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鑿壁偸光 漢字検定一級抔

since 2006.6.11(漢検1級受験日) by 白魚一寸

簡単な漢字で書ける訓は、書けなくてもいい

2006年07月16日 | 憶えるべきことを少なくする

 あおむし様が、語選択・書き取りについて、過去の読み問題が、書き取りで出題される可能性があるという鋭い分析をされています。音読み熟語で出た見出し語は、最初は読むだけでも大変ですが、読みができるようになり、他の分野の勉強も進めば、最終的には書けるようにした方がいいと思います。

  ただ訓読みについては、例えば、18-1の漾、莨、頽、洽は訓読みの書き取りは出ないのではないかと考えています。仮に出ても漂、煙草、崩、遍と書けばよく、いずれも常用漢字ですから、簡単すぎます。だから、簡単な漢字で書ける「あつめる」とか「あきらか」とか「たすける」とかは、「辞典」の音訓索引に沢山漢字が出ており、読み問題や音熟語の書き取りで出る可能性はありますが、訓の書き取りで出る可能性は低いと考えています。

  この点で、ささきしげき様もご指摘のとおり、私が使った「合格ノート」の特に故事・成語の書き取りには不満があります(なお、「合格ノート」は過去問に出ている問題も多数収録されておりいいところも一杯あります。)例えばTEST8の7-13に「石玉をつつみて山輝く」という問題があり、解答は「韞」となっていますが、これは「包」でもいい筈です。というかこういう書き取り問題は、漢検では出ないと思います。

確かに、「成語林」では、この慣用句の出典は、「文賦」で、原典には韞となっています。しかし、原典と同じ漢字で書けとか、1級漢字で書けとかいう制約は漢検ではありません。抑も、戦後の誤った漢字制限で、つつむは、包むでいいということになったのです。文科省後援の漢検協会が、文科省の漢字政策に反するような出題をするなんてあり得ないことです。

因みに、 韞ですが、「辞典」に見出し語が載っておらず、また「四字熟語」に使われていませんので、私の前々回の基準では憶えなくてもいい漢字になります。ところが、実は、韞については、「辞典」発売後の、14-1の(一)読み問題に

君子の才華は、玉(おさ)め玉蔵すが如くすべし

と出題されています。おさめるという訓は、「辞典」に出ていませんが、「必携」に載っている訓であり、私の前回の基準とも齟齬します。私は、この問題は、見出し語記載の訓を多く出題するという最近の問題傾向に合致しないと思っており、出来なくてもいいと考えているのですが、完璧を期される方は、勉強した方がいいのでしょうね。

なお、一方、明らかに意味の違う同訓異義語(18-1では搗つや鬘)や、腓で指摘したとおり、音訓索引に1級配当漢字が一つしかなくその漢字でしか書けないものは要注意です。16-2の訓読みで出たが、18-1で書き取りで出ています。 

コメント (7)
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学習しない漢字

2006年07月16日 | 憶えるべきことを少なくする

(20.10.10訂正)

「辞典」・「四字熟語」の見出し語に使われていない漢字は、憶えない。(但し、過去問出題漢字は例外) 

 当初、1級配当漢字を全部勉強しようと思って、問題集を解きながら、遣った漢字は、必携にチェックして行きました。問題集に出てこない漢字もありますので、問題集で出てきた漢字と、音符や訓が同じ漢字も、序でに「辞典」で勉強するようにしました。1級漢字をどれだけ勉強したかは、累積数を、カレンダーに例えば1854とか書いていきました。そうやって、「辞典」の1級配当漢字は、全部見て、熟語は1回は書きました。でも、あまり定着しませんでした。

 18-1に出た1級漢字は、122字です3000字勉強しても、出るのは約4%です。だったら、どうせ出ない漢字が殆どなのですから、全部勉強しても詮のないことです。

 「辞典」・「四字熟語」の見出し語から殆ど出題されるのであれば、見出し語のない漢字、四字熟語で使われていない漢字は、出題頻度が低いのですから、憶えなくてもいいのではないかと思います。

 「辞典」・「四字熟語」の見出し語以外の出題は、18-1は読み問題5問(5点)、書き取り1問(2点)です。

 18-2は、書き取りで、見出し語にはないが、7-1に出題された「べつ(鼈)人を食わんとして却って人に食わる」の書き取りが出ました。ただ、鼈は、「辞典」に、鼈羹(べつかん)、鼈甲(蜂)(べっこう(ばち)がありますので、憶えるべき漢字です。

 書き取りは一問2点、読みは一問1点であり、書き取りの配点は読みの配点の倍です。従って、書き取りに比重をおくべきものと考えます。私自身は、読みは割とできましたが、書き取りでかなり間違ったことは既に述べてきたとおりです。読めない漢字が多少あっても、書き取りで点を取った方がいいのではないかと思います。

 こういう勉強法を取ると、18-1に出題された、撕、巉、莅は、勉強しないことになりますが、読み問題だけですから、3点落とすだけです。でも、過去問に出た漢字だけは、また出題の可能性がありますから、例外的に、勉強した方がいいのではないかと思います。

 なお、上記のことから逆に言えば、見出し語のあるもの及び「四字熟語」で使われている1級配当漢字については、私は、「辞典」は参照した方がいいと考えています。問題集を解いただけでは私の場合は定着しないからです。ただ、ここは、人それぞれで、いちいち「辞典」なんか引いてられない、問題集を沢山やった方がいいという考え方も当然あろうかと思います。どちらが合格への捷径なのか私にはよくわかりません。

また、「辞典」を引くといっても、私が当初やっていたように、漫然と見たり書いたりしていても定着しません。問題集を解きながら、「辞典」をどう活用するかを考えてみたいと思っています。

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「辞典」・「四字熟語」の見出し語以外は、調べない、憶えない

2006年07月16日 | 憶えるべきことを少なくする

(20.10.10訂正)

 1級合格者の方の体験記では、意味を調べることが大事とあります。私も全く同意見です。問題集を解いているとよくわからない熟語が次から次へと出てきますので、まず、「辞典」を引きましたが結構載っていないのがあります。そのため、当初は、「新字源」「大字典」「字通」を手許に置いて、熟語が見つかるまで引いていました。調べている間、当該熟語は頭の中にあるのですから、そうやって調べていれば定着するかなと思ったのですが、私の場合は、憶わりませんでした。

 一方、過去問を解いてみると「辞典」の見出し語が多く出題されています。きちんと全部は調べていないのですが、「辞典」重視傾向は最近強まっていると感じます。
文章題が、14-3より、問題形式の変更に合わせ、複数の作品からの出題に変わったのも、特に書き取りについて、「辞典」の見出し語から出題しようとしているのではないかと邪推しています。

 辞典の見出し語だけでも、きちんと憶えること、特に書けるようにすることは大変なことです。今回も結構間違ったことは既に書いてきたとおりです。そのため、終盤は、どうせ沢山遣っても憶えられないのですから、「辞典」と「四字熟語」以外は調べない、憶えない、間違っても構わないと腹を決めました。

 なお、熟語の音読みで、見出し語になっていないものでも、他の見出し語から読みが推知できるものがあります。これは、読めればよいと割り切り、意味を他の辞典で調べることは割愛しました。

 私は、成美堂本試験型(但し、2002年版)と、一ツ橋出版の合格ノートは全部やりました。この問題集には、「辞典」「四字熟語」の見出し語も結構ありますが、「辞典」「四字熟語」に出ていない熟語の問題も少なからずあります。18-1の受験直前、時間もなくて見直ししませんでしたが、「辞典」「四字熟語」の見出し語かどうかをチェックしておいて、見出し語だけを見直すという方法もあったかなあと思っています。

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総論

2006年07月15日 | 憶えるべきことを少なくする

(19.1.7 18-2を踏まえて修正)

18-1について、「辞典」の見出し語と「四字熟語」をマスターすれば196点取れます。また、それ以外に過去問から2点分出題されていますので、三点セット(「辞典」「四字熟語」の見出し語、過去問)をマスターすれば、198点取れます。また、18-2は、195点取れます。

従って、この三点セットを全部出来なくても、ある程度やれば合格点には達する筈です。

私は、当初は、問題集に出てきた漢字、熟語は全部憶えようという意気込みでやってきましたが、とても憶えられず、点数も伸びませんでした。6月の試験を申し込んでから、どうせ憶えられないのだから、憶えるべきものを厳選しようと気持ちでやったら却って点数が上がりました。自分の勉強法を振り返ってみて徒労を重ねてきたような気がします。18-1~2の出題傾向からは次のような方法も一方法ではないかと思っています。

ただ、以下の点は、あくまでも18-1~2の出題傾向に基づくものであり、今後、出題傾向が変わると意味がありません。また、中年の記憶力減退に悩む人間が、せこく考えたもので、記憶力旺盛な方は、限定をせずにどんどん憶えられればいいと思います。勉強の優先順位の一事例程度にお考え下さい。

なお、問題集は古い過去問からするのがいいとは思いますが、入手が困難であり、過去問に出題されたかは、最初はわかりません。「四字熟語」の見出し語にない四字熟語は、無視していいと思いますし、「辞典」の見出し語から読み書きできない過去問は、それ程多くありません。だから、当面は、問題集を解きながら、「辞典」と「四字熟語」の見出し語になっている熟語だけを憶えるのがいいと思います。

1、「辞典」・「四字熟語」の見出し語・以外は、調べない、憶えない

2,「辞典」の見出し語・「四字熟語」に使われていない漢字は、憶えない。(但し、過去問出題漢字は例外)

3,「辞典」の見出し語・「四字熟語」で使われていない音訓は憶えない(但し、過去問出題音訓で「辞典」に載っているものは例外的に憶える)。

4,簡単な漢字で書ける訓は、書けなくてもいい。

5,別体字、異体字は憶えない。

これ以降も気付いた事項を書き加えています。

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