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認知症予防は40代に始まる~WSJの記事から

2024年04月10日 | ライフプランニングファイル
 WSJにWhat middle-aged people can do now to help prevent dementia later「中年の人々は将来認知症になることを防ぐために今なにができるか」という記事がでていた。
 記事は「アルツハイマー病協会によると、現在7百万人近いアルツハイマー患者がいて、2050年には13百万人近くまで増えると予想される」ということだ。認知症対策は、個人にとっても社会にとっても高齢化社会における最大級の課題といっても良いだろう。
 記事の基本的な論調は「認知症やアルツハイマー病につながる脳の変化は70代や80代におきるのではなく、40年代におきる可能性が高い。従って中年時代から定期的な運動、十分な睡眠、脳を刺激する行動をとることが認知症予防につながる可能性が高い」というものだ。
 ただし40代に始まる脳の変化がかならず認知症に結びつくか?という点については総ての学者が賛同している訳ではないと記事は補足している。
 ミネソタ州ローチェスターのメイヨークリニックのノップマン博士は「脳の処理速度は加齢とともに、低下する認知機能であり大部分の人に見られる。低下する速度は緩やかなもので人によって異なる」と述べている。
 ★   ★   ★
 私はこの問題の専門家でないし、深く研究する積もりもない。現時点で色々な文献を跋渉しても確定的な答は得られないだろう。
 ただし人生は一度切りのものなので、仮説であっても役に立ちそうなものは積極的に採用するべきだと思う。特にその仮説が一般的に考えられる健康促進法と平仄があっているものならなおさらだ。
 たとえば前述のノップマン博士は「脳と心臓の健康は密接に関係しているので、中年期に心臓の健康状態を保つことが認知機能の低下を防ぐ最良の方法だ」と述べている。
 たとえば心臓への円滑な血流を阻害する要因は脳への血流を阻害する要因にもなりうる。つまり円滑な血流の流れを維持することが、脳の健康を維持する重要なポイントという訳だ。
 そのためには高血圧症・糖尿病・高脂血症の予防・治療が必要で、禁煙・定期的な運動・栄養価の高い食事・十分な睡眠・社会的に、精神的にアクティブであることなどが重要だというある意味では当たり前の結論になる。
 大事なことがこれらをシニア世代になって始めるのではなく、現役世代から始める必要がある(だろう)という点だ。そういう意味で「正しい働き方改革」は、将来の認知症患者数を抑制する効果があるといえる。
 

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