しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「混沌(カオス)ホテル」  コニ-・ウィリス 

2016年05月13日 | 読書
「混沌(カオス)ホテル」  コニ-・ウィリス   ハヤカワ文庫SF   
  ザ・ベスト・オブ・コニー・ウィルス          大森望・訳

5編からなる短編集
ユーモア系短篇から、ヒューゴー賞/ネビュラ賞受賞作のみ全5篇を収録した傑作選。

「混沌(カオス)ホテル」 At the Rialto
ハリウッドのとあるホテルで、なぜか国際量子物理学会が開催されることになった。
各地から名だたる学者が集まってくるが、量子論さながらの騒動が次々と発生し、事態はカオス化していく…
          <文庫本カバー裏より>

「女王様でも」 Even the Queen
女性があるコトから解放された未来。
昔からの状態に戻る思想、サイクリストもあった。
娘がサイクリストになると言うので、家族で反対するが。

「インサイダー疑惑」 Inside Job
霊媒師のアリオーラ。
ジャーナリストのロブとキルディは、その嘘を見破る為に降霊会セミナーに参加する。
アリオーラはアイスースと言うアトランティスの大神官とチャネリングする。
しかし、その日突然アリオーラには別の人物が現れる。
その人物は、H・L・メンケン、降霊術を全く信じないジャーナリストだった。
そのメンケルが本物のように感じられて、ロブが悩む。

「魂はみずからの社会を選ぶ
 ―侵略と撃退:エミリー・ディキンスンの詩二篇の執筆年代再考:ウェルズ的視点」 
          The Soul Selects Her Own Society
エミリー・ディキンスンの詩と、オースン・ウェールズの火星人来襲を結び付けたもの。

「まれびとこぞりて」 All Seated on the Ground
宇宙船がデンヴァ―大学キャンパスの真ん中に着陸した。
6人の植物のような姿のエイリアンが現れる。
わし座から来たと推測され、アルタイル人と呼ばれるようになる。
彼らは言葉を発せず、圧倒的な不承認の表情でにらんでいた。
色々な方法を試すが、9か月たってもまだコミュニケーションが取れなかった。
12月になり、ショッピングモールに行ったとき、突然6人のアルタイル人が揃って座る。
いったい何に反応したのか、探索が続く。
メグはその時聴こえていた、クリスマス・キャロルだと当たりを付け、調べ始める。







それなりに面白いのだが。
しかし、もっとそれに関係した事を知っていれば、もっと面白いのだろう。
ハリウッドと言う土地柄と学会、量子論とか。
やっぱりハリウッドは女優兼何々と言う人がたくさんいるのか。
H・L・メンケンも始めて聞く人物。
このやり取りは面白かった。
「まれびとこぞりて」が1番面白かった。
不機嫌そうに睨んでいるエイリアンを想像すると楽しい。
しかし、結果的に友好的なエイリアンで良かったねという感じ。
クリスマス・キャロルも良く知らないが、不穏な言葉が色々入っているとは。
昔は、そんな脅しや比喩が当たり前だったと言う事か。

「女王様でも」は、何のことだけ分からず、最後にその事かと納得。
やはり、面白味が分かるまで時間がかかる。

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