昨今公的年金の繰下げ支給が話題になっている。支給開始時期を遅くすると支給額が増える仕組みだが、総受取額から見た損得勘定はどうなるのだろうか?
日本年金機構のHPによると、増額率は「繰下げ月数×0.007」である。
つまり1年繰り下げると8.4%増える。
仮に100万円受給できる年金を1年繰り下げると1年後から貰える年金は1,084,000円になるということだ。
このことから総受取額が同じになる年齢を簡単に計算することができる。
65歳の人がn年で受け取る年金額を
100,000円×n ①
として1年後から受け取る年金額を
108,400円×(n-1)②とする。
①と②が等しくなるnがブレークイーブンの年数だ。
このnは12.9になる。つまり65歳に12年10ヶ月を加えた年数77歳10ヶ月以上長生きした場合繰下げ支給で受け取る年金総額が大きくなる。
年金の受取開始時期を変えてもnは変わらない。つまり67歳から年金を受け取るとすれば78歳10ヶ月がブレークイーブンになり、69歳から受け取るとすれば80歳10ヶ月がブレークイーブンになる。
もっとも実際に繰下げ受給をするかどうかは繰下げ後の年金受給までの収入源の有無や年金受給額の有無による税や社会保険料の違いまで考慮する必要がある。
かなり面倒な計算になるのでやめることにした。なぜなら私は繰下げ受給を選択せず、既に年金を貰っているからである。
ただ選択肢を持っている人には繰下げ受給は検討に値するオプションだろう。
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