気ままなひとこと

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「飲みやすい」?

2015-01-17 11:35:18 | 言葉
毎朝の連続TV小説「マッサン」で「飲みやすいウィスキー」という言葉が何度も登場してきます。日本酒や焼酎しか口にしたことのない日本人は、初めてウィスキーを口にしたら、まずいというのは当たり前のことでしょう。そんな時代にウィスキーを売り込むには、本物のスコッチウィスキーの味ではなく、当時の日本人の口あうように「飲みやすく」しなければならなかったでしょうから、尤もなことだと思います。

「飲みやすい」とは、このように、本来飲み難いものを飲めるようにしたものと理解しています。例えば、お酒に弱い人がウィスキーを飲むために水で割る、お酢が健康にいいけれど酸っぱくてそのままでは飲めないので、蜂蜜を足して飲みやすくする。その結果として「飲みやすく」なるわけですから「飲みやすい」は決して褒め言葉ではないと思います。

ですが、BUT & HOWEVER、世間では多くの人が、薄味、サッパリ味のものを飲みやすいと表現することが多いようです。低価格で味にこだわりなく大量販売するものなら、それで構いませんが、作り手が丹精こめて「爽やか味」にしたものを、飲みやすいと表現するのは失礼ではないでしょうか。酒の席やTV番組などで、美味しい筈のお酒を「飲みやすい」と表現されると、どうも心穏やかでなくなってしまいます。飲みやすい、飲みにくいという基準でお酒を語るなら、お酒が好きでもない人は無理して飲まなくていいよ、美味しいのだったら、せめて、口当たりがスッキリ、まろやか、スムーズ、サッパリ爽やか味とか、色々と言いようが在るでしょ・・・こんな批判の言葉が出てくるのは、角が尖ってきた老化現象かもしれませんね(苦笑)

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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2016-11-28 01:22:23
全く同感です!
昨今の『飲みやすい』を耳にするたびに、その失礼さに不快感を抱き、そう表現された飲み物や作られた方に こちらが申し訳なくなります。
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Unknown (管理人)
2016-11-28 08:52:32
コメントいただき有難うございます。
偏屈かとも思いますが、このようにご賛同して下さる方がいることで安堵しました。
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