Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

#48「Young Bloods」 佐野元春, 1985.

2020-06-14 | Liner Notes
 緊急事態宣言の解除から早三週間、社会行動や経済活動が段階的に再起動していますが、感染第一波の収朿があたかも偶然であるかのような意見をたまに耳にします。

 数理モデルという理論疫学が初めて政策に反映され、対策なかりせば人口の八割が感染、約四十万人が死亡する恐れがあるといった危機意識の喚起。

 一方で、その八割は他人に感染することはなく、残りの二割が三密の条件が重なった場所で一人から大勢に感染するという事実に基づいた対策。

「どういう理由でその対策が必要であって、その結果どういった成果が得られたのかをしつこいくらい分かりやすい言葉で広く伝えることが大切」
(ある医療関係者のコメントより)

「鋼鉄のような智慧 輝き続ける自由
 願いを込めて ここに分け合いたい
 Let's stay together 

 ひとりだけの夜にさよなら
 いまこの思いが君に響けば」
(Lylics by Motoharu Sano)

 一緒にいることで固定観念に縛られ、心配や不安を煽り、たやすい批評や批判に流れるのは、一緒にいながらも孤独であるのかもししれません。

 おそらく、感染の第二波、第三波に遭遇するかもしれませんが、客観的な合理性に基づいて固定観念に縛られない自由な思考や表現を通じた価値観も「ニューノーマル」のひとつのような気がします。

初稿 2020/06/14
校正 2022/01/07
写真「鋼のような智慧が繋ぐ未来」
撮影 2018/12/21(東京・レインボーブリッジ)
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