Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

#11「降り注ぐ光と緑の小路」

2012-11-16 | Liner Notes
 光そのものに色はなく、光が物を照らしたときに反射された波長の光が瞳に写しだされることで、色ははじめて色として認知されると聞きます。

 また、瞳に写し出された像は奥行きが無い平面なので、視覚は経験や位置関係などから奥行きを推定して再構成しているとも聞きます。

 つまり、光を通して瞳の仕組みが光景を視覚として無意識に再構築していると思うので、瞳に入射する光をコントロールできたら、光景をアクティブに再構築できるのかなぁとも思います。

 いつもは見過ごしそうな光景と自分の瞳との間にレンズを透すことで、自分が見てみたい光景を意図的に再構築してみたいなぁと感じるときがあります。

 とはいっても、撮ってみた後で見たときに、意図とは違う光景であっても、

「あっ、綺麗だなぁ」、「へぇ、凄いなぁ」

といった、思いもよらない印象を感じるさせてくれるのも写真の面白さだとも思います。

初稿 2012/11/26
校正 2021/04/19
写真 降り注ぐ光と緑の小路
撮影 2010/05/02(岡山・後楽園)