やや風あり。終日花吹雪。
午後久し振りのN響。
今日の演目は随分前から楽しみにしていたものである。演目はベルリオーズの『ファウストのごう罰』。10年も前だろうか、シャルル・デュトワがまだN響の常任になる前、N響でこの曲を振ったのを偶然TVで観た。その素晴らしい演奏に愕然とし、その時以来、『ファウストのごう罰』こそベルリオーズの最高傑作と勝手に思っている。機会があったら是非ナマで聴きたいと思っていた。今日ようやくその機会が来たわけである。しかも同じデュトワの指揮である。私はデュトワの本領はストーリー性のある作品(特に人間の声の入った)だと勝手に思っている。
渋谷の人込みをかき分けながらNHKホールに向かった。コイズミは静香ちゃんと一緒にオペラ見物したが、私は1人凛々しく行ったんである。演奏会をエサに女の子を誘うなんて不純よ!これからは「不純一郎」って呼んでやる! (まだそんなことを言っているか)
聴きました。いやー良かった!何が良かったって、まず曲が良かった(笑)。演奏についていうと、まず合唱が最高に良かった!この曲は男声合唱が活躍するのだが、もう気合ビンビンで素晴らしかった。以前テレビで見たときも、合唱がすごく良かったのだ。今回ナマで聴けて大満足。期待を裏切らない快演でした。なぜかCDで聴くと、インバル盤もショルティ盤も不思議に合唱が弱く感じるのだな。合唱の倍音の多い、時にオケを圧倒するような響きを、CDで再現するのは無理なのかもしれない。でもテレビで観て良かったんだから、録音バランスか、そもそも合唱が弱いのかも知れないぞ。とにかくデュトワは合唱をビンビンに歌わせる。
メフィストフェレス役のサー・ウィラード・ホワイトという人は、黒人のバス歌手で、私は初めてだったが、凄みのある悪魔を見事に演じていましたな。ファウスト役のジャン・ピエール・フルラン(テノール)はさすがにフランス語の発音が美しく、かつ朗々と高らかに歌い上げていました。マルガレーテ役はルクサンドラ・ドノーゼというルーマニア出身の人で、大変美しい人でした。以前のテレビではブランデルを歌った勝部太に感心したのだが、今回は佐藤泰弘である。この人の出てくる「アウアーバッハの酒場」のシーンは、音楽的にもすごく面白い大好きな場面だが、そうねー良かったよー。一番最後に天羽明恵さんがちょこっとだけ出てくる。それだけなのに存在感のある人である。合唱は二期会合唱団。最高でした!最後の最後で東京少年少女合唱隊が出てくる。「少年少女」とはいえ女の子ばっかり。
ちなみに、この曲のクライマックスは「ファウストの地獄落ち」だが、さすが『幻想交響曲』の作者、凄い音楽を付けている。その地獄の悪魔たちの合唱が「地獄の言語」なるもので書かれていることを、今日初めて知った。まるで意味不明だが、なんか凄い歌詞なので紹介しておく。(対訳の丸写しです)
ハス!ハス!
トラディオウン・マレクシル・フィル・トゥル・ディンクセ。
フォリ・ミ・ディンコルリツ、
オー・メリカリウ!オー・メヴィクセ!メリカリバ!
オー・メリカリウ!オー・ミ・ダラ・カラビオ・ラカンダ、メロンドル・ディンコリルリツ、
メロンドル・ディンコリルリツ・メロンドル。
トラディオウン・マレクシル、
トラディオウン・ブルディクセ、
トゥルディンクス・カレボ。
フィル・オメ・ヴィクセ・メロンドル
ミト・アイスコ、メロンドル、ミト・アイスコ!オー!オー!
ディフ!ディフ!メロンドル、メロンドル・アイスコ!
ハス!ハス!サタン!ハス!ハス!ベルフェゴル!
ハス!ハス!メフィスト!
ハス!ハス!クロイクス!
ディフ!ディフ!アスタロト!
ディフ!ディフ!ベルゼブト!
ベルフォゴル!アスタロト!メフィスト!
サト、サト、ライク・イル・キモウル。
ハス!ハス!メフィスト!
ハス!ハス!メフィスト!
ハス!ハス!ハス!
イリミル・カラブラオ。
いかがですか。ひょっとしてヘブライ語の呪文なのかなー?…なんて。これにどんな曲が付いているか知りたければ、実際に聴いてみてください。
このところ静香ちゃんに心を奪われっぱなしだったが、今回の快演を聴き、少し以前の自分が戻ったかもしれない??そんな大満足の演奏会でした。
P.S. ホントの音楽好きは1人で行くもんだ!
午後久し振りのN響。
今日の演目は随分前から楽しみにしていたものである。演目はベルリオーズの『ファウストのごう罰』。10年も前だろうか、シャルル・デュトワがまだN響の常任になる前、N響でこの曲を振ったのを偶然TVで観た。その素晴らしい演奏に愕然とし、その時以来、『ファウストのごう罰』こそベルリオーズの最高傑作と勝手に思っている。機会があったら是非ナマで聴きたいと思っていた。今日ようやくその機会が来たわけである。しかも同じデュトワの指揮である。私はデュトワの本領はストーリー性のある作品(特に人間の声の入った)だと勝手に思っている。
渋谷の人込みをかき分けながらNHKホールに向かった。コイズミは静香ちゃんと一緒にオペラ見物したが、私は1人凛々しく行ったんである。演奏会をエサに女の子を誘うなんて不純よ!これからは「不純一郎」って呼んでやる! (まだそんなことを言っているか)
聴きました。いやー良かった!何が良かったって、まず曲が良かった(笑)。演奏についていうと、まず合唱が最高に良かった!この曲は男声合唱が活躍するのだが、もう気合ビンビンで素晴らしかった。以前テレビで見たときも、合唱がすごく良かったのだ。今回ナマで聴けて大満足。期待を裏切らない快演でした。なぜかCDで聴くと、インバル盤もショルティ盤も不思議に合唱が弱く感じるのだな。合唱の倍音の多い、時にオケを圧倒するような響きを、CDで再現するのは無理なのかもしれない。でもテレビで観て良かったんだから、録音バランスか、そもそも合唱が弱いのかも知れないぞ。とにかくデュトワは合唱をビンビンに歌わせる。
メフィストフェレス役のサー・ウィラード・ホワイトという人は、黒人のバス歌手で、私は初めてだったが、凄みのある悪魔を見事に演じていましたな。ファウスト役のジャン・ピエール・フルラン(テノール)はさすがにフランス語の発音が美しく、かつ朗々と高らかに歌い上げていました。マルガレーテ役はルクサンドラ・ドノーゼというルーマニア出身の人で、大変美しい人でした。以前のテレビではブランデルを歌った勝部太に感心したのだが、今回は佐藤泰弘である。この人の出てくる「アウアーバッハの酒場」のシーンは、音楽的にもすごく面白い大好きな場面だが、そうねー良かったよー。一番最後に天羽明恵さんがちょこっとだけ出てくる。それだけなのに存在感のある人である。合唱は二期会合唱団。最高でした!最後の最後で東京少年少女合唱隊が出てくる。「少年少女」とはいえ女の子ばっかり。
ちなみに、この曲のクライマックスは「ファウストの地獄落ち」だが、さすが『幻想交響曲』の作者、凄い音楽を付けている。その地獄の悪魔たちの合唱が「地獄の言語」なるもので書かれていることを、今日初めて知った。まるで意味不明だが、なんか凄い歌詞なので紹介しておく。(対訳の丸写しです)
ハス!ハス!
トラディオウン・マレクシル・フィル・トゥル・ディンクセ。
フォリ・ミ・ディンコルリツ、
オー・メリカリウ!オー・メヴィクセ!メリカリバ!
オー・メリカリウ!オー・ミ・ダラ・カラビオ・ラカンダ、メロンドル・ディンコリルリツ、
メロンドル・ディンコリルリツ・メロンドル。
トラディオウン・マレクシル、
トラディオウン・ブルディクセ、
トゥルディンクス・カレボ。
フィル・オメ・ヴィクセ・メロンドル
ミト・アイスコ、メロンドル、ミト・アイスコ!オー!オー!
ディフ!ディフ!メロンドル、メロンドル・アイスコ!
ハス!ハス!サタン!ハス!ハス!ベルフェゴル!
ハス!ハス!メフィスト!
ハス!ハス!クロイクス!
ディフ!ディフ!アスタロト!
ディフ!ディフ!ベルゼブト!
ベルフォゴル!アスタロト!メフィスト!
サト、サト、ライク・イル・キモウル。
ハス!ハス!メフィスト!
ハス!ハス!メフィスト!
ハス!ハス!ハス!
イリミル・カラブラオ。
いかがですか。ひょっとしてヘブライ語の呪文なのかなー?…なんて。これにどんな曲が付いているか知りたければ、実際に聴いてみてください。
このところ静香ちゃんに心を奪われっぱなしだったが、今回の快演を聴き、少し以前の自分が戻ったかもしれない??そんな大満足の演奏会でした。
P.S. ホントの音楽好きは1人で行くもんだ!
しーちゃんが来週あたり帰国するらしいと知って、元気の出てきたワタシでした。