しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「シャロウ・グレイブズ」 ジェフリー・ディーヴァー

2008年06月04日 | 読書
「シャロウ・グレイブズ」 ジェフリー・ディーヴァー ハヤカワ・ミステリ文庫
  Shallow Graves    飛田野裕子・訳

映画のロケーション・スカウト、37歳のジョン・ペラムは、29歳の若い相棒マーティ・ジェイコブズと、映画「浅い墓で眠れ」のロケ地を探してニューヨーク州クリアリーに来ていた。
のどかな田舎町の住民は映画の撮影に好奇心の目を向けていた。
そんな中、乗ってきたキャンピング・カーに土盛りされた2つの墓に十字架が突き刺された絵がスプレーで描かれ、
歓迎する人ばかりではないことも知る。
そして、ジョン・ペラムは軽い交通事故に合うが、それと同じ頃マーティは借りていた車が炎上して命を失う。
車からマリワナが発見されたこともあり、保安官は事故だと片付ける。
ペラムは納得が行かないものを感じ事故を調べようとするが、すでに事故のあった場所は掘り返され、炎上した車もスクラップに回されていた。
ペラムは益々不審を強める。

本書は「死を誘うロケ地」を改訂・改題したもの。
ジョン・ペラムシリーズの第1作目。



ジョン・ペラムの第1作目なので、過去のことが分かる。
格好がカウボーイなのだが、実はワイルド・ビル・ヒコックの子孫らしい。
ワイルド・ビル・ヒコックって誰だろうと調べたら、実在した有名ガンマンだった。
この物語にも出てくるが、
【サウスダコタ州の酒場でポーカーに興じているところを無宿者に背後から撃たれ殺された。
なお、このときビルが手に持っていたトランプがAと8のツーペアだったとされるため、この手は「デッドマンズ・ハンド」と呼ばれている】
だそうだ。ポーカーの「デッドマンズ・ハンド」何となくは聞いたことがある。

ロケーション・スカウトのこともよく分かった。
雰囲気から、もっとハードボイルドな人物を想像してしまうが、そうでもない。
のどかな町が、実はそうではなく色々なことがあるという物語。
町ひとつ、イコール町の有力者だが、それを敵に回したら、個人で立ち向かうのがどんなに大変なことか思い知らされるような物語だ。
割と捻りもなく、ストレートで進んでいく物語。
物語の中に、クリスマスに自分の息子に銃をプレゼントしたというのがあり、驚いた。
しかも、銃の撃ち方も教えている。
息子はまだ10代前半だったと思うが、そんなものなのだろうか。
しかものどかな田舎町ということなのに。

マーティはこんなことで殺されてしまったのかと思ったが、犯人はサイコパスだった。

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