しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「青い虚空」 ジェフリー・ディーヴァー

2008年03月10日 | 読書
ワイアット・エドワード・ジレットはカリフォルニア州サンノゼの連邦男子矯正施設、通称“サンホー”に収監されていた。
ジレットはマシン・ワールドで最高レベルの技術を持つ魔法使い(ウィザード)だった。
容疑は国防総省の暗号化ソフトウェアへのクラック(コンピューターに違法侵入)。
そのジレットの元に、コンピューター犯罪課主任のアンディ・アンダーソン警部補が訪れる。
シリコン・ヴァレーで起きた殺人が、ハッカーによるものと断定、その容疑者特定の為にジレットの協力を要請する。
ゲーム感覚で難攻不落と言われるセキュリティを破り、標的に近づき殺人を繰り返すハッカーとジレットの対決が始まる。



面白かった。
ディーヴァーらしい、「えっ」と思わせるドンデン返しがまず真ん中辺りである。
登場人物に結構感情移入が出来る物語なので、その気持ちもドンデン返しで引っ掻き回されて面白さアップ。
死なないと思っていた人が死んだり、意外な人が裏切ったり、やっぱり違ったりと相変わらず忙しい。
人間関係も色々なところで絡みあうが、無理なく繋がっているのが強引な感じがしなくていい。

コンピューター、インターネットの物語で、あまり詳しくない自分には難しくないかと少々不安だった。
何しろウィザードと呼ばれるコンピューターの天才が激突する物語だから。
でも、そんな心配はいらなかった。
分かり易く書いてあるし、まあ、きっちり理解出来ていなくても問題なくストーリーが進んで行ける。
物語を進めているのはやはり生身の人間。
コンピューターがすべてを支配していきそうな近未来。
でも、それを動かし作っていくのはやはり人間なのだと強く思える。間違うと最悪なことも訪れるとの警告にもなる。

「青い虚空」コンピューターの中の世界のこと。

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