続・笑う蜘蛛の糸

1969年生まれの私、
潮風太子が第2団塊世代特有の視点で書く
コッソリ系ブログです。

身の丈に合うって・・・

2019-11-12 11:54:23 | インポート
最近はPAYPAYだとかAIRPAYとか、
なんやらかんやら携帯電話のアプリで支払うという、
キャッシュレス決済の時代だという。

とは言いつつ、どうもイマイチあの手の、
「他人に財布」預けるような感覚が理解出来ず、
「旧人類」の潮風太子はいまだに、
SUICAとPASMOしか日常的に使用していない。
あとはクレジットカードか・・・
これもチケット入手とかネットでの買い物とか、
突発事態に備えての、
あくまで補助ツールとして所持しているだけで、
利用後すぐに一括払いで支払いをしているため、
〇ヶ月分割とかリボ払いとやらに使うことはナイです。

今では例のキャッシュレス決済で、
自販機で飲み物を購入することも可能だが、
これまた自販機で飲み物を購入する際、
どうしても「小銭」で購入してしまう性分。

ということで先日、
寒かったので缶コーヒーを購入しようと、
500円玉を自販機に投入するも、
返却口にカランとはじき出される・・・
2,3度繰り返してムッとしつつ、
「入れ方悪りぃのかな?」と思うと同時に、
「いや、まさかの今や昔の500ウォン変造硬貨?」
なんて思いながら手のひらにある500円硬貨をみてみると、

なんと昭和58年モノ。
「ありゃこれが原因か!」と少々ビックリ。

この手の「古銭」は最近の自販機や両替機では使用不可のようで、
「怪しいコイン」扱い。
店員のいるコンビニやスーパーでしか使用できないので、
仕方なし財布から1000円札を出して購入。

ただ、こうして安易に「お札」を両替してしまうと、
アッという間に小銭が消えてしまうのは、
「サラリーマンあるある」。

この11月というボーナス前の月は、
ほとんどのサラリーマンたちにとって金難の月で、
前半余計な出費をどれだけ抑えて乗り切るか?
本当に神経を使いますな(笑)

そういえば、この500円玉が登場したのが、
私、潮風太子が中1の頃の昭和57年と。

そして、今回手にした500円玉が中2だった頃の、
昭和58年の36年前。
そしてウチのバカ息子1号が現在、
中2病の中2真っ只中と。
これも何かの縁か・・・?
この500円古銭しばらく保管しておくことにした次第。

今から36年前の潮風太子は、
ちょうど「進学塾」へ通っていた頃。
受験戦争世代なもので…
もちろん親に言われて行ったってだけで、
ほとんど「効果」ありませんでしたケドね。
それが現在の有様ですから。

ただ毎日忙しいだけの貧乏暮らし。

こんなハズじゃあなかったんですがねぇ・・・

しかし我々の頃と比べると、
ホント今なんか少子化で受験なんぞ超楽チンと思いきや、
どうもそうではナイらしく・・・

羽生田文科大臣の問題発言。
国公立の大学共通試験の英語の試験において、
最近の受験生は英語スキルが低すぎるので、
民間企業の行う「英語試験」を
導入することになっていたと。


本受験プラス、
民間の英語試験の受験料プラスそれに伴う講習やら模試など、
また地方の受験生には高額な交通費(宿泊費)まで、
費用が余計に掛かってしまい、
更なる負担となることや、
マークシート式ではない記述式となるため、
採点は「バイト」によるものとなり、
果たして公平公正な採点ができるのか?という疑念。
対象受験生は約50万人という。
なるほど。

するとこれに反対した受験生を中心にした現役大学生など、
若者たちが反発してデモが起きたと。
また例によって、
このデモの件は殆どの大手マスコミは、
大々的に報道をしなかった。

ほどなく大災害が毎週起きて、
その都度、大規模災害となってしまったり、
人気芸人チュートリアルの徳井が「納税」をしていなかったことで、
大騒動に発展したりと、
なかなかセンターニュースとして取り上げにくかったようだが、
いやいや、これ日本の未来の教育問題として、
とても重要なニュースだったハズ。

そんなドサクサ紛れに、
コッソリ英語の試験をやってしまおうと、
思っていた矢先、
受験生諸君は、
「自分の身の丈に合わせて勝負して頑張れ」と、
アホな文科大臣がついホンネを言ってしまい、
これを「言葉狩り」風にマスメディアが取り上げたことで、
皮肉なことに、
この件が、
ようやく世間の日の目を浴びることとなったと。

まぁ要するに貧乏人は、
大学なんか無理して行かないで、
さっさと働けよ!と。
ほぉなるほど。

すると、あれよあれよと、
この英語の試験の問題点が次々に発覚。
おまけに安倍内閣閣僚のスキャンダルも次々と発覚し、
閣僚辞任のドミノ現象。
立憲民主党を中心とした野党は連日、
国会で安倍総理の任命責任追及で国会はすったもんだ。

結局は来年度施行されるハズだった、
外部民間企業(ベネッセなど)による英語の試験は、
見送ることになり、
オジャンと・・・

これに振り回される受験生と教育現場そして親たち。

しかし正直言うと私メ個人としては、
「身の丈に合った人生を送れ」ってのは、
理解できます。
身の丈に合った人生を送りなさいという、
それなりに結果を出した「オトナの忠告」としては、
分からないでもナイ。
羽生田大臣は勝ち組代表のような元医師ですからね。

ただ、この人「身の丈に合う」という意味を、
どの程度理解できているのか?
という点においては、
素朴な疑問は持たざるを得ないんですな。

今から36年前の我が国はというと、
たいていの「進学塾」で、
「これからは英語の資格を取得する時代です!
さぁ皆さん英検を受験しましょう!」
ってな調子で当時まだ草創期にあった英検の、
受験推奨キャンペーンが展開されていた。

かくしてオツムのイイ子たちは、
こぞって英検を受験したもの。

大学生までに2級取得が目標!
これが当時のスローガンだった。

が、そのうち英検だけでは実用的でないとかになって、
TOEICやらTOEFL、IELTSだのと始まる。
超大手企業や公務員の採用試験でも、
この手の資格所有者を「優遇」する傾向となった。

英検推奨キャンペーンから36年が過ぎた今、
自動翻訳システムが飛躍的な発展を遂げ、
携帯電話のアプリですら、
英会話いや何十か国の言語を、
即、翻訳できるまでになった。
このままAI化が進めば「通訳」はいらなくなるだろうという、
未来予測をする経済学者、言語学者もいる。

それでも、やはり人間同士「直接会話」が基本、
「読み書き」できて初めて英語が理解できたことになる!
と、いまでも「英語資格神話」は我が国で息づいている。

が、どうだろう?
今の日本。
口は達者だけど「中身」そのものがカラッポってな、
人間ばかりになってきていないだろうか?
英語はペラペラなんだけど、
なんの技術も持っていないとか、
それはもう、
プラモデルもつくったことがナイという、
ヒモすらまともに結べない手先の不器用な輩とか、
設計図をみても立体図がまったくイメージできない輩とか、
数字を見てもまったくピンとこず、
とんでもないミスを毎回毎回しでかす輩とか・・・
こういう優秀な学生が、
難関突破で「工業系企業」に入社すると、
残念、
ブルーカラー側の「現場」に配属されてしまうと、
どうなるか?
「Youは何しに我が社へ?」となる。

また外国人クライアントと談笑の折、

葛飾北斎とか安藤広重、菱川師宣といった、
「日本人画家」の絵画について、
初歩的な質問をされたにも拘わらず、
恥ずかしげもなく「私、まったく存じません」とか言って、
「あなたは本当に日本人ですか?」と、
クライアントから子バカに窘められる、
日本文化にまったく無知なアホとか、
それどころか相手は初老の知的教養の高い人物というのに、
「クラシック音楽のハナシとかされても、
全然わかんないんすよねぇ」とか言って、
自分の得意なジャンルのこと以外「無知」でかまわないと、
本気で思っている愚か者等々・・・

英語がペラペラであることが逆に、
むしろ厚顔無恥を晒してしまっている、
珍妙な若手エリート社員が会社を滅ぼす?
なんて事態が所々で発生・・・
というのが現在「現場」で起きているということを、
どのくらい承知しているのだろう?

本当の身の丈に合った教育とは何なのか?

その昔、貧乏で上の学校に行けず、
「金の卵」と呼ばれた、
地方出身者の集団就職組の人達の技術力が、
この国の繁栄の基盤を築いてくれた。
我々世代以降は、
その「遺産」を食いつぶしているというのが、
今の現状。

現在、確実に日本の現場レベルでは、
あらゆるジャンルにおいて技術力が、
年々低下の一途を辿っている。

富裕層が身の丈に合ったエリート教育をするのは結構。

ではエリートになれそうにない層をどうフォローするのか?
それこそ政治の役割だろう。
職人の育成について、
まったく無関心な現在の在り方には、
ほとほと疑問というか危惧を感じざるを得ない。
職人の数がどんどん減少していっている。
物凄いスピードで。

この先例えば大工や鳶がいなくなったら、
どうなるか?
町工場の旋盤工やフライス工がいなくなってしまったら・・・
農家や漁師、林業に携わる人がいなくなったら・・・
英語力も大切だが、
日本古来からなる伝統的な技術力に関して、
まったく無頓着過ぎ。

こういう「教育」も幼少期から始めないといけない。

その程度の教育すら満足にできないクセに、
とにかく国際レベルの英語力を!とは・・・・

こういうニュースを見ると、
つくづく思うのだが、
こんなんで大丈夫かニッポン?
まずはこの国のレベルに合った、
現時点での「身の丈」を知らないと・・・・
ちょっとムリしちゃいないか?

ではまた次回。


コメント (2)
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