しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「人形館の殺人」 綾辻行人  

2006年04月28日 | 読書
飛龍想一は育ての母の沙和子と共に、静岡から京都の「人形館」に移り住んだのは、
彫刻家で画家の父・高洋が自殺したからだった。
想一は子どもの時、母親を事故で亡くし、その時に父に見捨てられていた。
京都の邸は日本様式の母屋と、洋館で賃貸ししている緑影壮からなっていたが、どちらにも高洋が作った、マネキンの様な人形が6体飾られ「人形館」と呼ばれていた。
その人形は顔がなく、身体の一部が欠けているものだった。
想一が住み始めてまもなく、近所で男児連続絞殺殺人が起こる。
そして、想一にも危険な事が起こり、脅迫状が届く。それは、想一に「お前の罪を思い出せ」と迫る。
密室状態の中で事件が起こる事、高洋と画家の藤沼一成が友人関係にあった事から、改築にあたり中村青司が人形館にも係って、どこかにからくりがあると思われた。
島田潔は想一の友人だった事から、想一に相談を持ちかけられる。


館シリーズの第4弾。
しかし、今までと大きく違う。
まず、舞台が京都市内と言う、都会にある。そして、事件が曖昧。
本当に事件なのか、偶然の産物なのか。
主人公の想一の口で語られるのだが、想一の自身も分からない、過去の事件が気になる。
この、過去の記憶が想一を悩ませる所は、ちょっと、折原さんを思い起こさせる。
そして、想一が相談する幼馴染が、なんか怪しいので、最後まで読んでも本当にこれで終わり?もっと何かあるのではないだろうかと・・・・半信半疑のまま、終わってしまう感じ。
すっきりしないのだけれど・・・。
なかなか出てこない島田は、出てきたと思ったら、なんかいつもと違う感じ、と思ったら・・・。
でも、面白かったのは間違いない。

この後が「時計館」「黒猫館」「暗黒館」と続く。
まだ「びっくり館」が残っているが、これは順番が最後なので、追いついた感じ。
館シリーズ、読み終わると寂しい。次の予定はあるのでしょうか?
今の時点で1番好きなのは、「暗黒館」そして「迷路館」に住みたい。

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