しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「翼ある者のさだめ」 ジェイムズ・パタースン

2009年04月25日 | 読書
「翼ある者のさだめ」 ジェイムズ・パタースン  ランダムハウス文庫
  The Lake House   古賀弥生・訳

メリーランド州のある病院でドクター・イーサンは<復活>に向けての人体実験を行なっていた。
翼を持つ6人の子どもたち、マックス、マシュー、オズ、イカロス、ピーター、ウェンディは今は産みの親のもとで暮していた。
しかし、6人は自分たちが普通の人間とは違うと感じていた。
フラニー・オニールとキット・ハリスンは6人の気持ちを理解し、一緒に住めるようにと考えていた。
ドクター・イーサンは自分の研究の為にマックスを捕らえようとしていた。



「翼のある子供たち」の続編だが、前作よりサスペンス度が少なくなった。
今回は少女マックスの成長物語。
飛ぶ楽しさや喜びも充分に感じさせてくれる。
マックスが「話せば死ぬ」と怯えて隠していた研究<復活>のことを引っ張って物語は進んで行く。
しかし、話していなくても命を狙われているのだから、話してもあまり変わらないのでは、と思ったりして。
確かに凄い内容だったが、想像出来ない程ではない。
その事実が分かるのはかなり後半。
その<復活>に係わることは割りとあっさりと流されて、最後も曖昧なまま終わってしまった。
面白いテーマだから、もっとそれに関してじっくり取り上げてもよかった。
ラストの一騒動も取って付けたような感じで、特になくてもあまり変わらないような気がする。
まだ続編が出来そうな感じはある。
人類の中に新しく登場した翼を持つ高知能の生命体。
人間とは違うとマックスははっきり言っているのだから、新たな葛藤や戦いが起こりそうだ。
戦いと思うのは、今の人間には新しいものを受け入れる心がない気がするから。
自分や自分の考え方が1番と思い込み過ぎている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「翼のある子供たち」  ジ... | トップ | 2009 F1第4戦 バー... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事