しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「危険なビーナス」  東野圭吾 

2017年04月25日 | 読書
「危険なビーナス」  東野圭吾  講談社   

38歳、獣医の手島伯朗は、5歳の時に画家だった父親の一清を亡くす。
3年後、母親の禎子は、医師の矢神康治と再婚し、弟の明人が生まれる。
矢神家は跡継ぎとして明人を育てる。
伯朗は康治の籍には入っておらず、中学生の時養子の話が出たがそれを断り、20歳の時手島姓に戻る。
16年前に禎子が死んだこともあり、矢神家とは付き合いがなくなる。
そんな伯朗に、突然明人の妻と名乗る女、楓から連絡がある。
明人は仕事でシアトルに居たが、義父が危篤で帰国したが、その日に書置きを残して姿を消したと言う。
2日経つが連絡が取れず、警察も相手にしてくれなくて伯朗に会いに来たのだ。
10年ほど連絡もなかった伯朗には、初めて聞く話しばかりだった。
楓は、義父のお見舞いに行くのに、付いて来て欲しいと言う。
積極的な楓のペースに巻き込まれるように、伯朗は矢神家の人たちとまた係わりを持つ。







東野さんなので読みやすく、それなりに面白い出だしなのだが。
どうも伯朗と言う人物が嫌。
楓もとても胡散臭いのに、伯朗から見た物語だからその辺りを追及する事もない。
そんなにも好みの女性が現れると、他の事はどうでも良くなるものなのか。
そんな心理も分からないし、馬鹿みたいと思ってしまう。
楓もあまり魅力的な人物ではない。
まあ、これは何か企んでいるからだろうと思っていたが。
明人の誘拐と言うのも始めから真実味がなかった。
それでも、禎子の死、秘密の宝、取り壊したはずの家、など謎がたくさんで先が気になる。
何が起こるのか、過去に何があったのか。
しかし最後に分かった結末はかなり肩すかし。
もっと大きな何かがあるのかと思った。
ドタバタした感じの物語は、結局最後までドタバタと終わる。

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