですから、訓読みができないということは、漢字の意味が判っていないということです。しかし、1級までの漢字約5630字全ての意味を憶えるということは可成り困難なことです。

音読みの場合は、音符から普通に読めるものもありますから、訓よりは憶える量が少ないと思っています。また、音符別帳面を作って、何度も参照したから、何とかなっているのだと思います。

記憶の定着は、①余程印象づけるか、②反復継続 の二つの方法しかないと何処かで聞いた記憶があります。そうであれば、訓読みも反復継続するしかありません。 反復継続のために、最近、次の方法を実践しています。

1, 音読み熟語でも、訓読みを考える

「辞典」で、1級漢字が下付の見出し語を探しています。例えば、[投擲](トウテキ)という見出し語があり、これが、親字[]の欄に載っているかを確認します。親字欄を探すには、音訓索引を使います。テキで探せばいいのですが、敢えて、訓読みを考えます。擲の訓読みは何だっけ? 「なげる」かなと思って、音訓索引の「なげる」の項を見ても、投しか載っていません。仕方がないので、音のテキで、親字欄を見ると、

擲(なげう)つ、擲(なぐ)る

という訓読み見出し語が載っています。

2, 音訓索引で、同訓異字を見る

「なぐる」には、擲の他、

殴挌撲

が載っていますので、これを見ます。挌るなんてあったっけと思って、親字[挌]の欄を見ると、なぐるは訓にはありますが、見出し語はありません。こういうのは当面憶えないことにしているので、なぐるを括弧で括り、音訓索引の「なぐる」の項の挌の上に、△をして当面憶えないことにします。殴る、撲るは読めそうですので、なぐるの訓は当面これで何とかなりそうです。

19.12.8追加 19-2で、「三点セット」以外から13点分出題されました。 見出し語のある訓を憶えたら、見出し語のない訓についても学習しようと思います。取り敢えず、 △を付けたものも一瞥しようかなと思います。

音訓索引の訓について、複数の漢字があるものは、例えば「なぐる」を楕円で囲み、漢字一つしかないonlyな訓読みは、□で囲んでいます。

でも、例えば、音訓索引の「あきらか」の欄には、23個も漢字が並んでおり、これを一つ一つチェックすると可成り疲れますから、一瞥するだけです。

3,「四字熟語」の1級漢字の訓を書き込む

四字熟語は、音読みのオンパレードです。鴉雀無声のように、1級漢字について、鴉=(からす)と訓読みが書いてあるものもあります。

しかし、哀毀骨立のように訓読みが書いてないものは、「辞典」の見出し語のある訓読みを書き込んでいます。毀=(こぼ)つ、(そし)るです。これは準1級のときからやっており、以前は、「必携」の訓を全部書き込んでいました。ただ、これでは訓が多すぎるので、「辞典」の見出し語にない訓は無視する方針を立ててからは、括弧に括っています。

尚、この四字熟語では、毀はやせるという意味ですが、「辞典」の意味欄にも載っていません。「必携」の訓には載っていますが、ここまでは憶えられません。

4, 音読み熟語と、訓読みをセットで憶える

熟語音読み、一字訓読みの問題は、音訓をセットで憶えるのに好都合です。熟語の語義に相応しい訓読みが問われていますので、熟語の意味を押さえれば、訓読みも解る筈なのですが、熟語の意味をきちんと理解することはなかなか大変です。

18-2の、仄日(そくじつ) 仄(かたむ)くについて言えば、仄日=かたむく日(太陽)=夕日、斜陽という意味をきちんと押さえておけば、訓読みも読めたと思うのですが、きちんと理解していませんでした。

熟語音読み、一字訓読みの問題に出る訓は、動詞、形容詞等ですが、名詞などについても同様に音読み見出し熟語とセットで憶えておきたいと思います。また、音読み熟語の語義と関連がない訓でもセットで憶えておけばいいでしょう。あおむし様が抜き書きを励行されているように、饅頭・饅(ぬた)はセットにした方が憶えやすいでしょう。

5, 訓読みの数を押さえる

については、ほの(か)、ほの(めく)、ほの(めかす)しか憶えておらず、かたむ(く)は全く憶えていませんでした。仄には、全部で4つ訓読みがあることを押させておこうと思います。

1級漢字で、「辞典」の見出し語にある訓が最も多いのは、でしょうか。(たわ)める、()める、(しな)う、(しわ)る、(いた)める、(しおりで、全部で6つもあります。

6, 複数の訓読みがある場合は、送り仮名に留意する

送り仮名は、準1級や1級では、出題されないので、等閑にしていました。仄(ほの)めく、仄(かたむ)くのように、送り仮名で訓読みが区別できるものがあることを、18-2を解いて気づきました。帳面に訓読みを書くときも、送り仮名の部分は括弧で括ろうと思います。

尤も、常用漢字の認(みと・したた)めるの如く、送り仮名が同じで、訓読みが違うのもあります。

ごちゃごちゃ書きましたが、やはり問題を解くことが一番でしょうね。


久しぶりに「合格ノート」を解いた

2006年12月09日 | 参考書・問題集

(21.1.3 その後の記事等を踏まえ修正)

 「合格ノート」(私のは、平成13年9月6日発行の改訂版)は、TEST18で中断していた。最近、ネットの皆さんがこれを遣っているので、先週の土曜日(12/2)TEST19を解いた。日曜日(12/3)には、過去問に戻って、8-3を解いた。答え合わせをしたら、

TEST19 114点/175点=65%
 8-3 144点/177点=81%

以前から感じていることだが、どうも「合格ノート」は相性が悪い。間違った問題だけ、「辞典」でチェックしてみた。すると、

1、解答欄の答え以外でも正解と思うもの

(左が合格ノートの回答、右が私の答え)

1-26 糒 ほしい ほしいい
2-14 呉茱萸 からはじかみ ごしゅゆ
5-2 うず(まる) 塡 埋
5-9 ろかい 艪櫂 櫓櫂
5-12 (父の)あだ 讎 仇
5-15 けず(らず)斲 削  
(斲って、1級配当外だよね。)

7-11 まり 鞠 毬
7-オ 鞭(つ) う むちう
7-キ 毫(も) ちっと ごう  

文章題の出典は、露伴の「五重塔」其三十二。蝸牛庵先生には申し訳ないが、原文と同じで書けとか、ルビと同じ読みをせよということはない筈である。

以上で+14点
  

2,無視する問題

a, 1級配当外の漢字の読み書き 4点  

2-5 牙麞(寧ろ、のろを読めるようにしておきたい)  
2-10 蔓蕺菜(蕺は1外 「つるどくだみ」は、「辞典」に何首烏がある)  
5-10 たんせき(儋石)の禄

b,「辞典」の索引にない熟字訓の読み 1点   

 熟字訓は、「辞典」の見出し語の内、巻末索引に載っているものから殆ど出題されている。  

2-3 土棲蜂

なお、2-7の焙烙鷸も見出し語にはないが、焙烙(ほうろく鷸(しぎも見出し語にあるので、これは無視しないことにした。

c,「辞典」の訓にない訓の読み書き 5点

「辞典」の訓にない訓は、14-3以降は呷る以外は出題されていない。また、下記の読みは「必携」の訓にも載っていない。

3-2 まさぐ(弄)る(の訓は、もてあそ)ぶ、(いじ)る
3-4 ちっ(些)とも(の訓は、いささ)か、(すこ)し
7―エ 顫(わなな)かしめよ(の訓は、ふる)える

d,「辞典」の見出し語にない熟語の書き取り 4点

5-13 ゆうげん(莠言)(の見出し語は、訓のはぐさ一つ。音読み見出し語はないので、音は憶えないとしている。)

5-17 ひちょ(匕箸)(匕の欄に熟語としては載っているが、見出し語ではない。匕の音読み見出し語はないので、これも音は憶えないとしている。過去問で出たかもしれないが・・)

上記の熟語は、読みでは出るかもしれない。ただ、書き取りは、17-2~18-2は、「三点セット」(「辞典」「四字熟語」の見出し語、過去問)からしか出ていないので、古い過去問で出ていない限り、書き取りで出る可能性は、極めて小さいと思う。

e,過去問で出ていない熟字訓の書き取り 2点

7―1 うろた(狼狽)える(「見出し語」にはありますが、熟字訓は読むだけでも大変ですので、書き取りは過去問だけということにしています。)

間違った問題の内、16点分は無視することになる。

結局、修正正答率は

(114+14)/ (175-16)=128/159=80.5%

やった。8割超えてるじゃん!

こういう学習の仕方は邪道かもしれない。ただ、私の場合、間違った31点分(無視した問題は除く)について、4日後にしたら、約3割は再度間違った。憶えるべきことを少なくしても、それでも憶えきれないというのが実感。