上の写真は、わが家の玄関先に常備されているものである。
さて、これを何と呼ぶか。
「下駄」
大正生まれの義母は、決してサンダルという言葉を使わない。かかとを覆わないスタイルの履物は、ビーチサンダルでもクロックスでも、すべて下駄に分類されるのだ。
「つっかけ」
昭和17年生まれの母もサンダルと呼ばず、本体が木でできたカラコロ音のする履物と同一視する。似ても似つかないのだが、当人からすれば見分けがつかないのだろう。
さて、私は職場で冒頭の写真に似たサンダルを履いていた。足裏に当たる部分に突起がついている「健康サンダル」である。最近では、だいぶくたびれてきて、ところどころに亀裂が目立ち始めた。そろそろ、新しいものをと考えて購入したのがこれである。
突起はないが、これも足裏に心地よい作りとなっている。
特に、土踏まずをケアするカーブが刺激的で、履いているとマッサージを受けているような解放感がある。
若いころは、履き心地よりもデザイン重視だったが、今では見た目より中身。日焼けしたマッチョより、地味でも趣味が同じで私を笑わしてくれる男性が好きなのと同じだ。
通勤に使っているサンダルも、室内履きに負けず劣らずの履き心地である。
30分歩いても、10分走っても、ふくらはぎが痛くならないのがいい。210分待ちの若冲展での相棒でもある。列にならんだ18時半から23時半に帰宅するまで、5時間ずっと立ちっぱなしだったが、疲れなかったのはこのサンダルのおかげだ。歴代のサンダルの内でも、抜群の性能である。
履き心地の秘密は、中央のふくらみにあるのかもしれない。
母や義母にならい、私はこれを「ミュール」と呼ぶことにしよう。
しょうもない一族と後ろ指を指される気がする……。
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