しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「翼のある子供たち」  ジェイムズ・パタースン 

2009年04月24日 | 読書
「翼のある子供たち」  ジェイムズ・パタースン   ランダムハウス講談社
 When the Wind Blows     古賀弥生・訳

コロラド州ロッキー山脈。
11歳の少女マックスは弟のマシューと共に〈学校〉から逃げ出す。
〈学校〉は秘密の軍事施設で、教師は科学者、今は殺し屋になって自分を眠らせようとしている事を知っていた。
武装した男たちが追うが、マックスは高さ10フィートの有刺鉄線の壁を鳥の様に飛び越える。
獣医のフラニー・オニールは森でマックスを見かけて驚く。少女には白と銀の翼があった。
FBI捜査官のキット・ハリスンは休暇を取り、組織としては捜査を中止した事件を追いかけコロラド来る。
そして、その事件と係わりがあると思われるフラニーと接触する。
キットはマックスが事件の鍵になることに気が付く。



なぜ翼を持ち、飛ぶことが出来る少女が生まれたのか。
それが中心になって幾つかの事件が連動して起こり、繋がっていく。
視点がいくつもあるが、テンポよく進んで行くので物語に入りやすく、状況もよく分かる。
そして実際に有り得そうな問題なので興味深い。
マックスの翼は背中に生えているのではなく、手が翼になっている所が現実的な感じがした。
天使とはちょっと違う感じになるが、それが実際的だと思う。飛ぶ姿を想像してしまう。
マックスの個性が生きているのも、この物語の魅力のひとつ。
もっとサスペンス色を強めることが出来そうだが、なんとなく優しさが漂うのは子供が主人公だからか。
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