しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「催眠」 ラーシュ・ケプレル 

2021年09月20日 | 読書
「催眠」 ラーシュ・ケプレル   ハヤカワ・ミステリ文庫  上・下巻
 HYPNOTISOREN    ヘレンハルメ美穂・訳

ストックホルム郊外で起きた一家惨殺事件。
被害者の夫婦と幼い娘をメッタ刺しにするという手口から、背後に異常な動機を窺わせた。
かろうじて一命を取り留めたのは15歳の長男と、独立して家を出た長女だけ。
捜査を開始したリンナ警部は、催眠療法で知られるバルク医師に少年から犯人逮捕につながる証言を引き出してくれるよう依頼するが…
    <文庫本上巻裏カバーより>

じつはバルク医師は、十年前のとある事件から、もう二度と催眠術は使わないと誓いをたてていた。
しかし、このまま犯人を野放しにすれば、次の犠牲者が出る。
ついに封印を解く決心をしたバルクだったが、催眠状態の少年の口から発せられたのは、予想だにしない言葉だった!
さらに、その直後から不可解な出来事が頻発し、やがて封印したはずの忌わしい過去が……。
    <文庫本下巻裏カバーより>







かなり複雑な構成の物語。
重要な事件が起こり、その中で新たな事件起こって行く。
当然、2つの事件は繋がっていると思うのだか、その繋がりが見つからない。
2つ事件に関わっている人たちにも、それぞれの事情があり、物語は広がって行く。
全く関係ないのかと思ったら、それは人によって繋がっていた。
かなり派手なやり取りがあるが“、ヒーローは死なない”的な要素もあり、盛沢山な印象。
登場人物も個性的で面白い。
そんな中で、印象は強くないけれど、存在感のあるヨーナ・リンナ警部。
そう思っていたら、ヨーナ・リンナ警部のシリーズものだった。

犯罪と催眠でこの結果から、星新一さんのショートショートを1つ思い出した。
(タイトルを思い出せないのだが)
 
それにしても、心の病と向かい合う為に、全てを明らかにしなければならないのだろうか。
絶対隠しておきたい事もあるような気がする。
そういう人は病にはならないのか。
難しい。
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