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山好き金融マン(OB)のブログ
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ジョンソンアンドジョンソン、コンシューマー部門の分割を発表

2021年11月13日 | 投資
 世界最大の医薬品コングロマリット・ジョンソンアンドジョンソンが昨日(11月12日)コンシューマー部門を1年半から2年ほどかけて分離すると発表した。
 ジョンソンアンドジョンソンは2か月後にCEOの交代が予定されているがそれに先立って消費者部門の分割案が発表された。
 今大企業の分割がちょっとしたブームになっている。先行者はGEと東芝だ。
 投資家はジョンソンアンドジョンソンの分割案をまず歓迎した。株価は朝方3%上昇し、最終的には1.2%の上昇で終わった。これは会社分割
 Barron'sによると、ジョンソンアンドジョンソンの株は予想PER16倍で取引されている。これは薬品株としては真ん中あたりの水準だが、コンシューマーヘルスケア(大衆薬・医薬部外品・日用品販売)の株価水準としては低い。たとえばパーソナルケア用品大手プロクターアンドギャンブルのPERは24倍だし、ロレアルのPERは44倍である。
 つまりジョンソンアンドジョンソンのコンシューマー部門の業績は埋もれてしまって株価に反映していないので、切り離した方が全体としての株価が上昇するという判断があるとアナリストは分析している。
ジョンソンアンドジョンソンは世界最大の医薬品コングロマリットでトリプルAの格付を持つ超優良企業だが、ここ数年株価はS&P500を下回るパフォーマンスだった。増収増益を続け、配当額も上昇を続けているので私は持ち続けるべき株の一つだと判断していたが、株価が市場平均を下回っていることには少し不満があった。このコンシューマー分割がどのような形で行われ、長期的に株価にどのような影響を与えるのかは興味深い話だ。
私は投資家にとって悪い話ではないだろうと考えているが・・・


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