追憶の彼方。

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安倍改造内閣に付いて

2018年10月08日 | 政治・経済

前回・戦争責任…(4)で触れたが、教育勅語は「国民を戦争の死地に行かせる為のお題目」、薩長の藩閥政治家が天皇の名前を悪用し、国民をマインドコントロールする為に編み出した便利な道具なのである。
爾(汝)臣民父母に孝に、兄弟に友に…と言った「徳」に類する言葉も盛り込まれているが、これは一朝事あれば国体護持の為、死地に行って貰うヨ…という後に続く文言の枕詞、言わば無垢な国民に対する「目くらまし」に過ぎない。
この様なインチキ極まりない代物に対して今回安倍・麻生の無知・軽薄内閣に登用された柴山文科相は「教育勅語には現代風にアレンジすれば道徳に使える分野が十分にある。普遍性を持つ部分が見て取れる。」と、のたまった。
家族愛や友情、公共の精神と言った普遍的な徳目は学習指導要領に既に盛り込まれており、教育勅語を擁護する必要など全く存在しない、要は否定された明治の残滓を擁護したいだけの短絡的発想なのである。
こんな男こそ一朝事あれば真っ先に安倍・麻生と共に激戦の地最前線に立たせるべきである。(日本の兵隊が食料や装備もなしで彷徨ったタイやフィリピンのジャングルの凄まじさに遭遇したらすぐさま腰を抜かして一日もたないだろう)
過去のブログでも触れたが森友・籠池の如き詐欺男が幼児に教育勅語を唱えさせただけで「類い稀なる立派な教育者」だと祭り上げ、やれ講演会だ寄付だのと軽薄を絵で描いた様な連中がワンサと集まった。安倍首相夫妻を筆頭に稲田元防衛大臣、平沼赳夫(立ち上がれ日本代表),故渡部昇一、桜井良子、田母神俊雄(日本をまもる会・大東亜聖戦大碑護持会会長)、百田尚樹(三文作家)、いずれの御仁も明治を礼賛するのにひけを取らないオドロオドロシイ右回りの連中である。
尚、教育勅語に付いては作家・高橋源一郎氏の現代語訳という素晴らしいものがネットで閲覧可能なので是非一読されては如何だろう。

扨、今回の改造内閣は「閉店古物・傷物一掃セール内閣」等と揶揄されているが、揃いもそろって右バッターばかりを集めた安倍お仲間極右内閣、19人中14人が日本会議メンバー、国交相‐創価、環境相‐真光教を除く全員が神道議連所属の謂わば極右カルト内閣なのである。栄光ある日本帝国、明治~昭和の戦前回帰を夢見て皇国史観、靖国史観、教育勅語を振りかざす時代錯誤も甚だしい連中の集まりである。
しかも、南京事件、慰安婦問題、LGBT等での豊かな暴言歴等、問題を起こして失脚した人も何食わぬ顔で潜り込んでいるのである。
一例を挙げると自民党ネットメディア局長を務め、ネトウヨの巣窟とされる自民党ネットサポーターズクラブの代表だった平井卓也議員も、今回、科学技術・IT担当相として初入閣。平井議員は2013年におこなわれたニコニコ生放送の党首討論会で福島瑞穂議員の発言中に「黙れ、ばばあ!」と書き込む一方、安倍首相の発言には「あべぴょん、がんばれ」と投稿するなど、ネトウヨの兄ちゃん丸出し、品格の欠片もない。一人ひとり見て行けばこの手の類いがぞろぞろ出てくる。

しかし少し冷静に見てみると閣僚の殆どが皇国史観や靖国史観に共鳴しているとは信じがたい。何よりもこの顔ぶれを見れば物事をそれ程真剣に考えているような顔ぶれには見えない。
最近何かとネトウヨ張りの尖った発言の目立つ、女性活躍担当大臣にして貰った片山さつき議員に付いて元夫である舛添要一氏は雑誌sapioで「安倍首相に取り入って出世した稲田氏らに焦った結果だろう. 自分は元大蔵官僚、しかもミス東大、美貌・学歴・経歴等どれをとっても稲田より上なのに、なぜ出世できないのか。稲田が安倍さんに重用されるのは右派だからだ。それなら私も右に行けば出世できるのではないか──結果、在特会のデモに参加してしまう」と述べている。
要するに、片山は「処世術としてのビジネス・ネトウヨ」だというわけだが、稲田の軽薄さ加減を考慮すれば安倍の重用は度が過ぎている。恐らく自民党員でも軽薄度が高い人間ほど右寄り暴言が目立つことを考えれば多くの自民党員が片山と同じ考えである公算が大きいと考えるべきだろう。
教育勅語や徴兵制の復活無ければよいがと祈るばかり。


戦争責任…(5)日露戦争と太平洋戦争への道は次回にて

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