On the same pageとは「同一ページに記載されている」と意味だ。また敷衍して「同じ見解を持つ。意見が一致している」というイディオムでもある。
昨日(4月20日)に行われたWSJとの単独インタビューで安倍首相はTPP交渉の妥結見通しについて次のように答えた。
I want to make sure we are on the same page, that the TPP is extremely beneficial for both countries fundamentally. 「私はTPPが基本的に(日米)両国にとって極めて有益なものであるという点で意見が一致していることを確認したい」
東京で行われている甘利TTP担当相と米国通商代表部のホフマン代表の交渉は大詰めに来ている。争点は米と自動車だ。米国は日本に17.5万トンの米の特別輸入枠の増設を求め、日本は自動車部品関税の即時撤廃を求めている。
安倍首相は「私が訪米してオマ大統領と会談している時にTPP合意に至ればそれは良いことだけれど、山登りでは最後の一歩が一番きつい」と述べた。
日米交渉の裏には、米国議会が大統領に貿易促進権限を与える法案を可決するかどうかという問題もある。もし議会がTTP合意内容が米国に有利なものだと判断すれば、貿易促進権限法案が議会で承認される見通しが高まるだろうが、米国に不利なものだと議会が判断した場合、法案の通過見通しは不透明だ。
一方日本などの交渉相手国にとっては、議会が修正を加えることなく条約全体の一括承認を決める貿易促進権限法案の成立が、条件交渉の大きな前提になる。
安倍首相はwhen you climba mountain, the last step is always the hardest.「山登りでは最後のステップが一番きつい」
と言っている。上げ足を取る訳ではないが、山登りの経験のある人なら、この言葉に多少疑問を感じるかもしれない。
山によっては頂上付近の傾斜が落ちて、中腹の急な登りに較べて最後は楽な山もあるからだ。
もっとも空気の薄い5千メート、6千メートルの山となると、いくら頂上部分の傾斜が落ちても、最後のステップが苦しいことは間違いないだろう。登れば登るほど空気が薄くなるからだ。そしてその苦しさを乗り越えた時、大きな眺望が待っている。
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