「緋色の囁き」 綾辻行人

「緋色の囁き」　　綾辻行人　　　講談社文庫　　　　　　

「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。
その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。
創立者の血をひく転校生冴子は心の奥底から湧き起こってくる“囁き”に自分が殺人鬼ではないかと恐怖におののく。
　　＜文庫本裏カバーより＞





綾辻さんは『館シリーズ』を昔読んだ。
『囁きシリーズ』は知らず、今回見つけて手にする。
どちらかと言うとホラーの様相。
赤や紅、緋に悩まされる冴子の過去には何があったのか。
自分が殺人鬼ではないかと疑心暗鬼になる冴子だが。
何となく先が見えそうな展開。
『館シリーズ』を読んでいた同時期に読んでいた、折原一さんの物語を思い出す。
不思議な、ホラー的な事件があるが、謎解きされるとちゃんと現実的な犯人が分かるという物。
この手の物も面白いけれど、今はあまり好みではなくなっている自分に気付いた。