外資系の会社では、ともかく自己主張が強くないとやっていけないような先入観があります。強烈なトップの個性が、そこでのリーダーシップの源のように思いがちです。
「外資系トップの仕事力―経営プロフェッショナルはいかに自分を磨いたか」に登場したマーサー・ヒューマン・リソース・コンサルティングの柴田励司氏は、リーダーについてこう語っています。
(p37より引用) 最初は、自分が率先垂範して自分の分身になるような仲間をつくっていくわけですが、これが心地良かった。でも、この求心力型のスタイルでは規模に限界がある。そこで、違う専門性を持ったプロにいかに気持ち良く働いてもらえるか、という遠心力型へとがらっと変えてみたら、これがうまくいって、また心地良かった。・・・常にまわりに気を配り、周囲の人が喜ぶようなことをする。励まし、元気づける。それを心地良く思えるなら、良きリーダーになる素質を十分に備えている。・・・そもそも人に喜ばれるために何かをする、人のために奉仕をするのがリーダーなんです。
強烈なリーダーシップといえば、GEのジャック・ウェルチ氏はその代表格でしょう。
日本ゼネラル・エレクトリックの藤森義明氏は、GEで出会った人々に対してこんな印象を抱いています。
(p173より引用) まわりにいる人たちは、すごいのに謙虚ときている。学ぶ精神もあって、自分にない人のすごさというものをどんどん取り入れていく。だから、ますますすごい人になる。
さらに「人」について。
BNPパリバの安田雄典氏が、転職してパリバに来てよかったと感じたとき思い出した言葉です。
(p191より引用) 何の仕事をやるかではなく、だれとやるかのほうが大切だ
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