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序破急

片足棺桶に突っ込みながら劇団芝居屋を主宰している爺です。
主に芝居、時々暮らしの中の出来事を書きます。

第25回公演稽古場日誌 その6

2013-05-04 09:49:51 | 日記・エッセイ・コラム

本番まであと二週間。

あと16回の通し稽古10回の台詞合わせ、数回の小返しの後に稽古場稽古を終え、仕込み、場当り、ゲネと続き本番初日を迎えます。

役者達にとって役創りの最後のあがきの時です。

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此処であがき切った役者が観客の賞賛をもらえるのです。

さあ、あがけあがけ。

という事でアドバイス。

今回は役と役者の視界について書きたいと思います。

稽古始めの頃の役者の視界は極端に狭いものです。

それは役の理解と創りの浅さに問題があると同時に、役者自身がその作品世界に於ける居場所、立ち様を決めかねている状態だからです。

やがて稽古の進行と共に作品世界の理解と役の創りが進むと役者の視界は広がります。

視界が広がるという事は演技行為の範囲が広がる事を意味します。

今の時期の役者諸君はその時期に差し掛かって来ていることでしょう。

この時期に必要な事は、この視界の広がりが役者の視界の広がりなのか、役の視界の広がりなのかを検証する事です。

簡単に言えば、客観の視界なのか主観の視界なのかを確かめる必要があるのです。

作品世界を見渡せる客観的な視界は役者の役への理解の深さを誘うものですが、役そのの視界ではありません。

役の視界はもっと主観的な世界を見るもので、役の視界というものがあるのです。

ですから視界を制限する事を見つけるのが役創りには必要な訳です。

今の視界の広がりに疑問を持ち、もう一度視界を閉ざす条件を探す事、それが今求められているのです。


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