これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

レニングラード、ペトログラード、ピーテル

2019年01月06日 21時07分11秒 | エッセイ
 かつて、「レニングラード」と呼ばれた都市がある。



 元々は、ピョートル1世が1703年に欧州に倣って築いた都市であり、ドイツ風に「サンクトペテルブルク」と命名された。だが、第一次世界大戦が勃発し、ドイツが敵国となったため、「ペトログラード」に改名された。その後、ソビエト連邦となってからは「レニングラード」に変わり、ソ連が崩壊してからようやく、住民投票によって当初の「サンクトペテルブルク」に戻ったというわけだ。
 もっとも、地元の住民たちは正式名称が長いから「ピーテル」と略して呼ぶそうだ。「あけおめ」みたいなもの? ちょっと違うと思うけど、私も楽したいから使わせてもらおうっと。
 残念ながら日本からの直行便はない。モスクワでシベリア航空の国内線に乗り継ぎ、ドイツ風のこの街にやってきた。
 初めてのロシアで驚いたことは、トイレットペーパーを流してはいけないというルールである。個室には大きなゴミ箱があり、ペーパーが小高い山を築いていた。トイレはもちろん水洗なのだけれども、ロシアのトイレットペーパーは水に溶けないようで、流すと詰まるというのが理由だった。
 事情を知らない観光客もたくさんやってくる。ある飲食店では、トイレにこんな貼り紙をして、観光客に協力を呼び掛けていた。今後、ロシアに行かれる方は、ぜひご注意を。



 トイレで後れをとったとしても、観光地としては超一級である。見どころ満載で退屈する暇がなかった。



 まずはエカテリーナ宮殿。



 冬だと、ピーテルの朝は暗い。10時過ぎに日が昇り、やっと明るくなってくる。でも、15時過ぎからまた暗くなってきて、16時には完全な暗闇と化す。日照時間が短いのだ。夏だと白夜のようにいつまでも日が沈まないと聞いた。
 雪で履物が汚れるせいか、ここでは靴カバーをつけて歩く。



 ロマノフ王朝の夏の宮殿だけあって、階段からして洒落ている。



 ヴェルサイユ宮殿に通じる雰囲気を感じた。





 召使いの衣装。



 この広さでは、一体何人の召使いがいたのやら。



 食器はマイセンと説明された気がする。





 さり気なく飾られた陶磁器も実にセンスがいい。



 部屋がいくつもあったのに、メモしなかったことが悔やまれる。



 これは誰だっけ~?



 せっかく現地ガイドさんが解説してくれたのに。



 明日から絶対メモをとるぞ、と決心した。
 エカテリーナ2世の戴冠式での衣装と、他の方のブログに書いてあった。



 これじゃ、自動改札は通れないね。はははっ。



 こんな衣装もあったけれど、着られる衣装はない。残念だ。
 栄華の名残に触れたあと、明るくなった時間に宮殿出口でパシャリ。






 聖イサク寺院の力強さにも圧倒された。



 教会や寺院はいくつか中に入ったけれど、ここの装飾は群を抜いている。







 いやあ、素晴らしいとしか言いようがない。



 正面の柱には大戦中の弾痕が残っている。被害はあったけれど、収蔵品が守られたのはキリストのご加護があったからだろう。素直にそう信じられる、厳かな雰囲気が漂っていた。
 血の上の救世主教会も、ロシアの美をあちこちから集めてきたような佇まいを見せてくれる。



 残念だったのが、修復中の中央の塔。ガイドブックではこうなっていた。



 中も惜しみなく見せてくれるところがうれしい。





 ピーテルの一番人気はエルミタージュ美術館。



 別ブログにまとめたので、よろしければこちらから。

 計算外だったのがバレエ鑑賞だ。
 クリスマスの時期だったこともあり、ミハイロフスキー劇場でくるみ割り人形を見た。



 9列目だったのに、前の男性の頭が邪魔でよく見えない。集中力も途切れがちになり、だんだん眠くなってきた。
「ぐー」
 ……やはり寝てしまったか。バレエは私に向いていないらしい。
 ピーテルからモスクワに移動するとき、空港でマクドナルドに寄ってみた。ロシア語表記は面白い。



 私はコーヒー、娘はフルーリーを頼み、カードで会計をすませる。



 コーヒーは、日本で飲むよりコクがあり美味であった。ウホウホ。



 ロシアグルメも知名度が高い。別ブログでこちらからご覧ください。
 次回はモスクワ観光をお送りし完結させていただきます。


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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (12)
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