しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ターミナル」 2004米

2006年04月26日 | 映画
ニューヨーク、JFK国際空港。この日、ビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)は、はるばる東ヨーロッパのクラコウジアという小国からある大事な約束を果たすためにやって来た。
だが、入国しようとした矢先、彼の国でクーデターが発生し事実上国家が消滅してしまう。
この事によりパスポートが無効となったビクターは、アメリカへの入国を拒否される。
しかも情勢が安定するまでは飛行機が飛ばず帰国することも出来ない。
空港保安局の管理官は乗り換えロビーで待つ様にビクターに言う。しかし本当は、邪魔な存在のビクターが勝手に空港を脱出する事を願っていた。
英語も分からず通貨も持っていないビクターだが、このターミナルの中で待つ事を決める。


ありえない!と思うことも多々あるが、ひとつのお伽噺として見る事が出来た。
それは、トム・ハンクスのおかげかも知れない。トムを見ているだけで成立しそうな映画、だと。
英語が分からないのにやり取りしている時や、祖国のクーデターをニュースで知った時のショックと悲しみの表情。人の動きを観察しては、何かを掴んで行く。
クーデターを知った時は大きく動揺したけれど、空港で暮らす事には、それほど不安な様子も見せずに淡々としていた。
トムのホンワカした雰囲気が事の重大さを薄めて、物語性を強めている。
恋愛感情まで持ってしまうのだから、たくましい。

しかし、これはコメディの要素があるから楽しんで見られるが、現実問題として難民がやって来るの多いアメリカは、似たような事が起こっているのだろう。行き場のない人をどう扱うか。
自分で背負いたくない問題は他人に押し付けて・・・物ではなく、人間相手の問題なのに・・・・
ロシア人とのエピソードも、人間の薬は駄目で、動物の薬は良くて、って本質はなにもなく、建前だけなのかと。

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