神奈川県伊勢原市にある大山(おおやま)に登らないかと、親友の幸枝からお誘いを受けた。
「2月かぁ。夏の装備しかないから、寒さ対策をしなくちゃ」
イメージとして、吹雪でホワイトアウトとなった札幌市が浮かんできた。凍えてしまうのではないかと心配する。
店員さんに聞いたら、レインウエアの下にダウンを着る程度で対応できるというので、早速購入した。
袖のタグは何に使うのだろうか。
アウトドア用品は謎が多い。ご存じの方、ぜひ教えていただければ。
小田急線に乗り、伊勢原駅で下車後、バス停へ。
早速、阿夫利(あふり)神社の鳥居がお出迎えだ。
「元々は雨降山(あめふりやま)だったのが、阿夫利山になったんだって」
雑学に詳しい幸枝が解説をする。そういうわけか。
バス待ちの行列がどんどん長くなっていく。交通の便がよいため、人気のスポットなのだろう。空は青く、絶好の登山日和とテンションが上がっていった。
バスの終点から歩いてケーブルカーへ。
歩いて登る手もあるが、初心者は楽をした方が無難であろう。
阿夫利神社駅で下り、まずはお詣りをした。
おみくじを引いたら「小吉」。幸運は控え目な方がよさそうだ。
「ボトル持ってきた? お水を汲みに行くよ」
「うん、持ってる」
事前に幸枝から「大山の名水を味わおう」と言われたので、空のペットボトルを持ってきて正解である。クセがなく、実にのど越しのいい名水がいただけるので、ぜひご賞味を。
山に入る前に、セルフでお祓いをする。
シャカ、シャカ。
お守りも受け取り、いざ出陣!
バスの行列の通り、山道には結構な人がいた。速い人には道を譲り、挨拶を交わして登っていく。
「富士山が見える」
「ホントだ」
雲が掛かっていて、最初は残念だと思ったが、改めて見ると、富士山がイメチェンしようと髪を巻いたように見える。これはこれで面白い。別の方角には江の島も見えた。
山頂まで90分ほどだったろうか。一週間前に降った雪のせいで、ぬかるんだ場所もあったが、割に歩きやすい道だった。ただし、登り続けていくと、だんだん暑くなってくる。
「ちょっと休憩しようよ」
日頃から鍛えている幸枝と違い、私は運動不足である。30分も歩くとバテバテになった。立ち止まった途端、汗がどっと噴き出してきて、額を伝ってきた。
「わぁ、汗が目に入った! 暑い暑い」
全身から湯気が立ち昇っていたに違いない。すぐにレインウエアを脱いだが、なかなか涼しくならない。明らかに着過ぎたとわかった。
「大丈夫?」
「まあ何とか。よし行こう」
気を取り直して山頂を目指す。山には高齢者が多く、懸命に登る姿を見ると、弱音は吐けない。幼児も犬も登っている。刺激をもらって私も行列に続き、何とか山頂に到着することができた。
「奥の院だって」
「すご~い」
景色も最高だ。
山頂には休憩できる茶屋があり、焼きおにぎりを食べて栄養補給をした。
景色を堪能したあとは、山を下る。集中力が切れたせいか、足を滑らせ、2回尻もちをついた。いててて。
下りの山も絵になる場所が多い。
山はいい。自然に触れ、新たな仕事のアイデアが生まれてきた。
また、どこかの山に行きたい。
今度は、汗だくにならぬよう軽装でね。
エッセイ・随筆ランキング
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「2月かぁ。夏の装備しかないから、寒さ対策をしなくちゃ」
イメージとして、吹雪でホワイトアウトとなった札幌市が浮かんできた。凍えてしまうのではないかと心配する。
店員さんに聞いたら、レインウエアの下にダウンを着る程度で対応できるというので、早速購入した。
袖のタグは何に使うのだろうか。
アウトドア用品は謎が多い。ご存じの方、ぜひ教えていただければ。
小田急線に乗り、伊勢原駅で下車後、バス停へ。
早速、阿夫利(あふり)神社の鳥居がお出迎えだ。
「元々は雨降山(あめふりやま)だったのが、阿夫利山になったんだって」
雑学に詳しい幸枝が解説をする。そういうわけか。
バス待ちの行列がどんどん長くなっていく。交通の便がよいため、人気のスポットなのだろう。空は青く、絶好の登山日和とテンションが上がっていった。
バスの終点から歩いてケーブルカーへ。
歩いて登る手もあるが、初心者は楽をした方が無難であろう。
阿夫利神社駅で下り、まずはお詣りをした。
おみくじを引いたら「小吉」。幸運は控え目な方がよさそうだ。
「ボトル持ってきた? お水を汲みに行くよ」
「うん、持ってる」
事前に幸枝から「大山の名水を味わおう」と言われたので、空のペットボトルを持ってきて正解である。クセがなく、実にのど越しのいい名水がいただけるので、ぜひご賞味を。
山に入る前に、セルフでお祓いをする。
シャカ、シャカ。
お守りも受け取り、いざ出陣!
バスの行列の通り、山道には結構な人がいた。速い人には道を譲り、挨拶を交わして登っていく。
「富士山が見える」
「ホントだ」
雲が掛かっていて、最初は残念だと思ったが、改めて見ると、富士山がイメチェンしようと髪を巻いたように見える。これはこれで面白い。別の方角には江の島も見えた。
山頂まで90分ほどだったろうか。一週間前に降った雪のせいで、ぬかるんだ場所もあったが、割に歩きやすい道だった。ただし、登り続けていくと、だんだん暑くなってくる。
「ちょっと休憩しようよ」
日頃から鍛えている幸枝と違い、私は運動不足である。30分も歩くとバテバテになった。立ち止まった途端、汗がどっと噴き出してきて、額を伝ってきた。
「わぁ、汗が目に入った! 暑い暑い」
全身から湯気が立ち昇っていたに違いない。すぐにレインウエアを脱いだが、なかなか涼しくならない。明らかに着過ぎたとわかった。
「大丈夫?」
「まあ何とか。よし行こう」
気を取り直して山頂を目指す。山には高齢者が多く、懸命に登る姿を見ると、弱音は吐けない。幼児も犬も登っている。刺激をもらって私も行列に続き、何とか山頂に到着することができた。
「奥の院だって」
「すご~い」
景色も最高だ。
山頂には休憩できる茶屋があり、焼きおにぎりを食べて栄養補給をした。
景色を堪能したあとは、山を下る。集中力が切れたせいか、足を滑らせ、2回尻もちをついた。いててて。
下りの山も絵になる場所が多い。
山はいい。自然に触れ、新たな仕事のアイデアが生まれてきた。
また、どこかの山に行きたい。
今度は、汗だくにならぬよう軽装でね。
エッセイ・随筆ランキング
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
さぞかし気落ち良かったのではないかと推察します
山歩きが好きな小生ですが、鳥取の大山には2度上っていますが、こちらの大山(おおやま)にはまだ行ったことがありません。今年の目標にしましょうかね~
気になったのは、先生ずいぶんと指先が荒れていますね。小生は職業上、止むを得ませんが是非「ヒビエイド」でも購入して早く治りますように~
鳥取の大山は標高1500mを越えていますが、こちらの大山は1252mだそうです。
しかも人出がすごい。
高尾山ほどではないにしろ、山頂は密でしたよ。
ちなみに、半袖短パンの方もいらっしゃいましたが、書くのを忘れておりました。
晴れの日は厚着すべきでないとの教訓を得ましたよ。
お参りお祓いまで万全を尽くす、いいですね。
富士山を眺めながらの名水も、いっそう美味かと。
体も脳もリフレッシュできた、いい一日でしたね。
このところ気温も暖かくなってきたからダウンは暑かったでしょう。
どのくらいの名水なのかと、ちょっとばかり疑っていました。
余計な匂いや味のない、実にシンプルなお水でしたよ。
ボトルを持参してよかったです。
空の青さは日焼けに比例します。
この一日でお肌のダメージが大きかったかも……。
それを差し引いても、思い出に残る登山でした。
ダウンは本当に暑かったです。
しかし、手袋は必須なんですよ。
外したら手が冷たくて冷たくて。
ギャップの大きさに慣れたいところでした。