これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

女の戦い「ジュラシック・ワールド」

2015年08月20日 21時30分46秒 | エッセイ
 映画「ジュラシック・ワールド」をIMAX3Dで観てきた。
 今回でシリーズ4作目になるそうだが、前作はまったく観ていない。好きな俳優が出演するわけではないし、恐竜は怖い。原作を読んだだけで満足していた。
 でも、予告を見て気が変わった。今年の夏は、旅行の計画もなく退屈だから、たくさん映画を観るのもいいのではないかと。
 IMAX3Dは、スクリーンが大きく奥行きが感じられる。料金はちょっぴり高いけれど、奮発した甲斐があった。
 ストーリーは単純でわかりやすい。人気のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」では、集客数を伸ばそうと、遺伝子操作によって新たな恐竜を作り出す。その名を「インドミナス・レックス」といい、巨大で凶暴な恐竜が誕生した。



 ところが、この恐竜は強いだけでなく、予想よりも遥かに高い知能を持っていた。人間たちの裏をかき、力ずくで防護壁で遮断された世界から脱出して、パーク内に侵入したのだからたまらない。一般客の安全を守るため、パーク側は必死に捕獲しようとするが、インドミナス・レックスの強いこと強いこと。鋭いカギ爪で肉を切り裂き、丸太のような尾で人を吹き飛ばし、追っ手を次々と血祭りに上げる。
 焦るパーク側の状況を知る由もない観客たちは、気ままにアトラクションを楽しんでいた。ジャイロスフィアに乗って、草食恐竜と触れ合うこの兄弟は、本当にのんきだ。このあとどうなるか、知らないから……。



 今回、活躍するのは4頭のヴェロキラプトルである。調教に挑むのは海軍出身のナイスガイ、オーウェンだ。



 ラプトルはすべてメスだからか、オーウェンには好意を持っているように見える。フェロモンのなせる業かもしれない。



「誰でもいいわけじゃないのよ、イケメン限定なんだから」と大きな目をギョロリと剥かれると、やっぱり怖い。ちなみに、メスのジャーマン・シェパードも人間の男性には媚を売ると、詩人の伊藤比呂美氏が呆れていた。
 冒頭のインドミナス・レックスもメス、ティラノサウルス・レックスもメスというから、サブタイトルをつけるとしたら、「肉食女子の場外乱闘」などはいかがだろう。
 水中にすむ「モササウルス」という恐竜もインパクトが強い。体も口も何もかもがラージサイズで、ジャンプして着水したときの水しぶきは、プールがひっくり返ったかのようだった。チョイ役なのかと侮っていたら実は……。



 おっと、これから観る方もいらっしゃるので、ネタバレになってはいけない。
 あとは劇場で、彼女たちの死闘を見届けてもらいたい。
 映画が終わり、なぜか食欲モリモリになったのは、私も肉食だからである。


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