しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「失われた顔」  アイリス・ジョハンセン 

2013年07月14日 | 読書
「失われた顔」  アイリス・ジョハンセン      二見文庫
 THE FACE OF DECEPTION           池田真紀子・訳

幼い一人娘を凶悪犯に殺された辛い過去を持つイヴ・ダンカン。
彼女は遺体の頭蓋骨から顔を復元する専門家として名を馳せていた。
ある日、著名な大富豪ローガンがイヴのもとを訪れ、身元不明の頭蓋骨の復顔を依頼する。
だが、その顔をよみがえらせた時、彼女は想像を絶する謀略の渦中に投げ込まれていた!
   <文庫本裏カバーより>






なかなか興味深い、復顔彫刻家。
頭蓋骨から、元の顔を作り出していく。
骨から、口や目の大きさの平均値を出し、勘も働かせて作って行く。
テレビドラマのCSIにも登場したことがある。
イヴが依頼されたのはまさかと思える人物で、それが本当だったらちょっと荒唐無稽過ぎると思ったら、フェイクだった。
実際に現れたのは、ありそうな事件の人物。
しかし、殺し屋が登場して、人がたくさん死んで行く物語。
殺し屋には、それを命じる人物がいる。
その人物は政界にいて、それが世の中の為になるからという理由で命じる。
その為に死んでいく人たちのことは、自分は死を望んでいる訳ではないと言い訳する。
これは、戦争と同じ構図なのだ。
自分の手が汚れなければ、実感がないのだろう。

登場人物はみんな癖がありそうな人ばかり。
感情移入出来る人はいない。
しかし、イヴの気持ちは、ボニーのことを思うと、理解は出来きるとは言えない。
そんなイヴに寄り添うジョー・クインの気持ちも分からない。
何となく現実離れした感じがある。
でも、面白かった。

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