気ままなひとこと

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ビブリア古書堂の事件手帳シリーズ(三上延著)

2012-08-23 14:03:19 | 読書
毎年夏になると学生向けを意識してか、書店の店頭には名作ものの文庫版が並んでいるが、シニアな小生はこの夏、モダンな小説シリーズ「ビブリア古書堂の事件手帳」三冊を読みました。この文庫本はしばらく前から店頭に並んでいることに気づいていましたが、少女漫画のようなイラストの表紙(下記の写真をご覧あれ)に大きな壁があり、近づけませんでした。そんなことにはこだわりのない妻が、「舟を編む」に続いて本屋さんを舞台にした小説ということで購入したものなので、折角なので小生も読んでみた次第です。



読んでみてビックリ、面白い!漫画風イラストは表紙のみで、中味は古書店を舞台にした、ちょっとばかり心温まるミステリー小説です。ブックオフのような「古本屋」ではなく、神保町にある専門的な「古書店」というのが、それだけで雰囲気を醸し出しますね。しかも舞台が北鎌倉、絵が浮かんできそうです。物語は主人公の一人、五浦大輔が一人称で語るもので、彼は古書店のアルバイト、もう一人の主人公、篠川栞子(しおりこ)がその古書店の店主なのですが、本好きにピッタリの名前ですね。その二人を中心とした「古書と秘密」、「古書と絆」(裏表紙の宣伝コピーより)の物語です。

昨年の三月に第一作が出版されて以来、この6月にシリーズの三作目が出版されたもので、文庫本各刊ごとに三つのエピソードのある短編集みたいなものです。著者は丁度40才のようですが、これまでは現代のライトノベルといったものが多かったそうで、このシリーズで、いわばブレークしたようで、このシリーズは今年の本屋大賞にノミネートされた(文庫本として初めて)そうです。今年は、「舟を編む」以来、本屋や出版社など本を舞台にしたものが流行る年なのかな。次作は来年春だとうか、私にとっては楽しみがまた一つ増えたようです。

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