OMOI-KOMI - 我流の作法 -

For Ordinary Business People

千里の鍛錬 (五輪書(宮本武蔵・鎌田茂雄))

2006-08-16 20:04:49 | 本と雑誌

 千里の道も、一歩一歩を重ねて行き着くものです。

(P151より引用) 千里の道もひと足宛はこぶなり。緩々と思ひ、此法をおこなふ事、武士のやくなりと心得て、けふはきのふの我にかち、あすは下手にかち、後は上手に勝つとおもひ、此書物のごとくにして、少しもわきの道へ心のゆかざるやうに思ふべし。

 武蔵自身、日々の鍛錬と真剣勝負という経験を積み重ねて、自らの独自の兵法の道を拓きました。

(P152より引用) 千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす。能々吟味有るべきもの也。

 武蔵は門人に地道な自己研鑽を強く求めました。とはいえ、武蔵の指導法は放任主義ではなかったようです。

(P235より引用) 我兵法のをしへやうは、初而道を学ぶ人には、其わざのなりよき所をさせならはせ、合点のはやくゆく理を先にをしへ、心の及びがたき事をば、其人の心のほどくる所を見わけて、次第次第に深き所の理を後にをしゆる心也。

 それぞれの人の技量・理解度に応じて、早くできそうなところから教えてゆきます。決して画一的な指導ではなく、相手をみた柔軟な対応です。
 この姿勢自体、どんな相手にもどんな状況にも敗れなかった武蔵の兵法の精髄につながるものだと思います。

(P235より引用) 我道を伝ふるに、・・・この道を学ぶ人の智力をうかがひ、直なる道ををしえ、兵法の五道・六道のあしき所をすてさせ、おのづから武士の法の実の道に入り、うたがひなき心になす事、我兵法のをしへの道也。能々鍛錬有るべし。

 武蔵の兵法を究めるには、奥義も型もありません。正しい心と徳が肝心との教えです。

(P237より引用) 我一流において、太刀に奥口なし、構に極りなし。唯心をもつて其徳をわきまゆる事、是兵法の肝心也。

五輪書 五輪書
価格:¥ 903(税込)
発売日:1986-05

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする