しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「三分間の空隙」 アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム

2024年06月07日 | 読書
「三分間の空隙」 アンデシュ・ルースルンド&ベリエ・ヘルストレム  ハヤカワ・ミステリ文庫 上・下巻
 The minuter      ヘレンハルメ美穂・訳

コロンビア。子どもですら200ドルのために殺し屋になりたがる社会の暗部に、麻薬取締局に雇われた男が潜入していた。
任務は麻薬犯罪ゲリラPRCの情報を米国に提供すること。
しかし特殊部隊を率いる米国下院議長がPRCに拉致されたとき、事態は思いもよらぬ急変を遂げる。
潜入捜査員の命運はストックホルム市警のグレーンス警部に託された! 歴史的名作『三秒間の死角』に連なる北欧発クライム・ノヴェルの到達点
       <文庫本上巻裏カバーより>

下院議長の誘拐事件によって〝対麻薬最終戦争″の火蓋が切られ、激化するアメリカとPRCとの戦いの中で窮地に立たされた潜入捜査員。
ホワイトハウス上層部は彼をゲリラの一員として作戦の殺害対象に定めているのだ。
絶体絶命の状況で起死回生を図る捜査員がグレーンス警部の協力のもとに見出したのはわずか三分間の空隙。
その驚くべき計画の全容とは――シリーズ史上最大のスケールで展開される最高傑作。
          <文庫本下巻裏カバーより> 







自分のいる世界とは全く違う世界。
物語だからとは言えない、現実にある世界なのだろう。
その世界で生きる、ピート・ホフマンを応援しながら読んでいる。
エーヴェルト・グレーンス警部のシリーズだが、主役はピート・ホフマン。
『三秒間の死角』と同じ。
最後は上手く行くと思っていても、先の展開が気になり一気に読みたい物語。
タイトルから、ティモシー・D・クラウズ下院議長の救出がメインになるのかと思ったら、そうでもなかった。
以外とあっさりと救出は成功した感じ。
しっかりしたリーダーが居れば、優秀な部隊がいるのだから簡単なのか。
前作でも思ったが、ピートの優秀さはどこから来ているのだろう。
しかし、ピートにとって大事なのはここからだった。
組織との約束は始めから信じていないようだ。そしてそれは正解。
その中で裏切らない人物が登場するのは、気分的には救われる。
その1人がエーヴェルト・グレーンス。
エーヴェルトも活躍するが、それよりも始めてコロンビアやアメリカに行ったエーヴェルトの様子が面白い。
しかし、ピートを信頼してしっかり味方になっている様子は頼もしかった。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「熱砂の果て」 C・J・ボ... | トップ | 「王城の護衛者」 司馬遼太郎 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事