形之医学・しんそう療方 小石川院長 エッセー

昭和の頃、自然と野遊び、健康と医療のことなど。

ヒミツの場所

2012-12-10 16:21:02 | Weblog

写真は抜刀術の練習をするときの、私のヒミツの稽古場。 
城跡公園の奥にあり、片側は鬱蒼とした空堀、他も木々に
囲まれた小さな草の台地になっている。 散歩道からは外れ、
見えにくく何もないところなのでめったに人が来ない。 
朝、練習に行くときは、袋に入れた稽古用の刀を持ってここに行く。
服装は普段着のまま、足元も運動靴のままだ。

人がいないことを確かめてから、帯をつけ、刀を差し稽古を始める。
時間がたつにつれて、上半身の力が抜け、体の重みが丹田にずっしりと
のってくる。 丹田というのは、禅や日本の古い武術でよくいうヘソの
やや下、奥のところだ。 丹田って何なんだろうと思っていたが、
何年か前、治療(しんそう療方)の指導を受けている林会長に、
丹田とは何ですかとお聞きしたら、重心であると明快な答えを
いただき得心した。

ごくまれに人が迷い込んだように来るときがある。 
あるとき、犬を連れて散歩中のおじいさんが来てしまった。 
修業のできてない私は、とたんに集中できなくなった。 
そのおじいさん、柴犬のような犬を連れて、私を遠巻きに
ぐるぐる回るのだ。 興味はあるけど、あまり近づきたくない
といった感じ。 
(早くいってくれないかな~)
こういうときは、型稽古をやめて素振りだけやる。
これは見ても面白くないのだろう、じきにいなくなってくれる。


からだの形は、生命の器 
形之医学・しんそう療方 東京小石川
http://www.shinso-tokyo-koisikawa.com/


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