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金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

びっくりしました 灰谷健司氏の死去

2014年08月14日 | うんちく・小ネタ

灰谷健司さんは三菱UFJ信託銀行の執行役員で相続や遺言問題に関する著書も多い方だ。個人的な面識はないが、学会(日本相続学会)のセミナーのご案内をさしあげようと思い、インターネットを調べていたら、なんと今月10日に大腸がんでお亡くなりになり、一昨日告別式が行われたということであった。

機会があれば学会でも講演をして頂こうと思っていただけに他人事とは思えない悲報である。

ご冥福をお祈りします。

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GDP大幅落ち込みでも投資家が強気な理由

2014年08月14日 | 金融

昨晩(8月13日)は久しぶりに赤坂に行き、昔の証券関係の仕事仲間と「まるしげ夢葉家(むようや)」という居酒屋で一杯飲んだ。仲間の一人の還暦祝いだ。「まるしげ」のある赤坂みすじ通りは黒塗りの車が停まっている料亭筋や韓国料理の店が多いところだが、「まるしげ」はリーズナブルな値段で美味しい料理と酒を出す中々良い店だ。太田和彦氏が「居酒屋百名山」に選んでいることに納得した。

さて昨日発表された日本の第2四半期GDPは年率換算で6.8%という予想通りの大幅落ち込みだった。しかし日経平均株価は52.32ポイント(0.35%)上昇。また夜間取引でも100ポイントほど上昇している。過去の例ではGDPが落ち込むと株価が下落するパターンが多いがどうして今回は株価はしっかりしているのだろうか?

理由は幾つかある。一つは第2四半期GDPについては、4月の消費税引き上げ前に急増した第1四半期GDPの反動として大幅な下落が予想されていたことだ。市場では7.1%の落ち込みと予想されていたから、それより若干良かったので安心感が広がったのだろう。

また先週ウクライナ情勢悪化予想などから、世界同時的な株安の中で日本株も下げていたから「買いやすい」水準にあったことも好材料だったと思う。

株式のバリュエーションの点では、日本株が割安水準にあると考えるグローバルな投資家が結構いることも相場を支える要因だ。確かにTOPIXのPERは14.3倍で、米国のS&Pの18.2に較べるとかなり低い。

企業業績が良いことも好材料だ。モルガンスタンレーによると、四半期決算を発表した会社の52%はアナリスト予想を上回る純利益を上げている。

また経済成長率の鈍化に伴い、2%のインフレターゲット目標が困難になると判断すれば、日銀が追加的な金融緩和に動くという期待も大きい。

更にGPIFが日本株への資産配分を現在の12%から20%に引き上げを検討している(ロイター)ことも短期的には大きなプラス材料だ。

昨晩証券業務をやっていた連中と飲んだこともあって、株屋さんみたいなことを書いてきたが、正直なところ私も短期的には日本株には強気で臨んで良いと考えている。

しかしである。5年、7年、10年という長期的な視点で考えた場合に日本株に強気で良いのか?というと答えは「?」である。その理由は単に「アベノミクスの第三の矢」である構造改革の達成に疑問を持っているからだけではない。もっと大きな何か?に不安を感じているからだ。

そのもっと大きな何か?の代表的なものは「人口減少」と「大都市圏と地方」のアンバランスである。この2つは「今の日本は本当に住みやすく、安心して子育てができる国なのか」という問題でつながる。親が自分たちの人生は楽しい、その楽しい人生を子孫に伝えたいという思いが高まれば、生物の本能として、私は子どもを持つ親が増えると思うのである。

赤坂の居酒屋の気の置けない連中との一夜は楽しかった。しかし我が家から赤坂は遠い。お盆休みで電車が空いていたので帰宅は楽だったが予想どおり少し乗り過ごしてしまった。東京は大き過ぎる。

「もっと楽に通勤できる環境で働きたい」「子育てが楽なように職住接近を考えたい」「法定の有給休暇位は安心して(上司の顔色を窺わずに)取得できるようにしたい」ということについて会社と従業員が真面目に考え、ソリューションを考えることが、私は日本の長期的な経済成長には一番大切なことではないか?と考えているのである。

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