しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「迷路館の殺人」 綾辻行人  

2006年04月27日 | 読書
島田の元に鹿谷門実から『迷路館の殺人』と言うタイトルの本が送られてくる。
本の中の小説。
推理小説家、宮垣葉太郎の住まい、中村青司設計の迷路館に4月1日に招待された4人の推理作家と、編集者・宇多山夫婦、評論家・鮫島、そして島田潔。
迷路館には、宮垣の秘書とお手伝いさんがいた。
しかし、宮垣はその日の朝に自殺していて、遺言を残す。
『4人の作家に、この迷路館を舞台に、被害者は自分にする推理小説を書く事。
その審査を宇多山、鮫島、島田の3人が行い、優秀な1名に、自分の遺産の一部の相続者にする事』
史上最大の“懸賞小説”の遺言だった。
早速、小説を書き始める4人だったが、そのひとり、須崎が自分の書いた小説の通りに殺されているのが発見される。
そして、行方不明になっている、秘書の井野。井野が鍵を持っている為、密室状態になった迷路館。
なおも小説を書き続けると主張した3人の小説家を襲う惨劇。
そして、本の中の小説を読み終わった後に待っている、もうひとつの結末。


中村青司、館シリーズの第3弾。
そして、ここで小説家、鹿谷門実が誕生する。すでに、島田が鹿谷と知っていたので、始めの所から、あれっ?と思ったが、最後にきちんと落ちがあった。
迷路館は自分の中では、館としても結構好きだ。ここなら住んでもいいかなと思う。
ギリシャ神話にちなんだ部屋の名前も良いし、一見複雑な迷路も、地図を見ながら読んでいくと、道順が覚えられそうだし。
青い光が降り注ぐ天井もいい。怖い仮面は和める物に変えたいけれど。

からくり的には、時計館に似ている感じもある。
ストーリーも、面白かった。残酷だけれど・・・・。
しかし、水車館の時に、恨みも罪も無い人を自分の欲だけで殺すなんて、小説の中でも許せないと思ったが、この小説の犯人はもっと、許せないと思った。
面白かったけれど、こんな理由の殺人はもっと許せない。綾辻さん、何を考えているのだと、怒っていたのだが、
最後まで読んで・・・・早とちりでした。申し訳ない。




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