しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「砂の街路図」  佐々木譲 

2019年07月18日 | 読書
「砂の街路図」  佐々木譲  小学館文庫        

なぜ父は幼い自分を捨てて失踪し、死んでしまったのか―。
母の四十九日を終えた岩崎俊也は、両親が青春時代を過ごした北海道の運河町へと旅立つ。
20年前、父が溺死する直前まで飲んでいた酒場の店主によれば、同じ法科大学漕艇部員だった女性の密葬に参加するために滞在していたらしい。
さらに、昭和44年に漕艇部で起きたある事件を機に、快活だった父の人柄が激変したことを知る。
父は事件に関係していたのか?
家族にさえ隠し続けていた苦悩と死の真相とは!?
     <文庫本裏カバーより>






舞台の運河町が主役の物語。
小樽がモデルかと思っていたら、小樽はちゃんと存在していた。
架空の町だが、かなり町の描写に時間を費やしている。
地図も冒頭に掲載されているので、その地図を見ながら位置関係を掴んで行く。
何度も確認するのが少々まどろっこしくもあるが。
何かこの町の構造が事件と関係して来るのかと。
そう、きっと俊也の父親は殺されたのだ、と思いながら。
謎の割には、真相はそれ程大きな衝撃ではなかった。
反対に2つの事件が心に残す翳は、どちらが大きくてどちらが小さいとも言えない気がする。
若い時の事件が心にずっとあったとしても、この時家庭を持っていて、小さい子どももいるのに。
父親の行動はやはり納得出来ない。
幽霊船か・・・。


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