しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「パーキー・パットの日々」 フィリップ・K・ディック 

2005年12月21日 | 読書
ハヤカワ文庫から出ているディック傑作集の1。短編10編。
怖い宇宙人や、救いのない未来はたくさん出て来る。
しかし、難解な話が多いディック(と思っている)だが、分かり易い話が多い。
自分の知るところで、3つが映画化されている。
「にせもの」は『クローン』
「報酬」は『ペイチェック 失われた報酬』。これは、キャラメルボックスで演劇にもなっている。
キャラメルは『キャンドルは燃えているか』で、ロマンチックな雰囲気もあり、結構好きだ。
「変種第二号」の映画のタイトルは、覚えていない。この話はとても印象に残っていて、
知らずに見た映画が「変種第二号」と直ぐ気が付いた。
映画館で1度観ただけで、もう一度見たい。

表題作の「パーキー・パットの日々」は火星人との戦争に負けた地球人が、戦前の暮らしを懐かしみ、パーキー・パットと言う人形に、自分達が使っていた生活様式のミニチュアを作ってゲームをしている話。
その事しか頭になく、自分達の生活を向上させようともしない。
子ども達だけが、外に出て狩をしたり、生活を変え様としている。
なんとなく、これって、昭和を懐かしんでいる今と似ている気もする。
懐かしむだけならまだいいが、どっぷり浸かって停滞してしまう、と言う話が何処かにあった。そう、クレヨン伸ちゃんだ。「大人帝国・・・云々」だったかな。

映画化といえば、今度ディックの「暗闇のスキャナー」が「スキャナー・ダークリー(?)」としてキアヌ・リーブス主演で映画になる。
キアヌはまた現実と非現実の狭間を行き交う人物になるのだ。
キアヌのファンとしては、明るい笑顔がたくさん見られる映画が観たい気もするが・・・・。
「暗闇のスキャナー」は結構難しかった気がする。映画で観たらわかるのだろうか。
でも、ディックは映画になると大分変わってしまうから、どうだろう。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「レ・ミゼラブル」 199... | トップ | 「二重誘拐」 2004米 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事