活字を読むようになったのは30代からだ。
それまでは、もっぱら漫画。絵の粗い少年漫画は対象外で、写実的な劇画タッチのアクションだったり、ロマンティックなラブストーリーだったりする少女漫画に夢中だった。
とりわけ好きだった漫画家が、萩尾望都さんである。『ポーの一族』は不朽の名作だし、『11人いる!』もファンタスティック。『トーマの心臓』『訪問者』などなど、時間がたつのも忘れて読んだ。
『ポーの一族』は1976年に連載を終えているが、今回、40年ぶりに最新作が『月刊フラワーズ7月号』に掲載されるとブロ友さんが記事にしていた。
なにっ、買わなくちゃ!
翌日、早速書店に向かったが、完全に出遅れたようで、どの書店も売り切れである。ブロ友さんはお住まいが福井ということもあり、「まだ残っている」と書いていた。しかし、都内の私が住んでいるエリアでは、すでに入手困難になっているらしい。
ネットで見てみよう。
PCから「月刊フラワーズ 2016年7月号」で検索すると、「売り切れ」という予測ワードが登場する。私と同じことを考えた中高年ファンが、我先にと本屋に押し掛けたのだろう。
アマゾンでは在庫があるようだが、プレミアム価格の3000円超えで売られている。定価は590円なのに信じられない。おそらく、転売目的の輩がいち早く買い占めたのではないか。ファンでもないくせに、やめてほしい。
けしからぬ人間を儲けさせることはない。もう月刊フラワーズはいいや、とあきらめた瞬間、富山の友人からメールが来た。
「若冲のお返しは、梨と新酒でいい?」
先月、若冲展に行った際、気持ちばかりのものを若冲ファンの友人に送ったら、「家宝にする」と喜んでもらえた。律儀な彼は、何かお返しをしたかったようで、メールが来たというわけだ。
北陸つながりで、福井と富山がダブって見えた。私はボタンを連打し、前のめりになってメールの返信をした。
「お願い! 梨と酒はいいから、月刊フラワーズ7月号を送ってぇ~!」
富山でも売り切れていたようだが、その書店では7日に再入荷する予定になっていたらしい。ただならぬ気配を感じた友人が、書店で受け取ったあとすぐに送ってくれたので、わが家には8日に到着した。
やった、やった~!
思わず両手を上にあげ、力強くガッツポーズを決めちゃったもんね。
『月刊フラワーズ 7月号』は重版が決まったというが、部数がさほど多くないので、ここでゲットできたのは幸運である。つくづく、人とのつながりはお金に代えられないと実感した。
ところで、友人は職人だから、少々いかつい外見をしている。多分。
どんな顔をして少女漫画を買ったのかと想像すると……。
感謝の気持ちが2倍、3倍になってきた。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
それまでは、もっぱら漫画。絵の粗い少年漫画は対象外で、写実的な劇画タッチのアクションだったり、ロマンティックなラブストーリーだったりする少女漫画に夢中だった。
とりわけ好きだった漫画家が、萩尾望都さんである。『ポーの一族』は不朽の名作だし、『11人いる!』もファンタスティック。『トーマの心臓』『訪問者』などなど、時間がたつのも忘れて読んだ。
『ポーの一族』は1976年に連載を終えているが、今回、40年ぶりに最新作が『月刊フラワーズ7月号』に掲載されるとブロ友さんが記事にしていた。
なにっ、買わなくちゃ!
翌日、早速書店に向かったが、完全に出遅れたようで、どの書店も売り切れである。ブロ友さんはお住まいが福井ということもあり、「まだ残っている」と書いていた。しかし、都内の私が住んでいるエリアでは、すでに入手困難になっているらしい。
ネットで見てみよう。
PCから「月刊フラワーズ 2016年7月号」で検索すると、「売り切れ」という予測ワードが登場する。私と同じことを考えた中高年ファンが、我先にと本屋に押し掛けたのだろう。
アマゾンでは在庫があるようだが、プレミアム価格の3000円超えで売られている。定価は590円なのに信じられない。おそらく、転売目的の輩がいち早く買い占めたのではないか。ファンでもないくせに、やめてほしい。
けしからぬ人間を儲けさせることはない。もう月刊フラワーズはいいや、とあきらめた瞬間、富山の友人からメールが来た。
「若冲のお返しは、梨と新酒でいい?」
先月、若冲展に行った際、気持ちばかりのものを若冲ファンの友人に送ったら、「家宝にする」と喜んでもらえた。律儀な彼は、何かお返しをしたかったようで、メールが来たというわけだ。
北陸つながりで、福井と富山がダブって見えた。私はボタンを連打し、前のめりになってメールの返信をした。
「お願い! 梨と酒はいいから、月刊フラワーズ7月号を送ってぇ~!」
富山でも売り切れていたようだが、その書店では7日に再入荷する予定になっていたらしい。ただならぬ気配を感じた友人が、書店で受け取ったあとすぐに送ってくれたので、わが家には8日に到着した。
やった、やった~!
思わず両手を上にあげ、力強くガッツポーズを決めちゃったもんね。
『月刊フラワーズ 7月号』は重版が決まったというが、部数がさほど多くないので、ここでゲットできたのは幸運である。つくづく、人とのつながりはお金に代えられないと実感した。
ところで、友人は職人だから、少々いかつい外見をしている。多分。
どんな顔をして少女漫画を買ったのかと想像すると……。
感謝の気持ちが2倍、3倍になってきた。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)