しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「桐島、部活やめるってよ」  朝井リョウ 

2012年10月23日 | 読書
「桐島、部活やめるってよ」  朝井リョウ          集英社

ある高校の物語。
バレー部のキャプテン桐島が部を辞めた。
同じリベロの小泉風助は、それで試合に出られることになる。
それを嬉しそうにほのめかす孝介には、気安く同調は出来ない。
風助は誰よりも桐島に影響を受けていたことに気が付く。




今の高校生は、こんな感じなかと思った。
自分の時とは、もう世界が違う。
しかしみんなこうだったら、将来は不安だ。
人をランク付けし、どこかに収まっていないと学校生活が出来ない、みたいな。
学校というまだ狭い世界を、更に狭くしているようだ。
きっとそうでない人もいると思うけれど、ここには登場しない。

本が発売になった時、話題になっていたが、きっと若い人向きだからと、手が出なかった。
映画になり、その宣伝で面白そうかと思い手にするが、どうも映画の宣伝とは違うイメージ。
高校生の活気がなく、あまり前向きにはなれない。
桐島が部活を辞めたという波紋も、それほど感じなかった。
何だか虚しさを感じる。
もっと若ければ、違う感想を持つのだろうか。
結局、自分がやりたいことをしっかり持っている、前田や武文が輝いているという結論は、当たり前過ぎる。

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