気ままなひとこと

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”守り人”シリーズに熱中、読書中!

2014-09-05 13:21:52 | 読書
最近、上橋菜穂子の“守り人”シリーズに、すっかりはまってしまっています。
これまで本のことも、著者の名前も全く知らなかったのですが、今年の春に国際アンデルセン賞作家賞を受賞したというニュースがきっかけで、このシリーズに出会いました。興味をもったのは、この賞が児童文学のノーベル賞とも呼ばれるものだということと、しかも発表の場が、私の大好きなイタリア、昨年訪れたボローニャでの国際ブックフェアとは、これは読まねばならぬ(笑)。ニュースで拝見する上橋菜穂子さんは、何と言うか、極めて普通のおかあさんといった風情なのも印象的でした。それで興味を持ったので調べてみると、数ある作品の中でも、『精霊の守り人』から始まる“守り人”シリーズが有名だというので、まず第一作を読みました。

読んでみてビックリ!そもそも、新潮文庫になる児童文学とはどんなものかなと?マーク付きで手にしました。表紙は、と見ると、アニメで主人公を描いたもの、う?う?
それが、読み出してみたら、感想を考える間もなく、一気に最後まで読み通してしまいました。その後で自分なりに読後感を考えてみると、、、正直よく分かりません。ただ、とにかく面白かった、惹きつけられる、次が読みたくなる・・・この連続でシリーズ10冊のうち、6冊までを3週間くらいで読み終えました。


不思議な作品です。児童文学という言葉から私がイメージするものとは違います。血しぶきが飛び散る戦闘場面などは、決して児童向けとは思えないのですが、全編を通してみると、ファンタジー小説の観点から児童も楽しめるのでしょうね。不思議なのは、時代も地域も全く想像のつかないものであり(空想フィクション?)、科学的には正体不明の妖精・妖怪のような印象の“魂”が暴れる中で、また強い敵方に襲われながらも、超人的に身体を鍛えられたが、あくまで人間である主人公が女用心棒という設定、いつも危機一髪をくぐりぬけ、最後に、勝つというよりは、一時的にせよ平和に収まるという終わり方、実に不思議な読み物です。

著者のインタビューで印象的だったコメントは二つ、一つは、著者としては児童文学という意識ではなく、子供から大人まで誰もが楽しめるものにしたいと。もう一つは、非現実的なファンタジーだからこそ出来るだけリアル性にこだわりたい、そのためにはアクション場面では身体の動きを徹底して調べまくるとか。そういう見えない労力があってこそ、これだけの作品になったことに、読者として感銘しました。


さて、この“守り人”シリーズは残り4冊。今しばらく休憩してから、残りの4冊を楽しもうと考えています。

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