今日(5月16日)の日経新聞朝刊「買収と市場」の欄に参考になる意見があった。
「買収で高値づかみをしないコツは、絶対んい手に入れようとしないことだ」と住生活グループの藤森社長の持論。GEに25年在籍した同氏によるとGEのウェルチ会長は「(企業買収時に)最後に価格が少しでも(自分のターゲットに)合わないと買わなかった」と経験を明かしている。
記事に出ていた「投資銀行に買収するかどうかの相談をするのは、理髪店で髪を切るかどうか相談するようなものだ」というウォーレン・バフェット氏の言葉も至言だ。
だが賢明でない我々は個人で株や耐久消費財を買う時、このような過ちを犯しているような気がする(少なくとも私は)。買収企業の詳細な中身を調べる企業買収と公開情報による株式投資では、企業分析のレベルは違うが、対象企業の株価収益率に自分なりの尺度を持ち、安易にその目安を変えないという姿勢は非常に参考になる。
「あきらめる選択肢があると、交渉で優位に立てる」という藤森社長の言葉も覚えておきたいものだ。
だが凡人である私達は、理髪店に髪を切るかどうかを相談するように、証券会社に株は買い時かどうかをたずね、新しいスマートフォンがでると携帯ショップで乗換を相談する。
その前に一歩立ち止まって「自分の価値尺度」に基づいて、買おうとする対象物の価格を吟味し、尺度に合わないと判断すれば、タイミングを待つ等の選択肢を持ちたいものだと思う。恐らく世の中の多くの人がこのような行動を取れば、バブルに踊ることはないのだろうが。
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
このブログはとてもいい記事で共感します。
が、記事中の著名な人物の発言は投資家の視点であって、消費者の視点ではないことを理解しなければならないでしょう。
もしも最後の「バブルうんぬん」の考え方を消費者が持ってしまえば、投資家や事業者は儲からなくなり、経済は貧相になります。
友人同士で「原価」の話をすることがあります。
しかし原価は商売人だけが知るべき原価であって、消費者が原価でしか物を見れなくなると消費行動はデフレ思考に向かいます。
この記事は投資家が参考にするための良記事と言えますが、消費者に見せてはいけない記事とも言えます(笑)
「床屋で髪を切るべきか聞くべきではない」とするなら「床屋は儲かるべきではない」「床屋で髪を切るのはおかしい」
自分に消費をさせるような床屋はつぶれるべきだということです。
経済とは余計な消費によって成立してるにも関わらず、余計な消費をすることに反論するのはまわりまわって投資家のマイナスです。
あくまで自分さえ儲かればいいという割りきった話として記事のような知恵をつけるべきであって、大々的にこれが素晴らしい考え方であると流布するのは、「なんか違うな」ですね(笑)