しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「破弾 刑事・鳴沢了」  堂場瞬一

2013年07月20日 | 読書
「破弾 刑事・鳴沢了」  堂場瞬一       中公文庫

新潟県警を辞め、警視庁に再就職した鳴沢了。
多摩署に配属される。
コネで警視庁に入ったと噂があり、刑事部で疎まれ仕事が回って来ない。
そんな時、同じように疎まれていた刑事、小野寺冴と組んで、ホームレス襲撃事件を担当することになる。
沢ちゃんと呼ばれていたホームレスが襲われたが、現場から姿を消してしまい、捜査も進まない。
事件に優劣はないと言いながら、あまり気乗りがしない鳴沢。
左遷されて多摩署に来た小野寺は、事件を解決して見返したいと意気込む。
やがて少しずつ情報が入り、沢が極左のセクトに入っていたらしいと分かる。

刑事・鳴沢了シリーズ、第2弾





事件を追うことより、刑事2人の考え方や態度が気になる。
何事にも嫌悪感を持っていて、暴力的。
似た者同士と言う事で、2人のやり取りも疲れる。
それぞれに過去があるので、自分以外信じられなくなった言う話もあるが。
取り調べの相手に抱く感情も、嫌な気持ちにさせられる。
相手を見下していると判断する小野寺自身が、見下しているようだ。
そして、我を忘れて暴力に走る鳴沢も、理解出来ない。
事件は前作に続いて、かなり過去、30年前の事件が発端になっている。
しかし、かなり無理のある事件だった気がする。
犯人の“どうして今更移すのだろう”と不思議に思う行動。
そして、それはおかしいだろうと思う事を追及しない鳴沢の捜査力にも疑問。
見て見ぬ振りをしたかっただけかも知れないが。

このシリーズは面白くなるのだろうか。

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