金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

TVで懐かしい「高妻山」を観た

2014年09月09日 | 

時々NHKBSの「日本百名山」を観る。昨日は「高妻山」だった。高妻山はここ数年の間に登った山の中では印象深い山である。最初に登ったのは2012年の5月末、この時は9合目付近の残雪の傾斜がきつくて断念した。http://blog.goo.ne.jp/sawanoshijin/d/20120529

二回目は同じ年の9月に再挑戦し頂上に立った。

http://blog.goo.ne.jp/sawanoshijin/d/20120916

短期間に同じ山に二回挑戦することは少ないから印象に残っているのだ。

印象に残るといえば、体力を消耗する点でも高妻山は上位に入る。あまり登山経験のない人と話をすると、3千メートル級の山に行くというと「大変ですね」という反応があるが、2千メートル級(高妻山は2,353m)に行くというとそのような反応が返ってくることは希だ。

だが私は本当は3千メートル級の山よりも、2千メートル級の山の中に手強い山が幾つかあると考えている。理由は簡単だ。2千メートル級の山は、高妻山もそうだが、山麓から日帰り登山をするケースが多く(途中に山小屋やキャンプ場がない)、一日の歩行時間が長いからだ。また登り降りの大変さは標高の問題ではなく、登り口から頂上までの高度差(詳しくいうと累積高度差)である。富士山のようにコニーデ型の山は登りは登り一辺倒なので高度差=累積高度差なのだが、高妻山のように頂上に至るまでいくつもピークを登り降りする山では累積高度差が大きいから、体力の消耗は大きいのだ。

NHKの番組を観ていると、ガイドの人は淡々と頂上に立っていたが、登山記録を見ると高妻山の最後の300mの急登には閉口したという人が多いことが分る。

「山高きゆえに貴からず」という言葉があるが、登山者向けには「山高きゆえに困難とは限らず」という言葉があっても良いと私は思っている。

私自身は深田久弥が選んだ日本百名山愛好者(百名山登頂を目指す人)ではないが、もし中高年でこれから百名山制覇を目指す!という人がいれば、高妻山のように体力を要する山はできるだけ若いうちに登っておいた方が良いと私は思っている。

★   ★   ★

 

最近出版した電子本

 

「英語の慣用表現集」 http://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00LMU9SQE/

 

「人生の山坂の登り方・降り方」 http://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B00LYDWVPO/

 

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【イディオム】The july is still out 円安の是非

2014年09月09日 | 英語

昨日(9月8日)ニューヨーク市場で円ドル為替は106円を超えた。チャートを見ると105.50円から50銭強の上昇はあっという間だった。たまたま106円の手前に置いていたドル売りリーブオーダーはヒットした。このレベルでは多少もみ合いがあるだろうが、今では年末までには110円という予想も現実感が高まっている。

目先の急速な円安は先週の日銀黒田総裁の円安歓迎的な発言と昨日内閣府が発表した4-6月GDP改定値が-7.1%に下方修正されたことによるものだろう。

この急速な円安が日本経済にプラスに作用するか、マイナスに働くかという点について、政治家は判断に迷っている。

WSJのBOJ Kuroda comments sparks debate over weak Yenという記事の中に、Among policy makers, the jury is still outという一文があった。Jury(陪審員)はまだ(法廷の)外で協議をしてしている、という意味で「問題の結論はまだでていない」というイディオムだ。

WSJから黒田発言に対するコメントを求められた甘利経済再生担当相は「円安については賛否両論、誰も円安にメリットがあるかないか全体的な判断はできない」と答えている。

全般的には日本企業の生産拠点の海外移転が進んでいるので、円安が輸出増に必ずしもつながらず、むしろ原材料等の輸入コスト増が、ボトムラインを圧迫する可能性が高いからだ。

今回の円安が企業利益にプラスに働くかどうかは、国内生産比率にかかわる。たとえばキャノンは国内生産比率が高いので、1円の円安はグループ全体では31億円の増益になるそうだ。一方海外生産比率の高いソニーでは、1円の円安は30億円の減益になると予想されている。

消費者の立場からは円安はマイナスが多い。消費者の立場でマイナスの影響を緩和する対策はドル建て資産を増やすことだろうか?

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