気ままなひとこと

折々にふれ、思いつくままに、気ままに書き留めるBLOG

「ビブリア古書堂」の新作を読了

2013-02-27 14:01:10 | 読書
昨年の夏、一気に既刊3冊を読んだ「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズの第4作「栞子さんと二つの顔」を読みました。週末に本屋を覗いた時にスウッと目に飛び込んできたもので、直ぐ手に取ってしまいました。見たら2月22日発行とありますから、先週の金曜日に発行されたばかりのようです。
 
今回読むにあたって自分自身が一番興味を持っていたことは、TV番組の影響がどう出るか、でした。昨年読んだ時には映像はなく、一読者として、登場人物のイメージを自由に描いて楽しみました。家族で回し読みしたので(「みをつくし料理帖」と同じパターンです)、女優だったら誰がいいだろうかという会話も弾みました。栞子さんは地味で、眼鏡をかけて化粧っけはなく、美人ではないけれど、人を惹き付ける不思議な魅了かあるようで。日頃は対面恐怖症のような性格が、本のことになると途端に饒舌、活発になるという、不思議な二面性が却って彼女の魅力を表現しているでもあり、イメージするのが楽しい主人公でした。

先月から始まったTVシリーズでは剛力彩芽が演じていますが、当初は違和感があったものの、見続けているうちに原作を離れ、TV番組の中での栞子のイメージが強くなってきていたところなのです。そんな状況で読む新作ですから、TV番組が私の心にどう影響するか、シリーズのファンとして大いに興味深いものでした。

結論として、TV番組の影響は強かったです(苦笑)。原作を読んでイメージが膨らんでいたとは言え、具体的に画像が出来ていたわけではないので、毎週決まった画像(俳優)を見させられると、どうしてもその画像に引っ張られるようです。不思議ですね。映画で一回観るだけだったら、それほど強い影響はないのかもしれませんが。毎週、毎週で5回も6回も観ているうちに、剛力彩芽の栞子さんが定着してきたようです。今回の新作を読んでいて、以前とは違って架空の栞子さんを想像するのではなく、どうしても剛力彩芽の顔が浮かんでしまいました(笑)。とは言え、そのことに不満があるわけではないので、これからもシリーズの継続を楽しみにしています。

イタリア語講座後期終了

2013-02-24 15:50:30 | イタリア
昨日で後期の講座が終了しました。時には億劫に思える朝もありましたが、頑張って通学、今期は全12回皆勤できました。昨日は授業の後で恒例のクラスランチ、今回はPizzeria Ariettaという大学近くのイタリアン、先生を含めて13人が集うことができ、大変に賑やかで楽しいひと時になりました。

この先生のクラスには2011年4月から通っているのですが、当初の半年間は教室の後方に座って、誰とも言葉を交わすこともなく、終われば直ぐに帰るだけ、といったパターンでした。後期になって隣の方(私と同年輩の男性)と少しばかり会話するようになり、2月の最終回の後でクラスランチに誘われ、そこで多くの方々と初めて言葉を交わすことが出来ました。協調性がないつもりはないのですが、積極性が低いのでしょうね。反省!

2012年は頑張って積極的に話しかけるようにしていきました。前年度は大学の一般的な広い教室(100人以上収容)だったので、お互い物理的にも距離があったのですが、今年度は大学の古い建物の部屋を改造した小教室だったので、距離的にも会話がしやすい環境にも助けられました。

特に後期になってからは、ひょんなことからfemaleクラスメート二人と近くで会話するようになり、学食でのランチやメールの交換で親しく交友させていただくようになりました。一人はご主人の転勤でローマ駐在を経験された大人のレディ、イタリア語だとsignoraかな。もう一人はイタリアへこの春から語学留学されるヤングレディ、signorinaです。お仲間に加えていただき有難うございました。来期はイタリアと五反田に別れますが、「置かれた場所でイタリア語の花を咲かせましょう」 (^o^)!

楽しいランチの会場となったピッツェリーアは、食事も大変美味しかったです。
 
特にオードブルの盛り合わせが大変手の込んだもので、見ているだけで楽しくなるような盛りつけでした。特にカプレーゼは、男の小生が言うのもなんですが、ひな祭りの飾りのような・・・
ごちそうさまでした。

Calendar - going digital

2013-02-22 10:13:06 | デジタルライフ
最近、ようやく紙の手帳からデジタルに移行しました。
実は十数年も前のことですが、当時勤務していた会社がPDA (Personal Digital Assistant)なる携帯端末を発売したのです。シャープのザウルスのような人気は博さなかったのですが、新しいものに興味があったし、また社員割引もあったので使ってみました。それまでの紙の手帳から思い切って切換えてそれなりに満足していたのですが、一年も経たないうちに表示画面が壊れてしまい、修理ではなく交換だと言われてガックリ。当時はバックアップも万全でなく、かなりのショックでした。それで紙の手帳に戻り、以来、それっきり。近年は周囲の人の中にもスマホの登場以来、デジタルカレンダーに移行する人が増えていくのを見てはいたのですが、過去の苦い体験(?)が忘れられず、敢えて流れに乗ろうとは思いませんでした。

そんな私なのですが、とうとう切換えた一番の理由は、日常の携帯品を少しでも軽くしたいということです。外出時にはいつも紙の手帳や携帯電話は常備携行していましたが、加齢とともに (^-^)、少しでも軽くしたい欲求が強くなってきたのです。電話はiPhoneを使っていますが、これは替えられず。手帳はシステム手帳なので、それなりの重さがありますが、退職した今では予定表を見る頻度は大幅に少なくなってきています。加えて、パソコンのiMacとiPhoneの間で情報共有するアップル社のクラウドサービスiCloudを既に使っている(写真用)ことも、バックアップの観点での安心感をもたらしてくれています。そんな次第で、思い切って切換えたのです。

  
iPhoneでのカレンダー      同じカレンダーのiMacでの表示

携行品が一つ減ったことに大いに満足しており、必要もないのに度々触っては見ている毎日です(笑)。

さらば、システム手帳くん・・・・もう再会しませんように(苦笑)


野菜スープを作りました。

2013-02-16 15:52:11 | 料理・酒類(内食)
久し振りに(3、4年振りかな)野菜スープを作りました。ミネストローネというほど素敵なものではないのですが、野菜のエキスがたっぷりで、個人的には大変満足しています。写真は夕食で食べた後のもの(スープボウルに入れたものを写せばよかったのですが)、いつも食べた後に写真を思いつくのです(苦笑)。



男の料理ですので結構乱暴です。ジャガイモ2個、タマネギ1個、人参1本、セロリ半分を「出来るだけ」サイコロ状に角切りしたものと、トマトはズルをして缶入りホールトマト1/3、それらを1リットルの水に入れて茹でるだけです。私にとって一番面倒なのはジャガイモの皮むきですね。変な、いびつな形だけに、いつもジャガイモの皮むきは厄介です。でも後は、一度沸騰させてから弱火にして1時間煮詰めるだけなので簡単です。前の時は、野菜が型くずれしないようにと、一種類ずつ油で炒めてから鍋に入れたのですが、今回は手抜きしましたが型くずれはしませんでした。

仕上がりですが、見栄えは際立つものではありませんが、味は上々、文字通り、野菜の味がたっぷりの野菜スープ、美味しかったです。妻も褒めてくれました (^-^)! お鍋一杯で夫婦二人が数回楽しめるお得な(味、量、コスト、それにヘルシー)料理ですね。因に夕べは野菜スープの他は、生野菜サラダとパスタ(フジッリ)のトマトソース和え(ホールトマト缶残りの2/3)プラス、キャンティの赤ワインで、我が家に居ながらにしてイタリアンの雰囲気を満喫しました。Buona cena!

「暮らす旅」

2013-02-08 16:26:34 | 
最近は毎年一回の海外旅行を楽しめるようになっていますが(昨秋のハリケーンによるニューヨーク旅行キャンセルは別として)、自分にとって楽しい旅、自分が求める旅とはどんなものなのかなということを、そろそろ整理したい(これまでの経験を踏まえて)と考えてきました。そんな折にTVの旅番組で、ホテルのオーナー(男性)とカフェのオーナー(女性)の二人が、偶然でしょうが(別の撮影でしたから)声を揃えて「暮らす旅を楽しんで下さい」と言っていました。それを聞いて、「あ、これだ!暮らす旅、これが私の求める旅なだの」と腑に落ちたのです。成る程、それでソルデヴォロ村やフィレンツェへの最近の旅は、いわゆる「滞在型」の旅になっているのだなと納得した次第です。

異国に旅して様々な観光名所(遺跡、博物館・美術館、自然景観・・・等々)を見ることも楽しいですが、それ以上に、日常と全く違う国、町に「居る」ということ自体に興奮を覚えるし、また、心が弾みます。生活の一部として台所で料理する食事もあるからこそ、レストランでの外食も楽しいようです。滞在するとは言え、所詮はせいぜい2、3週間の短期滞在ですが、それでもその町の住民になったような気分を味わえます。食料や雑貨の買出しも楽しいですし、ゴミ出しなんかは「暮らす旅」の究極の醍醐味かな(笑)フィレンツェのゴミ置き場も次回には写真を撮っておかねば。「非日常環境での日常生活」とも言えるかもしれません。

来月フィレンツェに行きます。今回は3度目のフィレンツェとなり、観光名所はひととおり見ているので、前回よりももっとゆっくり「暮らす旅」を味わうことが出来そうです。また、期間的にも3週間と、これまでになく長い滞在なので多少の不安(何の不安だろう?)混じりですが、大いに期待しています。

フィレンツェのチェントロと呼ばれる旧市街は十分に歩いて回れる規模ですし、また、最近は自動車規制のお陰で昔のように狭い道を車が往来して歩き難いということもなくなって歩行者にとって優しい町になっています。ある本で見つけたのでが、フィレンツェは「歴史を守るために、未来を犠牲にしてきた町」だそうですですから、歴史そのものと言えるその町並みを存分に味わってこようと楽しみにしています。

「冷静と情熱のあいだ」Rosso / Blu 読了

2013-02-03 14:39:43 | 読書
実に久し振りに恋愛小説を読みました。最近とんと縁遠くなっていた分野でしたが、ひょんなきっかけから読むことになりました。イタリア語講座のクラスメートの一人が3月からイタリアへ語学留学するのですが、私も3月にフィレンツェに旅することを話したところ、彼女の大好きな小説がフィレンツェを舞台にしているとして紹介してくれたのです。

とてもユニークな構成なのですが、夢中になって二日間で一気に二冊を読み切りました。はなしは、女の立場(江國香織)と男の立場(辻仁成)から描いた二冊からなる一つの恋愛小説です。雑誌に一章ずつ交互に連載され、後日それぞれが「冷静と情熱のあいだ Rosso」(江國香織)と「冷静と情熱のあいだ Blu」(辻仁成)として別々に刊行されたという実に変わった企画の小説です。私は雑誌に掲載されたように、Rossoの第一章、Bluの第一章、と男女編を交互にという読み方をしてみました。二冊を並べて交互にというのはチョット忙しかったですが (^-^)、不思議な体験でもありました。



ミラノで生まれ育った女と、ニューヨークで生まれ育った男、帰国子女の二人が東京の大学
で出会い、別れ、卒業して5年後の時点から夫々の独白として小説が始まる。女はミラノへ戻りアメリカ人ボーイフレンドと同棲、男はフィレンツェでルネッサンス絵画の修復工房に。そんな二人が20才の時に交わした約束「彼女の30才の誕生日にフィレンツェのドゥオーモのクーポラの上で会おう」の日に向かって展開するストーリー。

ドラマチックな再会の後、それでも一緒になろうと言い出せない二人(読んでいて歯がゆい)、再び別々の人生に戻ろうとする二人を見ていて、「こういう恋愛もあるんだろうな」と思いながら読み終えようとしていました。Rosso(女編)の最終13章は女が一人でミラノへ列車で戻るところで終わっていたし、Blu(男編)も最終13章で彼女を見送って寂しげな男の独白で終わりそうでした。その途端、「ぼくは自分の中で小さな情熱が巻き返しの反撃に出るのを感じる。」 から最後のどんでん返しの動きになるのですが、これは男性作家のほうがハッピーエンド好みなのかなあ・・・とちょっと大衆小説的な終わり方ではありましたが、非常に惹き付けられる作品でした。この年になって恋愛小説にこれほど熱中するとは自分でも驚き、まだ心は青春かな・・・(笑)


最後にタイトルですが、「冷静と情熱のあいだ」の表紙の上に Calmi Cuori Appasionati とあります。これはイタリア語で順に、冷静、ハート/心/思い遣り、最後が情熱という意味です(全て複数形ですが)。つまり、冷静と情熱の間には、思い遣りの心があるというのが著者二人のメッセージなのでしょうね。イタリア語を勉強していなかったら何の関心も示さずに終わってしまったタイトルだし、表紙の表示だったでしょう。イタリア語を勉強していてよかった!