しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「死神を葬れ」 ジョシュ・バゼル

2010年12月11日 | 読書
「死神を葬れ」 ジョシュ・バゼル    新潮文庫
 BEAT THE REAPER       池田真紀子・訳

ニューヨーク、〈マンハッタン・カトリック総合病院〉の研修医ピーター・ブラウン。
襲い掛かるチンピラを、一撃で退治してしまうピーターは、マフィアと係わりがある時期があった。
それは知られてはならない過去だった。
ある日、入院患者から「ベアクローじゃないか」と声を掛けられる。
それは、マフィアの時のピーターの呼び名だった。
ピーターは両親に見放され、祖父母に育てられる。
アウシュビッツを生きのびた祖父母は、ピーターが14歳の時に殺される。
犯人はビデオデッキだけを盗み、これは何かの儀式のターゲットにされた可能性が高いと言う。
マフィアが横行する社会。
やがて、マフィアとコネがある、アダム・ロカーノ、通称“スキンフリック”と知り合う。




ピーターが語る物語。
軽快な口調で、物語のテンポも目まぐるしく軽快。
病院の忙しさもあり、ピーターの過去を現在が交差する忙しさもある。
少しずつ、ピーターが生きてきた道が明らかになり、気持ちに共感。
ユーモアもあり明るく語っているが、内容はなかりシビア。
現実の酷さは呆れるし、怖くなる。
マフィアとの絡みは、かなり残酷でハードボイルド。
悲しい現実も。
盛りだくさんに、色々なことが起こる。
そして、身体のアチコチが痛くなる出来事。
特にラストの凶器を手に入れる所は、そんなの有りか、と。
ピーターがお医学さんと言うことで、その知識も、充分に活用されている。
ドタバタした感じもあるが、ちょっと変わった面白さ。



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「かいじゅうたちのいるとこ... | トップ | JBL 2010-2011... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事