しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「鷹の王」  C.J.ボックス 

2019年07月16日 | 読書
「鷹の王」  C.J.ボックス  講談社文庫   
 Force of Nature       野口百合子・訳

猟区管理官ジョー・ピケットの危機をこれまで何度も救った盟友、ネイト。
鷹匠になる前の隠された経歴が原因で、不都合な過去を隠蔽する謎の組織が次々と刺客を送ってきた。
ジョーの家族にも危険が及び、二人は見えない敵に立ち向かう。
ワイオミングの大自然で展開するスリリングな冒険サスペンスの最新作!
    <文庫本裏カバーより>








今回は軍隊の特殊部隊にいたネイトが中心の話。
現実とは思えない位にあっさりと秘密を守る為に人が殺されて行く。
ネイトが抱えていた、苦痛は当事者ならそう考えても仕方ないのかも知れないが。
きっと、一人の指導者が死んだ所で、終わらないものだったのではないかと思える。
もっと直接的な何かかと思ったから。
そこまで悩まなくてもと思うのは、楽天的すぎるか。
反対に、最愛の恋人に死なれて、苦悩の大きさを心配していたら。
自分の好みの女性に会うと、心がそちらに向かうものなのだとちょっと不思議。
しかし今思うと、こういう展開が予想されたなら、ネイトは逃げ出す前にネマチェクと決着を付けてくれば良かったのに。
苦痛の原因はネマチェクとはっきりしていたのだし。
その時ならまだネイトに心を許していたから、もっと簡単に倒せたのではないか。
あまりにもたくさんの犠牲があった。
ネイトとジョーの揺るがない信頼は凄い。
ジョーの嘘はつかないと言う誠実さは本物。
マイク・リードの質問に、嘘を付かない為に誠実に答える。その言葉に感心した。
しかし、ジョーは結構疑い深い。
長短があると言う事か。


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