これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

一年の計は、おうちアフタヌーンティーにあり

2022年01月02日 21時59分40秒 | エッセイ
 あけましておめでとうございます。
 今年も毎週日曜日に更新しますので、ご愛顧のほど、よろしくお願いいたします。

 お正月といえば、おせち料理。
 今年も、人形町今半で注文した。


 
 ローストビーフが一番好きだ~♡
 朝からがっつり食べてしまったので、お昼を何にするか悩む。
「パンは買ってあるんだけど、タルトも焼きたいのよねぇ」
 自分と家族の消化能力を考えると、ランチかおやつのどちらか一方を選ぶことになりそうな気がする。
 ふと、いいアイデアが浮かんできた。
「そうだ、おうちアフタヌーンティーにして、サンドイッチとタルト、両方を食べればいいんじゃない?」
 アフタヌーンティーは、ローストビーフ以上に好きだ~♡
 軽食とデザートが何種類も並び、どれからいただこうかと迷うのが楽しい。時計は正午を回っていたが、おやつの時間には間に合うだろう。
 材料を確認し、プリン、玉子サンド、サーモンサンド、ほうれん草のポタージュ、バナナとブルーベリーのタルトを作ることにした。もちろん、スパークリングワインつきで。
「意気込んでみたものの、本当にできるのかな?」
 特にタルトは、新聞記事のレシピを参考に、初めて作るのだから不安がよぎる。でも「一年の計は元旦にあり」というではないか。この思いつきが上手くいけば、2022年もよい年になりそうだ。頑張らなくては。
「よし、まずはプリンから」
 調理時間は短いけれど、冷えるまでに時間のかかるプリンをトップバッターにした。これは正解。ポタージュやサンドイッチは、すぐにできるから後回しでよい。おっと、ゆで玉子は2番目にしておくかな。
 いよいよ、問題のタルトに取りかかった。
「せっかくだから、ブルーベリーで“2022”って数字を描こうっと」
 イメージを膨らませて材料を量る。夏場と違って、バターがなかなか軟らかくならないが、プリンを焼いたあとのオーブンに入れたら、余熱ですぐにこねやすくなった。
 よしよし。
 タルトの台を型に敷いたら、お次はアーモンドクリーム。でも、なんか少なくない? 
 わが家のタルト型は直径22cmだが、よく見たら、レシピは「18cmのタルト型用」と書いてあった……。
「ひいいい~」
 道理で、5mmの高さしかないわけだ。もう、このまま進めるしかない。
 ブルーベリーを洗ってアーモンドクリームの上に並べる。2、0、2、2と読めるよう、時間をかけて丁寧に。バナナはブルーベリーの上と下、2列に整列するとぴったり収まる。焼き上がったら、Facebookのカバー写真にしてもいいよね、なんて考えていたら甘かった。
 終了のメロディとともに、オーブンから取り出したタルトを見たら、ため息しか出てこない。
「やだあ、数字が崩れちゃった」
 アーモンドクリームが膨らみ、ブルーベリーの位置が狂ってしまったようだ。2022どころか、「何でこの人、均等に並べなかったのかしら」と首を傾げられるような、謎の配置となっていた。



 ガッカリしたが、感傷に浸っている暇はない。大急ぎで玉ねぎをスライスし、コンソメで煮て、ゆでたほうれん草と一緒にブレンダーにかける。ゆで玉子とスモークサーモンはマヨネーズで和えて食パンに。プリンの上にはカラメルソースを。
 そして、アツアツのタルトを切り分ければでき上がり。だが、無理やり大きい型で作ったせいか、タルト台が薄く、割れやすくなっている。これは取扱注意である。
「ケーキサーバーがあればなぁ」



 残念ながら、わが家にこんなオシャレなものはない。
 まったくスタイリッシュではないけれど、この役割を担える別の道具があった。その名を、フライ返しという。



「なんか、違くね?」
 家族からは失笑の嵐だったが、これで何とか定位置に収まった。



「いただきまーす!」
 一番苦労したタルトに手を伸ばす。砂糖は控え目で、ブルーベリーの酸味とバナナの甘味が絶妙のハーモニーを奏でている。焼き立ては、温かく香ばしい。口の中に幸福感が広がり、ついつい3ピースも食べてしまった。他の料理も、まずますの合格点といったところだろうか。
 どんな一年になるかを予測してみた。粘着性のある、しぶとい行動力が私のウリなので、かなりの精度で目標を達成する自信はある。ただし、スマートに格好よく、とはいかない。笑われたり、呆れられたりしつつも、めげずに解決するという、いつものパターンだ。
 今年は、これが課題なのではないだろうか。
「結果を出せば何でもいい」から「見た目も、結果も大事」へと発想を転換していきたい。
 まずは、ケーキサーバーからね。


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (6)
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