Oregon on The Breeze ~ サトリの森

Yaplog時代のブログをこちらへ引っ越ししました。

鎮魂歌

2015-05-31 23:24:04 | 犬・猫・犬友・動物たち
去年の5月4日、うちの雌鶏が産んだ卵から3羽のヒナが生まれた。お父さんは同じ。

右の2羽が♂。左が♀。
お母さんは3羽とも違って、3個の卵を孵化させた雌鶏はヒナが孵った数日後に死んでしまったのだけど。

我が家で生まれ育った初めての子たちで、”Original3”、短くして「オリサン」と呼ぶ事にした。
とっても嬉しかったのに、ある日、1羽の♂が(何かにやられてしまって)森の中で死んでいたとサトレペパパからの報告があった。
え”~~
って思ったのだけど、油断をしたのだろう。それが自然の掟なのだから仕方ない。
サトレペパパはサンディエゴの牧場育ちなので、結構そう言う所は割り切っていて
「うちで飼っているニワトリは”ペット”じゃなくて ”Farm Chickens”だから」
とよく言っている。だから、特にお墓に埋めるのでもなく、野生の動物たちへのご馳走となるわけ。

都会育ちの私は「生き物が死んだら、穴を掘ってお墓を作ってあげるでしょう・・・・」が普通だから最初はちょっと言葉がなかったけど、それがこう言う森の生活なんだと慣れるしかない。と思う事にした。
残った2羽を「オリツー」に変更。
2羽は結構仲が良くていつも一緒にいた。きょうだいだとわかってるのか、他の年上の雌鶏には交尾を挑むオリツー息子だったけど、オリツー娘にはそう言う態度を見せた事がなかった。
父親の雄鶏は以前、他の雄鶏の目をつついて片目をつぶした前科があるけれど、オリツー・・・つまりは自分の息子には攻撃的ではなかったからよかったと思っていたのに・・・。

3日前、父親につつかれて逃げ惑う息子を目撃。
もうフラフラで動けなくなってる息子を救出したけれど、頭を持ち上げている事が出来ず勿論立つ事も出来ない状態だった。
家の中庭に置いて、すり餌にミルクを入れて口に入れてあげたり、スポイトで水をあげたりしてたけど4日目の今朝、家の下の隅っこで冷たくなってるオリツー息子を発見。
もっと早くに気づいてあげてたら、守ってあげられたかもしれないのに
と思うと、悲しいより父親の雄鶏に対する怒りがこみ上げて来て悲しくなった。

父親の雄鶏はPapa Gordon & Mama Susanの所から来たので、オリサンたちのように人間と触れ合う事もなかったらしく攻撃的であったのは確か。
私も2回ほど、攻撃されたので応戦をしたことがあるくらいだから・・・。
オリツー息子には怪我の跡はどこにも見られなかったけど、痩せていたので多分追いはらわれて餌を十分に食べられなかったのと父親の雄鶏とその子分みたいに周りについてるホロホロ鳥からのストレスによるものだろうと推測している。
私自身が攻撃された時は、サトレペパパが他の人にも攻撃的になるといけないから、処分をしようと言ってもその気にはなれなかったけど、うちで生まれた子を苛め殺したのかと思うと
今すぐ処分してもいい!と言いたくなった。
でも、そう思わせる気持ちは心の中のDemonが言わせてる事であってそれにのっちゃぁいけないと言う自制心との葛藤。

「ニワトリと言えども血がつながってるものを死にいたらしめるなんて」
と言った所でニワトリにとってみれば単なる「ライバル」でしかないのだろう。

オリツーは”Farm Chicken”かもしれないけれど、ここで生まれた子。だから、この土地へ返す事にした。
だから、今朝、私が『ヒーリングの森』にしようと考えている所の土地に穴を掘ってオリツー息子を埋めてあげた。
うちの犬たちには勿論、野生の動物にも掘り起こされたくないので、しっかりとガードの丸太を置いて来たけど、大丈夫かな?

たった、1年と3週間くらいの命だったけど今は楽になれてよかったね。
無駄に生き延びさせるのは可哀想だ、とサトレペパパが言ったけど、抱けば目を開いて、声をかけると動こうとする彼の息を止めてしまうのは私には忍びなかった。そして、奇跡を信じたかった。
そんな私の気持ちを理解してくれて、最後まで面倒を看させてくれたサトレペパパには感謝です。

ああ、都会育ちの私でも本当にこう言う生活にいつか慣れて行くのだろうか・・・・。

バイバイ、オリツー息子よ。
生き残ったオリワンには長生きして欲しいからね。

2014年5月4日ー2015年5月31日




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする